2010/10/05

森の中で眠れる?

 以前、東京でサラリーマンをしていた頃は非常に寝つきが悪い方でした。うっかりすると明け方まで寝付かれずにウトウトしてた、何てことがしょっちゅうありました。

 当時の私の上司はひどい睡眠障害を持っていて、いつも会社でうたた寝をしており、病気の事を知らなかったので「この人はどうしていつも会社で寝てるのだろう」と思っていました。

 或る日、その上司と海外出張に行くことになりその時に病気の事を知らされほぼ毎日、明け方まで眠れず本を読んでいると言っておられました。

 東京でのサラリーマン生活に区切りをつけて森の生活に移ってからは滅多に眠れないなんて事は無くなりましたが、一番嬉しかったのはこちらの仕事が当初、もろに肉体労働だったので兎に角、一日の仕事が終わるとヘトヘトに疲れていて毎晩、飯食ってビール飲んで風呂入って、疲れて寝る、というこの当たり前の日常が嬉しくて朝まで泥の様に眠っていました。

 その時に人間にとって幸せって何だろう?何て事を考えましたね。都会で働いていた頃は昼の仕事が終わっても接待とかで深夜まで飲み歩き、次の日になってからタクシーで帰宅なんて生活をしていたので「さあ、仕事終わり。急いで寝ましょう」何て言われても(誰も言わないけど)そう簡単に眠れませんでした。所謂、頭が冴えて眠れないという状態でしたね。

 それがこちらに来てからはマア、眠れる、眠れる(笑)風呂入ったあたりから頭が朦朧とし始めてうっかりすると浴槽のなかで寝てしまい。湯船に頭を突っ込んでビックリして起きるなんて事もしょっちゅうあります。この浴槽の中で寝てしまうという癖は本当に良くなくて、目覚めた時は最悪です。気持ちが悪いの何のって思わず吐いてしまいそうになります。そんな時はやっとの思いで浴槽を這い出て寝室に直行です。

 私は床の上に直にマットレスを引いてその上に敷き布団をしいて掛け布団は羽毛布団を一年中掛けています。冬はその上に毛布を一枚かければ大丈夫です。その代わり夏も掛け布団を掛けとかないと風邪ひきますけどね。

 以前は枕が大嫌いで何処に行っても枕を蹴落として寝ていましたがここ数年は低反発枕というやつにぞっこんでして、これが来てからは必ず枕をして寝ています。ところが何故か朝起きるとひっくり返ってうつ伏せになっていますが・・・・

 以前、書いたように寝る前には必ず本を読む習慣があるのですが意識が朦朧とした状態ではせいぜい文庫本の数行しか読めない夜なんかもしょっちゅうです。そんな時は布団にねっころがった途端に「あっこりゃだめだ寝てしまう」と瞬間的に感じてしまい、そういう時はマットレスに体が沈んで行く感覚に襲われてしまい「ああ・・シアワセ(笑)」てな感じで朝までバタンキューです。昔の睡眠障害は何処行ったという感じです。

 以前は仕事で出張行ってもよく言う枕が変わると眠れない状態でしたが最近は歳をとったせいかどのビジネスホテルに泊まっても平気で眠れる様になりました。しかし、考えてみるとこの疲れて眠れるという環境は本当に人間にとって幸せな事かもしれません。

 特に、昼間、肉体労働で汗だくになって疲れて寝てしまうというのは一番幸せな事ではないでしょうか?サラリーマン時代なんかは特に激務でストレスが溜まるような仕事をしていた訳ではないのに、自分では気がつかない心のストレスが掛かっていたようで変に寝付かれない事が多かったですもんね。

 当時暮らしていたアパートも国道246号線にほぼ面していたようなもので一晩中、車の往来の音や救急車の行きかう音、暴走族のバイクがけたたましい騒音を撒き散らせながら走り回ったり、夫婦喧嘩の音が聞こえてきたり、こうやって書き出しているだけで嫌になってきます。

 そんな、些細な事がストレスになっていたのかも知れません。森の中の我が家で今、一番夜中に煩いのはキツネの鳴き声です。このキツネの鳴き声という奴は「ギャーギャー」とけたたましく煩いのですが何故か暴走族の撒き散らす騒音とは全く違う煩さなのです。生き物が理由があって出している声なのでそう感じるのかもしれません。あとは鹿の鳴き声、これは「キーン、キーン」という警戒音です。これはキツネの鳴き声よりはよっぽど上品で全然、大丈夫です。

 その他には我が家には人工的な音というものが全く入ってきません。ある意味、都会での生活に慣れた人にはとても怖くて(笑)暮らせない環境かもしれませんが、これが慣れてしまうと天国なんですね~。あなたは森の中でぐっすり眠れそうですか?

2010/09/27

本との付き合い方

 私は毎晩、寝床で本を読むことにしています。子供の頃はガキ大将で外で悪さばかりしていたので本とは全く付き合いがなく、それが今でも悔やまれるのですが今更、悔やんでも遅いので、せめて今からでもと毎日、寝床で本を読むことにしています。お陰ですっかり視力が落ちてしまい、余り良くないのかも知れませんがそれしか時間が取れないので夫婦で寝床で本を読む習慣が付いてしまいました。

 その為に寝床にはこれから読む本と既に読み終わった本がうず高く積み上げられていて、もし地震がきたらきっとこの本の下敷きになって息を引き取るかも(笑)と真剣に思っておりいつかその前に片付けなくてはと思っています。

 東京でサラリーマンをしている頃は通勤時間に2時間ほどかかったので、あまりにその時間を持て余してしまい。最初は新聞やらを広げて見ていたのですが荷物になるし混雑すると見にくいしと言う事で何となく本を読むようになったのが現在の活字中毒の始まりなんですが、いつしか読書記録を付けようと思って付け始めたのは良かったのですが或る日、パソコンが壊れてすっかりデータをなくしてしまい、それから再度つけ始めた記録が現在約500冊程度です。

 東京にいる頃は近くに図書館があったので良く子どもたちの本と一緒に借りに行きましたが現在の山の中の生活では図書館に行く機会も段々減ってきて、時たま本屋に行って当分の本を買い漁ってきたり古本屋に行って掘り出し物を探したり、最近は話題の本をネットで購入したりというのが購入のパターンですね。

 たまに出張や旅行に行く移動時間は絶好の読書タイムで他人からは「良く酔わないね」と言われますが面白い本を読んでいる時は全然、気にならないですね。ただ、困るのがクライマックスシーンや泣かせる内容に引き込まれてしまうと涙が止まらなくなってしまってバスや電車で隣に知らない人が座っていたりするとメガネが曇った振りをしてそれとなく瞼をぬぐったり目が疲れた振りして目頭を押さえたりしてしてごまかさなくてはならなくて(笑)本当に困ってしまいます。

 そりゃ、隣に座ったイカツイオジサンが突然、肩を震わせて泣いてたりしたらどう見ても可笑しいですもんね。こっちもそりゃ気にします。

 特にこの季節は長編モノを読みたくなる傾向があり読書好きにとってみてはタマラナイ季節ですね。それから、最近は本屋に行くと「店員オススメ」とか「本屋大賞」とか「このミステリーが面白い」だとか活字中毒者にとってはタマラナイ誘い文句が店内に充満しておりもう、「全部くれっ!」と思わず叫びたくなる状況です。事実、中をペラペラと読むとあれもこれも面白そうで迷う迷う(笑)。

 最近はそんな本屋事情も変わってきて世界的な電子書籍ブームで紙の本が減ってくるのではないかと思われます。事実、なかなか本屋さんの経営も苦しいんだそうです。私にとっては少し寂しい感じがしますがこれも世の中の流れなんでしょうかね。

 そりゃ枕元にうず高く積まれた本の下敷きになって死ぬより電子書籍の端末一つで身軽にアチコチ持って行けたら便利で、そうなれば旅行かばんに何冊も本を詰め込んで移動する必要もなくなり、それはそれで便利かもしれません。

 でも何だかそれだと本の装丁や挿絵や持った感触やカバーの質感が味わえなくて少し寂しいですよね。でも字を読むという作業そのものは余り変わらないのだからそれはそれでも良いのかも知れません。それでも今まで読んだ本でやはりこれは最高だったという本はやはり持った感触や装丁の雰囲気を覚えていて私みたいに感覚だけを頼りに生きている人間には大切な感覚で有る事は間違いなく難しい選択ですね。

 家で読むときは原本で、移動するときは電子書籍で、なんて住み分けられたら便利でしょうね。

 これからも活字という媒体は人間のコミュニケーションのツールとしては大事な手段で有る事は間違いないと思いますが、その手法は段々、変わっていくのでしょうね。

 文壇の書評や様々な大賞でも最近は若い作家の方が活躍されていて、それはとても未来にとって明るい材料で素晴らしい才能が育っているなと感じます。そして、その本を原作とした映画の世界も広がってきてそれはそれで又、面白い現象だと歓迎しています。

 自分が原作を読んだ時に抱いたイメージと映画になった時に見た感覚が果たして一致するのかそれとも全く違ってしまうのか?それは原作を先に読むか後で読むかによっても大きく違ってきます。そんな捉え方で本との付き合い方を考えるのも面白いかもしれません。私は断然、原作を先に読みたい方ですけどね・・・

 さて、先日、飛行機の中で涙が止まらなくなって困った文庫本の最終章、今晩はじっくりと寝床で読もうっと。

2010/09/20

B級グルメな秋

 暑かった今年の夏も漸く観念して八ケ岳高原の空気もすっかり入れ替わり涼しい秋風が吹くようになって来ました。

 この季節になるとここでも色んなイベントが開催されるようになります。昨日はなにやらB級グルメのグランプリで地元甲府の「甲府鳥モツ煮」が見事グランプリを取りました。

 この「鳥モツ煮」なぜか地元では蕎麦屋のメニューで必ず出ます。近くに大衆蕎麦屋がありそこでは「蕎麦のお代わり自由」というメニューがあり、食べた蕎麦の枚数で番付が付けられて店の壁に貼り出されていました。この「蕎麦のお代わり自由」というメニューに何故か鳥モツ煮が付いてました。

 兎に角、肉体労働で腹が減る職業ですので同じ料金で腹一杯食べられるこのメニューが我々の間では人気で昔は良く食べに行きました。この蕎麦を沢山食べるには一つコツがあり、先にこの鳥モツ煮を食べない事だったのです。先にこの鳥モツ煮を食べてしまうと、お腹が張って後の蕎麦が食べられなくなるからというのが勝手に決めた私のコツだったのですが昨日のこのB級グランプリ優勝のニュースを見ていて懐かしく思い出してしまいました。

 もともと、甲府の蕎麦屋さんが昔、捨てていたモツの切れ端が勿体ないので何とか利用出来ないかと考えてつくったのがこのメニューだそうで、それで蕎麦屋さんのメニューになったと言う訳です。しかし、これが一番美味しいB級グルメに選ばれるのですから分からないものです。

 この辺りは山岳地帯なので料理の素材としてはそんなに有名なものや飛びぬけて美味しい料理というものが無く「ホウトウ」がかろうじて知られている程度です。特に私なんか海の近くで育ったのでいつも新鮮な海の幸が手に入り当たり前のように美味しい刺身や魚料理を食べていました。だからここ八ケ岳高原に来て一番ガッカリしたのは美味しい刺身が食べられないという事でした。スーパーで刺身を買ったらまだ凍結していてシャリシャリと口の中で音がして泣きたくなりました。

 地元の高級料理で「煮貝」というのがあり贈答品として数万円するものもありますが元々は海で採れた貝を山梨まで腐らせずに運ぶ工夫として考案された料理のようです。

 この辺りは山に囲まれているので時々「ジビエ料理」として猟師さんが取った獲物を食べるのに呼んで頂ける事があります。イノシシ鍋なんていうのもその一つですね。イノシシの肉は臭くて新鮮でないと中々食べられないのですが、一度、イノシシの焼肉パーテイーに呼んで貰った事があり、食べ終えた後、自分では気が付かなかったのですが暫らく体中に獣の匂いが染み付いて抜けなくなり困りました。

 地元ではジビエ料理として鹿肉も食べますが元々は馬を良く食べたようで地元の知人から「今日バカ肉料理やる?」と言われ「何それ?」と聞くと「馬肉と鹿肉を一緒に食べるから馬鹿肉」と言って笑われました。

 それから忘れていけないのは「ヘボ料理」「ヘボ」と言っても別に失敗した料理の事ではなく地元の人は「地蜂(ジバチ)」の事を「ヘボ」と言います。このジバチをとってその幼虫を食べるのです。

 どうやって捕まえるかというとジバチが居そうな所の木の枝に鶏肉でも何でも餌をぶら下げます。それを取りに来たジバチを捕まえてその足に飛ぶのに支障が無いように糸とか綿とかの目印を括りつけて離すのです。そうして飛び立ったジバチを何人かの男たちで見逃さないように一斉に追いかけるのです。

 皆、いい歳した大人が空を見上げて「あっちだ!こっちだ!」といいながら追いかけるので知らない人にとっては何事かと思えます。そしてこのジバチが巣に戻ったところを確認して後で巣を掘り出して幼虫を取り出すのです。大抵、近くの地面の中に巣を造る事が多いので皆で地面を掘り返して巣を取り出します。

 そしてこの幼虫を軽く焙ってそのまま食べたり、ご飯の上に掛けて食べたそうです。当時としては貴重な蛋白源であり子供達のおやつとしても又、大人の娯楽でもあったようですが、今では高級食材として知られるようになりました。しかし、このクネクネ動き回る幼虫を見ると最初は中々口には入れられないし、私は今でも遠慮したい食材です。

 そういえば最初にこの町に来て駅前のラーメン屋でビールを頼んだときの付きだし料理はイナゴの甘露煮でした。何とか口に入れたけどあの長い足が歯に挟まって困ったな~(笑)

2010/09/13

暑いのが好き?冷たいのが好き?

 別に食べ物の話じゃありません。今年の夏は本当に暑かったですよね。昨日も仕事で甲府の近くで打ち合わせしてたんですけど昨日の甲府は日本で2番目に暑かったらしくて、とても9月とは思えませんでした。確か37度以上あったと思います。体温より高いし全くどうかしてますよね。

 昔、学生の頃、友人で北海道の網走に住んでる奴がいて一度、私の故郷の高知に遊びに来ないかと誘って年末に一緒に下宿していた東京から高知に帰った事があります。

 12月なのでいくら高知と言っても私には寒かったのですが彼が言うには網走の夏くらい暑いと言う事でした。

 私はもともと高知の出身なので寒さは苦手で、前述の友人のところへ今度は私が冬に遊びに行く事になり函館から入り、すぐさま風邪をひいてしまい、札幌に着いたあたりで余りの寒さに耐えられず友人に電話して「風邪ひいたから俺、高知に帰るわ」と告げて飛行機に飛び乗り速攻で温かい高知に逃げこみました。

 そんな私が標高1000mの八ヶ岳の麓に住むようになるんですから分からないもんですよね。

 昔、ここ八ヶ岳に住もうと決心して土地探ししている時に長野県側の冬の富士見高原辺りを探していて、小雪がチラチラ降って来てこりゃ寒くてタマランと思い八ヶ岳方面に逃げてきましたが用事があって小淵沢駅に車を止めて構内に入ろうとした時、木枯らしが吹いて来て(これが冬の八ヶ岳降ろしという季節風でした)物凄く寒く感じて実は本当はこんなに寒い所に住めるのかなとちょっと不安になったのを覚えています。

 あれから20年の歳月が過ぎて今から考えればあの頃は確かに今に比べても寒かったような気がします。今は温暖化の影響で冬も昔程寒く無くなりました。

 子供達も冬は学校が始まる前に畑に水をまいて造ったスケートリンクでスケートを楽しんでいましたが今ではスケートリンクなんて氷が張らないですもんね。

 私の体もすっかり高原の生活になれてしまい。今ではこの夏の暑さと冬の寒さを比較してどっちかを我慢しなくてはならないと言われれば迷わず「冬の寒さを我慢します」と答えますね。それぐらい今の夏の暑さは我慢出来ません。

 幸い、ここ八ヶ岳高原はお陰さまでそれでも涼しく夏でもエアコンは不要だし、夜も布団掛けないと風邪ひくし、全く有り難い事です。 

 もう夏の高知には住めないかも知れませんね。しかしこのまま温暖化が進むとこの辺りはどうなってしまうのでしょうか?今年はなんだか山の中の木も枯れ出した木が多く、気のせいか木も弱ってきたような気がします。きっと充分な水分がとれないのでしょうね。

 ここ高原の八ヶ岳では感じた事はありませんが高知では暑い真夏の時期、一番耐えられない時間帯があります。それは朝凪と夕凪の時間帯、高知は山と海に囲まれた土地なので朝凪と夕凪という風がピタリと止まる時間帯があります。この時間帯が本当に暑い!海に近いので暑くても風が吹けば比較的我慢できるのですが風がとまるこの時間帯は本当にジリジリとお日様が照りつけて我慢出来ない程暑くなります。高原ではそんな時間帯は感じた事がありません。やはり地形によっても随分違うものですね。

 これから高原は美しい季節を迎えます。高原は綺麗な衣を着て一年で一番美しい姿を見せてくれます。

 それが過ぎると厳しい冬がやってくるのですが今年は薪の備蓄が余り出来てなくてちょっと心配です。

 夏の暑いのは裸になっても暑いので困りますが冬の寒いのは厚着をしてウッドストーブに火が入れば温かいので我慢できるのです。やはり、私は寒い方を我慢する事にします。

2010/09/04

お墓騒動記

 先日、思い立って田舎のお墓を改葬する事にしました。我が家のお墓は高知の小高い山の中腹にあります。子供の頃、良く母に連れられてお墓参りに行った記憶があって、その時に覚えていた道と今の道は全く違って見えます。

 近くに大型ショッピングセンターが出来て新しい大きな幹線道路が通ってしまって廻りの環境は全く変わってしまったのも大きな原因の一つだけど、小さい頃は確か結構な距離を母に手を引かれて歩いていって近くの小川か何かで水を汲んでお墓に持って行ったような記憶があるのですが子供の頃の記憶なのではっきりしません。

 その後、父も亡くなり自分も故郷を出てここ八ケ岳で暮らすようになって段々、お墓とは疎遠になってしまいました。最近、高知に帰った時は時間があれば思い出したようにお墓の様子を見にいっていたのですが、今年の春、訪れた時に結構な雑草にお墓全体が覆われていてこれは駄目だなと思いました。

 それまでも、いつかこのお墓の事も何とかしなくてはならないだろうなと思って心の片隅に片付けなくてはならない仕事の一つとして刻んでいたのですが、この際思いきって処分してしまおうと思いました。

 しかし、処分と言ったって具体的にどうすれば良いか分からないので取り敢えず、この前高知に帰った時にお墓の石(全部で5つ立っていました)を全部デジカメで撮影し石に刻まれているご先祖様や祖父・祖母の記録を全て写し取ってきました。まず、ここからがスタートでした。

 もともと父の遺骨は別の納骨堂に納めていましたので、先ずそこに相談してお墓の処分についての手続きを聞きました。それからその納骨堂の近くにある石屋さんを紹介して貰い既存のお墓の処分方法や費用について見積って貰いました。

 その石屋さんはとても親切で必要な申請について色々と教えて貰い手続きの方法も具体的に教えて貰いました。簡単に改葬といってもまずお墓のある市町村にそのお墓を改葬する旨、通知して改葬許可を貰わなくてはなりません。

 その為には自分がそのお墓に埋葬されている故人とどういう関係になるかを明らかにしなくてはなりません。仕方なく自分の本籍地がある○○市に戸籍謄本の申請をして戸籍謄本を取り寄せました。それから父の本籍地である○○市に父の戸籍謄本を申請しました。そうする事でお墓に埋葬されている私の祖父と私の関係が証明されるので一つのハードルがクリアされます。

 それから高知市のホームページにアクセスして改葬許可申請に必要な書類をダウンロードします。それに必要な前述の戸籍謄本や私の免許証の写し等の必要書類を添付して高知市役所に改葬許可申請をします。

 申請してから2,3日して高知市役所から改葬許可申請について確認の電話が入り、内容を電話で聞き取り調査してそれで一応、申請は受理されて間もなく改葬許可書が送られてきました。

 これで法的な手続きは整ったので、次は実際の改葬に向けての手配をしなくてはなりません。改葬を受け入れてくれる納骨堂の宮司さんと連絡をとり日程の調整をして実際にお墓を掘ってくれる石屋さんとも連絡を取り合いとにかく高知に滞在できる23日の間に全てを終わらす必要があるので時間との戦いでした。

 とにかく何とかそれらの日程を調整し八ケ岳を朝の5時半に出発、羽田空港に行って昼過ぎに高知に着く便に乗り込み、高知につくと直ぐにレンタカーを借りてお墓に直行、この真夏の猛暑の時期に何でこんな事しなくちゃならないんだろうと自己嫌悪に陥りながら何とかお墓に到着、お墓では既に石屋さんが宮司さんと一緒に改葬の御祓いの準備をしてくれていました。

 直ぐに御祓いを始めて無事、終了。翌日の朝から5つのお墓の掘り起こし作業が始まります。翌日、高知での雑用をすませながらお墓を掘ってくれている石屋さんと作業状況を連絡取り合い、午前中で掘り終わるだろうと言う事で午後2時から納骨堂にお骨を持っていくのでそこで待ち合わせする事に・・・途中、何とか用件を早く済ませお墓に直行し作業の終了を確認してその足で納骨堂に直行。

 もうお昼を食べている暇なんかないのでレンタカーを運転しながら途中のコンビニで買ったオニギリを運転しながら食べて何とか約束の時間に納骨堂に到着。すぐに納骨堂の中に入って掘り出した骨壷を納骨し納骨式を宮司さんにして頂いてやっと一連の手続きが終了となりました。

 全部が終わったあと納骨堂の社務所で宮司さんと世間話をして今後の事をお願いしてやっとその日は終了、やれやれ・・・次の日の朝早く又、レンタカーを運転して高知空港に行き、レンタカーを返して羽田空港行きの飛行機に飛び乗って帰って来ました。

 全く、なんでこんな猛暑の真っ只中にお墓の改葬なんかする気になったんだか、兎に角思いついたが吉日、そんな事でもしなかったらお墓の改葬なんてダラダラ延ばすだけですもんね。しんどかったけどこれで肩の荷が下りた気がする。

 ご先祖様、これで許してね。

2010/08/29

ある日の猫の会話

猫1:あのさ、うちの飼い主、今日随分帰り遅いと思わない?もうとっくにおやつの時間過ぎてるのに帰ってこないじゃん。

猫2:あんた、気付いてなかったの?今朝、バタバタと私達のトイレを2つ作って、飲み水用の洗面器もデッカイの2つ用意して出掛けていったでしょ。あれはどっかへお泊りで出掛けて行って、私達には留守番してろっていう事よ。

猫1:じゃ、僕、捨てられたんじゃないよね?

猫2:何言ってんの、捨てる猫の為にご飯用意したりしないでしょ。

猫1:でも、うちの飼い主って間が抜けてるよね。浴室の蛇口から水がチョロチョロ出っぱなしなのに気がつかないで行っちゃったのかな?

猫2:あんた本当に馬鹿ね、あれは私達の為に新鮮な水が飲めるようにわざわざ出しっぱなしにしてくれたんだと思うわよ。

猫1:エッ!そうなの?知らなかった~。でもさ、一体いつ帰ってくるんだろうね?僕達、飢え死にしないかな?大丈夫だよね?

猫2:何時帰って来るかなんて私にも分からないけどこのご飯の量だと23日以上にはならないんじゃないの。そんなに私達を放って置くわけにはいかないでしょ。

猫1:君っていつも冷静だね。良くそんな事分かるよね。

猫2:普通、このくらいは分かるでしょ。あんたが鈍いだけじゃないの?

猫1:ふ~ん、それって普通なのかな?まあ、いいや帰ってくるのが分かればそれでいいや。

猫2:それはそれとして、あんたね、いくらご飯が沢山置いてあるからってそんなに食べると食べ過ぎじゃないの?普通、猫って犬と違っていくらご飯が目の前に置いてあっても必要以上に食べたりしないのが猫ってもんよ。それなのにアンタ、吐くまで食べてどうすんのよ。きっと飼い主達帰ってきたら怒ると思うよ。私、知らないからね。

猫1:だってさ、いつものオヤツ貰えないし、お腹すくし、ご飯は一杯あるし食べたくなるのが猫(人)情ってもんじゃない。それに、僕が吐いたか。君が吐いたかなんて分かりっこないから、もしかしたら君が怒られるかもよ。

猫2:大丈夫、私、今までそんな粗相した事ないし、普段の素行見てたって、どうみてもあんたの仕業って絶対、分かるわよ。私には確信があるもの。

猫1:そんな事、確信すんなよ。僕だって吐きたくて吐いた訳じゃないし、仕方ないなじゃん。気持悪くなっちゃったんだから・・・

猫2:そんな事言って、1回なら分かるわよ、1回なら・・・何で2度も3度も、吐くまで食べる訳!信じらんない。

猫1:分かったよ。そんなに言わなくてもいいじゃん。飼い主が帰ってきたら僕が吐きましたって言うから。それでいいんでしょ。言えば・・・

猫2:吐いた後もそうだけどさ、このトイレ、きたなくしてちゃんとウンコ埋めてないのもアンタだからね。私は絶対、自分のトイレの後は綺麗に穴掘って埋めてるから・・アンタはいつも綺麗にしないから嫌いなのよ。これも、飼い主が帰ってくるまでにちゃんと綺麗にしといてね。それにさ~なんで2つもトイレ用意していってくれたのにこっちばっかりですんのよ。私がこっちにするからアンタはあっちですればいいじゃん。なんで2匹で同じトイレでしなきゃならないのよ。あんたは男なんだからあっちですればいいのにさ。

猫1:だってこっちのトイレの砂の方が新しいし、いい匂いするしさ、気持いいじゃん。君こそあっちの古い方のトイレですればいいじゃん。僕がこっちでするからさ。

猫2:あのさ~普通、女の方が綺麗なトイレ使うんじゃないの。男がここは遠慮すべきでしょ。

猫1:そんなの関係ないよ。誰だって綺麗な方が好きなんだからさ。

猫2:アンタ、最低。だから、飼い主もアンタに呆れるのよ。知らないよ私。きっと怒られるよアンタ。

猫1:そんな事言わないで二人で掃除しようよ。僕もきちんと埋めるから君も手伝ってよ。

猫2:だから、私は自分の分はちゃんと片付けてるって言ってるでしょ。あんたが片付けなさいよ。アンタが・・・

猫1:分かったよ・・そんなに怒んなよ。やりゃいいんでしょ。やれば・・・

猫2:アッ!車の音がする。帰って来た!

猫1:ほんとだ!わ~い。やっと帰って来た。オヤツだオヤツだ!

猫2:だから、アンタは先に掃除しろ!掃除!

2010/08/20

2010年夏祭り

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暑かった今年の夏、といってもここ標高1000mの八ヶ岳高原では暑いといってもクーラーを入れることもなく(クーラー何てもともと付いてないけど ・・・・)盛夏は過ぎようとしています。

 今年は例年になく色々と周辺の夏祭りイベントに顔を出してきました。写真左端は近くにある神社の能楽堂で毎年行われる薪能の様子です。まだ、夕方の明るい日差しがさしていますがこの後、ゆっくりと夕暮れにむかいやがて篝火に火がつけられると幽玄の世界が広がります。

 毎年、この能楽堂で行われる薪能を鑑賞するときだけ自分は日本人なんだなと感じる事が出来ます。内容なんて凡人の私には全く分かりませんが何となくゆったりとした時が流れ不思議な幽玄の世界に浸るから不思議です。今年も多分1000人ちかくの方がこの能舞台い集まって能と狂言を鑑賞して行かれました。又、来年、お会いしましょう。

 残りの2枚の写真は日本有数の花火大会として有名な諏訪湖の花火大会です。4万発を越える花火を見に50万人の人が集まるというのですから本当に凄い花火大会です。八ヶ岳にけてから20年になりますが私は今まで1回も行った事がありませんでした。毎年、お盆の時期に開かれるので大抵、私は仕事で行けなかったのです。今年はたまたま日曜日と重なり、私もちょうど時間がとれたのでお隣の方に誘って頂いてやっと20年目にして初参加してきました。

 しかし、噂には聞いていましたが本当に凄い人だかりでした。車でいくとまず帰ってこれないというので近くの駅に車を止めて電車で近くの駅まで行き、そこから歩いて会場に入ったのですが、会場の駅に近づくにつれて乗り込んでくる浴衣姿の人達が溢れんばかりに乗り込んで来て、会場の駅では降りるのも一苦労、プラットホームに降りたきり、全く人が動かず、改札口にたどりつくまで20分近くかかる有様でした。

 で、やっとのことでチケットに記載された入口ゲートにたどりつくのに更に駅から30分ほどかかり、ゲートで会場係の人にチケットを見せて入場してやれやれやっとたどり着いたところで撮った写真が真ん中の写真です。

 見渡す限り人、人、人、東京の都会から逃れて山で暮らすようになってからこんな人の群れをみるのは久しぶりだったので思わず写真に撮ってしまいました。会場についてから花火が始まるまで更に3時間程時間があったので先に早めの夕食のお弁当を食べてしまい、更に乾杯をしてしまったのですっかり気持ちよくなってしまい、何だか花火の前に出来あがってしまった感じでした。

 とはいえ待ちに待った花火が漸く始まり、噂にたがわずこんなに大量の花火大会は初めてでした。本当に凄い量でさすがに日本有数の花火大会と言われるだけの事はあると思いましたね。

 そして最後の写真が花火大会のフィナーレとなるナイアガラの滝です。驚いた事にこのフィナーレが始まる前に多くの観客が席を立って帰るべく移動を始めました。話には聞いていましたがこの50万人が一度に駅と駐車場に向かうのは大変な混雑が伴うのでそれを嫌う人達が最後の花火を見ることなく席を立つようです。

 我々はお隣さんから「どうせ駅に行っても中に入るのに1時間くらいかかるから、近くの焼鳥屋で1杯やってからの方が良いよ」と言われていたのでその、焼鳥屋で小1時間程時間をつぶしてから駅に行ったら比較的、すんなりホームにたどりつく事が出来ました。

 しかし、車の人達はまったく道路に溢れた車の列が動く様子がなく大体、動き出すのは翌日の時間帯になってからとの事でした。大半の車が県外車でしたが、運転手さん達は知っているのか知らないのか諦めムードでジッと車内で待っていました。

 今年の夏も色々あったけど夏らしく暑く活動的でエネルギッシュな夏のイベントでした。
 

2010/08/14

お盆の喧騒記

 先日、いつも事務所に流れているFM放送を聞いていたら東京から通ってくるDJが山梨のスタジオに入り「今日は涼しいですね~」と言ったらスタッフから「何言ってんですか今日は暑くてタマリマセン」と返事が返ってきたそうな。

 つまりそのくらい地元人(ジモテイ)と都会から来た人には暑さの感じ方が違うと言う事ですね。

 先週末から天候が崩れ、雨の日が続き、我々は仕事にならず困っているのですが良いことには毎日が涼しくてタマラナイ事です。この辺りは大体、標高1000m付近になるので麓の町からみると天気が悪いときはこの辺りは雲の中になります。

 つまり我々は雲の中にすっぽりと入って居る事になります。例えば甲府に買い物にでも行って八ケ岳の方向をみるとすっぽりと雲の中に隠れて見えないなんて事が好く有ります。

 そうすると甲府から八ケ岳への帰り道どっかから雲の中に突っ込む事になり車を運転しているとフロントガラスに雨が落ちてきたら雲の中という事になります。普通は上空の雨雲から雨が落ちてくるのですがこの場合は上空の雲の中に突っ込んで行く事になりますね。夜寝るときも窓をうっかり閉め忘れると朝、風をひいてしまいそうになります。

 そんな中、今年もお盆休みに突入しました。毎年の事ですがこの時期は出来るだけ家か事務所から出ずに引篭もり生活に突入する事にしています。

 何故ってこの時期、観光客が至る所に溢れかえって道路のいたるところで高級外車が我が物顔で道のど真ん中で止まって道を探しているし、お弁当を買いにコンビニに行けばいつもはノンビリしている店内は避暑に訪れた観光客で溢れかえり馴染みの店員さんの目尻も釣りあがり「今日も混んでるね」なんて労いの言葉でも掛けなくては可哀想な混雑振り、弁当の他にメール便を出そうかなと思っていても自分の後ろに並んでいる人々の視線が怖くて(笑)何だか「さっさと弁当買って金払って次に代われよ。メール便!そんなもん後にしろ!後に!」なんて言われそうで(実際はそんな事言われてないんだけど)え~とこれは後にしようかな・・・なんて大人しく弁当だけ買って帰って来る事にしています。

 私の自宅の廻りも別荘地が奥の方に広がっているのでこの時期、ピカピカに磨いた車が駐車場に溢れかえっています。そういえば俺の車、この前洗車したのは何時だっけな~今年だっけ?という程の薄汚れた車が恥ずかしそうに自宅前で小さく止まっています。

 中には別荘に来てからもピカピカに車を磨いている人もいて、「う~ん、この人は何しに来たんだろ?」なんて全く余計なお世話な事を考えてしまうのです。

 事務所近くの温泉も駐車場は満杯で駐車場に入れない車が道路で待っているなんて普段では考えられない状態です。

 とにかく何処へ行っても人が一杯で何か変なことすると怒られそうなのでとにかく世間の喧騒が収まるのをじっと待っているに限るのです。

 そういえば先日、どうしても見たい映画があって久しぶりによせばよいのに都会の映画館に降りていき駐車場に車を止めようとしたら、先ず第1駐車場は、最初から無理だと思ったので第2駐車場に行ったら見事に満車、仕方なく立体駐車場に向かったら既に入口で入庫待ちの車が列をなしていて上映時間まであと10分という微妙な時間帯だったので一緒に行った女房が「どうする?やめる?」何て言い出し「そんなこと言ったって、今更この列から逃れられないよ」となり、仕方なくダラダラと1台ずつ車が動くのを待たなくてはならず「え~い、間に合わなきゃ合わないでもいいか」何て開き直っていたら奇跡的に1台分駐車スペースが開いてそこに何とか車を滑り込ませ、慌てて発券場に行ってチケットを購入し(余計な事だけど夫婦どちらかが50歳以上なら安いのでいつもシルバー割引利用)勇んでホールに入ったら何と!ガラガラ・・・な~んだ、混んでたのは隣のホールでやってるジブリ作品でありました。

 この時期、近所の知り合いの別荘の方も皆、夏休みで来られるので皆で焼肉でも食べに行こうと言う事になり「どこか良い所知らない」と言うので早速電話して聞いてみたら「ちょっと混んでるけど大丈夫です」というのでそれを信じて行ったら、確かに駐車場は2,3台分開いてたけど席は1時間待ち・・・店のデッキで順番待ちをしながら中で美味しそうに焼肉食っているお客を睨み付け「さっさと食って席代われ!」

2010/08/09

その後の居候猫

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今年の冬、我が家にやってきた2匹の居候猫、譲渡会の会場でお見合いをしてから早、半年が経とうとしています。その内のサビ猫だった「ジル」はその後、めでたくキッチンの裏から出てきて今ではすっかりなついて我が家のネエサン猫になっております。

 以前は触れることさえ許さなかった猫ですが最近は擦り寄ってきては「おやつまだ?」と言い続けております。我が家は女房と私が一日に1回ずつ餌とは別におやつをあげる習慣になっているのでその時間が待ちどうしくて擦り寄ってくるのです。

 それでも今でも「抱っこ」は絶対駄目です。この手の猫は結構いるのですが前の猫も「抱っこ」だけは死ぬまで駄目でした。

 もう1匹の猫「バロン」はこれはもう譲渡会の会場でお会いした元飼い主の方が「やんちゃで・・・」とこぼしていましたが全くのヤンチャで手に負えません。去勢手術も終えたのでどうしてもオスの猫は太ってしまいますがバロンも一回り以上も大きくなってもう我が家に来た当初の可憐さはなくなって今ではすっかりちょっぴりオデブの青年猫になっています。

 バロンは猫年齢で生後8カ月といった所なので人間でいうと1718歳くらいで元気持て余し気味の高校生猫といった感じでしょうか。

 一方のジルは生後丁度1年位なので2425歳位のちょうど大人になりかけたお嬢さん猫といったところです。

 2匹はまず朝、我々が起きてくるのを部屋の前で待ち構えています。バロンは兎に角、朝一番で私の膝に乗ってくるか抱っこをされて2階から下りてくるかどちらかの習慣を果たさないと朝、大変な事になります。朝、私が遅く起きたり、早く出掛けなくてはならなくてこの習慣をパスすると朝から家中をやたらめったら走り回り、あたりかまわず噛みつくは引掻くわで今まで夫婦2人でどれだけ出血の憂き目にあったか知れません。二人ともあちこちに傷跡が残ってしまう有様です。

 ジルの方は兎に角要求は「ごはんまだ?おやつまだ?」だけで、譲渡会の時にも「この猫は本当に性格の良い猫で・・」と元の持ち主から聞いていましたが本当に自我を主張することなく穏やかな猫です。

 餌を食べる時でも必ずバロンが先で決して自分が先に食べる事はありません。自分のお気に入りの椅子があっていつもそこで寝ているのですがバロンがその椅子が欲しくて横取りしても諦めてバロンが起きるまで別の所で寝ています。

 でも、そこそそれ、お姉さん猫の強みで、体こそ一回りバロンに追い越されてしまいましたが気概では絶対負けることなく余りバロンが我儘が過ぎるとパシン!と猫パンチを繰り出して喧嘩に負ける事はありません。

 そういう意味ではジルの方が野生に近く、バロンの方が飼い猫に近い性格だと思われます。今まで飼ってきた猫でも大きくこの2通りに大別出来るような気がします。

 良くあなたは猫党ですか犬党ですかと聞かれるけど私はどちらかというと猫党かも知れません。猫は犬と違ってジルのように決して最後まで慣れない(語弊があるかも知れませんが・・)性格を持っている場合が多いです。飼い主に忠実で必ずしつけを守るというような動物ではありません。どちらかというと「人間に世話をさせてやっている」といった方が近いかも知れません。

 自分が厭な時は決して寄ってこないし、ちょっと肌寒くて人肌が欲しいときは寄って来て人を炬燵代わりに使って降ろそうとすると引掻くし・・・我儘し放題です。又、そこが猫の良いところだと思います。

 それと猫は犬と違って留守番が出来る所がよいですね。犬は置いていくと餌があればある分だけ食べてしまいますが猫は決してそんな事はなくて自分が欲しい分だけ食べれば満足しています。そういう意味では飼いやすいかも知れません。

 我が家は家猫なので外には出さないのですがそれでもベランダを開けておくと出たり入ったりして遊んでいます。我が家のベランダには網をはったので彼等には格好の遊び場所なのです。

 譲渡会に行くまでは兄弟猫を探していたのですが丁度、居なかったので諦めていたところで見つけたバロン、そして帰ろうとしていた所で私の腕に押しつけられて迷惑したであろうジル。

 今から考えると多分5分位だったと思いますが(ジルにとっては長時間、耐えられない位辛い長い時間だったろうと想像しています)良く大人しく抱かれていたと思います。今では本当にこの2匹にして良かったと思っています。

2010/08/02

真夏の空中回廊

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 久しぶりに思いついて北八ケ岳のピラタス蓼科に行ってきました。ここは冬はスキーのメッカですが夏は涼を求めて高原を訪れる観光客で賑わいます。今回の目当てはここピラタス蓼科の登山道入口にあるロープウエイにのって山頂駅まで行き、縞枯山の山裾に広がる「坪庭」と呼ばれる高山植物が咲く130分ほどの空中回廊を楽しもうという訳です。

 ビーナスラインを通ってロープウエイの駅まで我が家から車で小一時間程で着きます。山麓駅で切符を買って100人乗りのロープウエイで標高2237mの山頂駅までは約7分程の空中散歩が楽しめます。晴れていれば南・中央・北アルプスが一望できる絶景が楽しめます。頂上は真夏でも肌寒いので長袖は必需品です。

 山頂駅で降りると目の前に溶岩台地で形成された「坪庭」と呼ばれる高山植物の保護庭園が広がっています。木道の遊歩道が整備されておりゆっくり廻ると30分程で一周出来ます。地面は溶岩台地で出来ていてゴツゴツしているので木道を踏み外すと危ないから要注意です。

 私は坪庭から縞枯山の登山道のほうに少し寄り道をして縞枯山荘でお茶を楽しみましたので1時間程、ゆっくりしました。山小屋のデッキでゆっくりコーヒーの飲みながら心を開放していると何ともいえない贅沢な時間が過ごせて気持ちが楽になってきます。上空ではホトトギスがさかんにさえずり行きかう登山客の方が「こんにちは」と気さくに話しかけてくれます。昔、東京でサラリーマンをしている頃にも誰もいない所へ行きたくて山へよく一人で出掛けましたがその頃の事を思い出してしまいした。

 高山植物については私はちっとも詳しくないので分かりませんがピラタス蓼科ロープウエイのHPを見ると現在の開花状況が出ていますのでお好きな人は確認してから行かれると良いと思います。但し、絶対に木道から外れて中に入ったり花を摘んだりするのはご法度なのでルールは守りましょうね。

 「坪庭」は縞枯山と北横岳に囲まれた溶岩台地でシラビソの樹林帯が廻りを囲み手軽に高山の雰囲気が味わえます。縞枯山の由来はこのシラビソ樹林帯が帯状に枯れた様子が縞模様に見えるのでこの名前が付いていますが、その原因は未だにはっきりした事は分からないと言う事です。これだけ科学が発達した世の中でも自然界がおりなす不思議な現象については分からない事が結構あるもんですね。

 この坪庭はロープウエイがあるお陰で手軽に登れるので結構、軽装で来られたり、さすがにハイヒールの女性はいませんでしたが少しヒールのある靴で来られたり肌を露出している女性もいましたが要注意ですよ。「坪庭」という名前がついてはいますが、そこはそれ標高2000mを越える場所にありますので山をなめちゃいけません。

 私は八ケ岳の麓に住むようになって良く思うのですが、本当の自然はものすごく美しい姿見せてくれる時もあるけど反対にものすごく厳しい自然の姿を見せ付ける時もあります。それらを全て含めて自然豊かな場所に住むという事を理解しなくてはいけません。

 そういう意味で都会で作られた所謂、安全で皆が楽しむ庭園とは違うという事です。標高2000mを越えると紫外線も半端じゃなく強いし、晴れていてもちょっと気象が変わればあっという間に廻りを霧に囲まれて視界が全く利かなくなり雷雨が襲ってくるなんて普通の事ですからね。天候にはくれぐれも注意して訪れて下さいね。それが自然に対する人間の姿勢でなくてはならないと私は思います。

 しかし、日中35度近い下界の猛暑をよそにここの空中回廊は本当に天然のクーラーと呼ぶのに相応しい高原の涼風が通り抜けて豊かな自然が一杯で本当に気持ちが良いところですよ。八ケ岳に来られる機会があったら是非、足を伸ばして北八ケ岳も訪れてみて下さい。涼しいですよ~

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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