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2010/09/04

お墓騒動記

 先日、思い立って田舎のお墓を改葬する事にしました。我が家のお墓は高知の小高い山の中腹にあります。子供の頃、良く母に連れられてお墓参りに行った記憶があって、その時に覚えていた道と今の道は全く違って見えます。

 近くに大型ショッピングセンターが出来て新しい大きな幹線道路が通ってしまって廻りの環境は全く変わってしまったのも大きな原因の一つだけど、小さい頃は確か結構な距離を母に手を引かれて歩いていって近くの小川か何かで水を汲んでお墓に持って行ったような記憶があるのですが子供の頃の記憶なのではっきりしません。

 その後、父も亡くなり自分も故郷を出てここ八ケ岳で暮らすようになって段々、お墓とは疎遠になってしまいました。最近、高知に帰った時は時間があれば思い出したようにお墓の様子を見にいっていたのですが、今年の春、訪れた時に結構な雑草にお墓全体が覆われていてこれは駄目だなと思いました。

 それまでも、いつかこのお墓の事も何とかしなくてはならないだろうなと思って心の片隅に片付けなくてはならない仕事の一つとして刻んでいたのですが、この際思いきって処分してしまおうと思いました。

 しかし、処分と言ったって具体的にどうすれば良いか分からないので取り敢えず、この前高知に帰った時にお墓の石(全部で5つ立っていました)を全部デジカメで撮影し石に刻まれているご先祖様や祖父・祖母の記録を全て写し取ってきました。まず、ここからがスタートでした。

 もともと父の遺骨は別の納骨堂に納めていましたので、先ずそこに相談してお墓の処分についての手続きを聞きました。それからその納骨堂の近くにある石屋さんを紹介して貰い既存のお墓の処分方法や費用について見積って貰いました。

 その石屋さんはとても親切で必要な申請について色々と教えて貰い手続きの方法も具体的に教えて貰いました。簡単に改葬といってもまずお墓のある市町村にそのお墓を改葬する旨、通知して改葬許可を貰わなくてはなりません。

 その為には自分がそのお墓に埋葬されている故人とどういう関係になるかを明らかにしなくてはなりません。仕方なく自分の本籍地がある○○市に戸籍謄本の申請をして戸籍謄本を取り寄せました。それから父の本籍地である○○市に父の戸籍謄本を申請しました。そうする事でお墓に埋葬されている私の祖父と私の関係が証明されるので一つのハードルがクリアされます。

 それから高知市のホームページにアクセスして改葬許可申請に必要な書類をダウンロードします。それに必要な前述の戸籍謄本や私の免許証の写し等の必要書類を添付して高知市役所に改葬許可申請をします。

 申請してから2,3日して高知市役所から改葬許可申請について確認の電話が入り、内容を電話で聞き取り調査してそれで一応、申請は受理されて間もなく改葬許可書が送られてきました。

 これで法的な手続きは整ったので、次は実際の改葬に向けての手配をしなくてはなりません。改葬を受け入れてくれる納骨堂の宮司さんと連絡をとり日程の調整をして実際にお墓を掘ってくれる石屋さんとも連絡を取り合いとにかく高知に滞在できる23日の間に全てを終わらす必要があるので時間との戦いでした。

 とにかく何とかそれらの日程を調整し八ケ岳を朝の5時半に出発、羽田空港に行って昼過ぎに高知に着く便に乗り込み、高知につくと直ぐにレンタカーを借りてお墓に直行、この真夏の猛暑の時期に何でこんな事しなくちゃならないんだろうと自己嫌悪に陥りながら何とかお墓に到着、お墓では既に石屋さんが宮司さんと一緒に改葬の御祓いの準備をしてくれていました。

 直ぐに御祓いを始めて無事、終了。翌日の朝から5つのお墓の掘り起こし作業が始まります。翌日、高知での雑用をすませながらお墓を掘ってくれている石屋さんと作業状況を連絡取り合い、午前中で掘り終わるだろうと言う事で午後2時から納骨堂にお骨を持っていくのでそこで待ち合わせする事に・・・途中、何とか用件を早く済ませお墓に直行し作業の終了を確認してその足で納骨堂に直行。

 もうお昼を食べている暇なんかないのでレンタカーを運転しながら途中のコンビニで買ったオニギリを運転しながら食べて何とか約束の時間に納骨堂に到着。すぐに納骨堂の中に入って掘り出した骨壷を納骨し納骨式を宮司さんにして頂いてやっと一連の手続きが終了となりました。

 全部が終わったあと納骨堂の社務所で宮司さんと世間話をして今後の事をお願いしてやっとその日は終了、やれやれ・・・次の日の朝早く又、レンタカーを運転して高知空港に行き、レンタカーを返して羽田空港行きの飛行機に飛び乗って帰って来ました。

 全く、なんでこんな猛暑の真っ只中にお墓の改葬なんかする気になったんだか、兎に角思いついたが吉日、そんな事でもしなかったらお墓の改葬なんてダラダラ延ばすだけですもんね。しんどかったけどこれで肩の荷が下りた気がする。

 ご先祖様、これで許してね。

コメント

お疲れ様でした。
でも、高知も良いところでしょうに。
森林率84%、馬路村のゆずジュース、砂浜美術館。
高知はこれから「森」でブレイクしますよ~。
高知在住の凄腕デザイナー
梅原 真さんに注目してます。

梅原さんを取り上げた本
「おまんのモノサシ持ちや!」
篠原 匡著 日経新聞出版社
おすすめです。

tairakuさん、こんにちは。
確かに高知は森ビジネスで画期的な取り組みをしています。馬路村も町おこしでは先進的な取り組みが話題になっています。
梅原さんの件、貴重な情報有り難うございます。早速、購入してみます。

梅原さん、ときどき山梨にも来てるようです。

ありゃ、そうですか?
「そりゃ~一度、会うてみたいにゃ~」

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