不思議な店
田舎には都会には無い不思議で魅力的な店があります。私の住んでいる町の商店街や少し離れた山里にそんな店がひっそり頑張って生き続けています。
そのひとつは商店街にある小さな金物屋さん、この金物屋さんは一般の方は勿論、職人も多数出入りしています。近くには今流行りの大型ホームセンターがあるのですがそれでもこの店の人気に陰りはない。
何が不思議かと言うとこの店は店構えは小さな店だが店に入って○○ちゃん、○○ある?と聞くと必ず「有るよッ!」と返事があり店員がどこかへ消えると手にその探しているモノが握られている。もしくは「コッチ来て」と店の奥に連れていかれて雑然とした棚の中から「どれにする?」といくつかあるその品物の種類から選ぶように言われる。兎に角、ないものが無いのである。
当然、店の奥だけでは揃えきらず別棟の倉庫にも連れていかれる。全く何を聞いてもどっかからその探している品物が出てくるから不思議。そして何より店番の「ヨッちゃん」と我々が親しみを込めて呼んでいる年齢不詳の店員が何を聞いてもその品物が置いてある棚の位置を正確に覚えていてその品物を出してくるのが不思議で仕方ない。
今時、こんな不思議な店があるのが不思議で楽しい。だからホームセンターに行くよりこの店で「ヨッちゃん○○ある?」と聞く方が親しみが湧くのである。なのでこの店は廃れない。
又、山里のある店、この店は田舎にある何でも置いてある食品屋さん。この店は今ではチェーン店のコンビニ屋さんになってしまったが昔は服でも缶詰でも雑誌でも置いてある何でも屋さんでした。
昔、その店に行くとレジの傍に段ボール箱が置かれていてその中にパンが一杯入っていてどれも50円位で売っている。「これ何?」と聞くと「日切れしてるから安くしとくよ!」といつも日切れしたパンがレジ横に置いてあった。今ではそんなことしたら世間から非難の嵐だと思われるけど当時は普通だったし買う方も「ラッキー」と言って買っていたし何の問題も無かった。
そしてお釣りはいつも百万両単位だから初めての人はビックリ!何せ100円のおつりが「はい、百万両!」なのである。だからこういう店がたまらなく好きなのである。
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