空を見あげてみませんか?
子供の頃、良く空を見上げて形を変えていく雲の姿を見ていました。色々な形に変わっていく雲を見続けていてもちっとも退屈しませんでした。あれからウン十年、都会に住むようになり段々空が狭くなり次第に空を見上げる事が少なくなっていました。
それでも東京駅のプラットフォームから時々見上げるお月さまはとても小さく光も弱く何だか心細い姿で都会の明るい夜空に張り付いていました。
20年前、八ヶ岳に引っ越して来た時一番、心細かったのは夜の恐ろしい程の暗さでした。本当に漆黒の闇で周りに街灯も有る訳もなく目の前で誰かに叩かれても全く分からない程の暗さでした。そしてその暗さと反比例するかのように今まで見たこともない程の星空が森の中に広がっていました。昔、学生の頃行った沖縄の離島で見た夜空には及ばないもののそれでも寒空の中に広がる天の川は本当に雲が掛かっているように正にミルキーウエイそのものでした。
先日、オリオン座流星群が降るというので久しぶりに女房と清里高原に星を見に行きました。さすがに星の里、清里高原、夜中だというのに何故か目的地の清里高原の駐車場は満杯、真っ暗なのに多くの人の気配が蠢いていました。
出来るだけ他の人の迷惑にならないように早々に車のヘッドライトを消して懐中電灯を手に車の外へ、残念ながら流星群を見る事は出来ませんでしたが美しい秋の星空を十分楽しむ事が出来ました。
高原の空はなにも星空だけではありません。この時期の空は時間の経過とともに美しく色を変え変化していきます。高原の美しい紅葉を従えた美しい抜けるような青空も美しいし、夕方、南アルプスに沈む夕日が醸し出す夕焼けはそれにも増して美しく言葉を失う程です。
秋から冬に変化していくこの時期、大陸から張り出して来た冬型の冷たい大気が南アルプスや八ヶ岳の山肌に触れ雪雲を造り出しモクモクと真っ黒い雲が頂から湧き上がってきます。これが麓まで伸びると麓の里山に雪をもたらす事になります。
正に、今日は今シーズン初めてのみぞれが大泉の我が事務所前の道路を白く染めて車のフロントガラスに積りました。気温は0度でした。これから日に日に気温が下がり始め本格的な冬が徐々に迫ってきます。何となく今年の冬は早そうな気がしています。
そして今日の空には冬独特のちじれ雲が飛んでいました。これからこの雲を見かける日が段々多くなってくると思います。
先日、高知へ帰る途中、羽田から飛行機に乗り、空の上からその雲を見下ろしていました。普段、見上げてばかりいる雲を空の上から見下ろすと又違った形に見えて不思議です。下から見ると平面的に見える雲も空の上から見下ろすとデコボコとしていて何故、あんな形になるのかとても不思議です。
遠くの空には発達した積乱雲が大山のように雲の上に聳え立っておりなぜそこだけ盛り上がっているのか不思議です。そういえば飛行機の窓からみていると突然、目の前を黒い飛行物体が凄いスピードで前方から後方にかなり近い距離ですれ違っていきあれには驚きました。さすがにUFOではありませんでしたが恐らく軍用機だったと思います。
この時期は昼間でも月を見る事が出来ます。都会ではなかなか気付く事もない昼のお月さま、夜空に輝く月とくらべるとさすがに見劣りはしますが昼にお月さまを見つけると何だか得したような気がしますね。
仕事が忙しくなると何故か空を見上げる事が少なくなります。私は出来るだけ朝は新聞を取りに森の外に歩いて行く時に空を見上げる事にしています。というか必ず見上げてしまうのです。
森の外に続く一本道の上だけが木々の枝が切れて空が見えているからです。だからどうしても見上げる事になります。冬のこの時期は特に紅葉の後ろに広がる真っ青な青空が美しくて何にも代えがたい程美しい事もその理由かも知れません。
忙しい毎日を送っている皆さん、たまには空を見上げてみませんか?
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