2017/04/30

不思議な店

田舎には都会には無い不思議で魅力的な店があります。私の住んでいる町の商店街や少し離れた山里にそんな店がひっそり頑張って生き続けています。

 そのひとつは商店街にある小さな金物屋さん、この金物屋さんは一般の方は勿論、職人も多数出入りしています。近くには今流行りの大型ホームセンターがあるのですがそれでもこの店の人気に陰りはない。

 何が不思議かと言うとこの店は店構えは小さな店だが店に入って○○ちゃん、○○ある?と聞くと必ず「有るよッ!」と返事があり店員がどこかへ消えると手にその探しているモノが握られている。もしくは「コッチ来て」と店の奥に連れていかれて雑然とした棚の中から「どれにする?」といくつかあるその品物の種類から選ぶように言われる。兎に角、ないものが無いのである。

 当然、店の奥だけでは揃えきらず別棟の倉庫にも連れていかれる。全く何を聞いてもどっかからその探している品物が出てくるから不思議。そして何より店番の「ヨッちゃん」と我々が親しみを込めて呼んでいる年齢不詳の店員が何を聞いてもその品物が置いてある棚の位置を正確に覚えていてその品物を出してくるのが不思議で仕方ない。

 今時、こんな不思議な店があるのが不思議で楽しい。だからホームセンターに行くよりこの店で「ヨッちゃん○○ある?」と聞く方が親しみが湧くのである。なのでこの店は廃れない。

 又、山里のある店、この店は田舎にある何でも置いてある食品屋さん。この店は今ではチェーン店のコンビニ屋さんになってしまったが昔は服でも缶詰でも雑誌でも置いてある何でも屋さんでした。

 昔、その店に行くとレジの傍に段ボール箱が置かれていてその中にパンが一杯入っていてどれも50円位で売っている。「これ何?」と聞くと「日切れしてるから安くしとくよ!」といつも日切れしたパンがレジ横に置いてあった。今ではそんなことしたら世間から非難の嵐だと思われるけど当時は普通だったし買う方も「ラッキー」と言って買っていたし何の問題も無かった。

 そしてお釣りはいつも百万両単位だから初めての人はビックリ!何せ100円のおつりが「はい、百万両!」なのである。だからこういう店がたまらなく好きなのである。

2017/04/16

春の交通安全週間

 今年も春の交通安全週間が始まりました。山の中に住んでいると車がないとどこへも行けない。なので年齢を重ねて結構な年齢になっても皆、現役の運転手です。70、80、何てまだまだ元気な現役の運転手なのです。

 都会と山里の交通事情はちと違います。山の中の道を何km走っても信号何て滅多にありません。例えあっても信号で止まっても車何て1台も通らないなんて事も良くあります。

 私も都会から移り住んだばかりの時には前を時速20kmでゆっくり走る軽トラにはイライラしましたが今では事情が分かっているのでイライラする事なんかありません。後ろでその車がどこかで曲がってくれるのを期待してじっと後ろをついていくのみです(笑)

 対向車もこない後ろからも車何て1台も来ない。そうすると段々、ウインカーなんて出す事さえ無意味となってきて「どっちに曲がろうが自分の思うまま」なんて感覚になってきます。なので後ろについていて余りのノロさに追い抜こうなんてしたらフラッと曲がってくるので絶対追い越し禁止です。

 たまに連休期間中に都会から観光に来た高級車がイライラしながら山の中の道で軽トラの後ろにピタッとついて煽っているのを見かけますが「危ないな~やめときゃいいのに」と思いながら見ています。

 地域の決められた草刈りや道路清掃の日には沿道にずらっと本当に見事な数の軽トラが並んでそりゃ都会では絶対見られない惚れ惚れするような車の列です。山里で一番必要で優秀な車は軽トラなんです。地元では2シーターオープンカーと呼んで重宝されています(笑)どこへ行くにもこの車で移動です。

 もう一つ山の中で車の運転で注意しなくてはならないのが、いくら山の中で車が通らいないからといっていい気になって飛ばしていると道の真ん中にデッカイ鹿が立っていたり子供を沢山連れたデッカイイノシシなんてのが山道を平然と横断しているので彼らにぶつかったら唯ではすみませんので要注意ですからくれぐれも安全運転でお願いしますよ。

2017/04/02

失敗するということ

 最近、小学校の運動会とかで1位とか2位とかいう順位を付けない教育が進んでいるらしい。世の中、一番がいればビリもいる訳で、だから色んなドラマがあって面白いのだけれど皆が同じなんて事になったらつまらない様な気がする。

 振り返ってみたら私の今までの人生も失敗ばっかりでした。思い出すだけでも数えきれない程の失敗ばかりしてきました。

 幼稚園の頃からガキ大将で悪い事ばかりして先生にいつも廊下に立たされていたし、それでも何とか親の意地で受験勉強取り組まされ、何とか進学校の中・高一貫学校に入学して「自分は天才だ!」と思って入学したら「世の中にはこんなに天才が居るんだ!(笑)」と知って愕然として劣等生まっしぐら「それなら俺は足が速いから陸上で頑張ろう」と思って陸上部に入って大事な県大会の400mリレーの2走の選手として出場したものの足を引っ張ってしまい、解説者が「2走の選手が少し遅かったですね~」と解説してるのを聞いてすっかり自信をなくし(笑)

 大学入って何とか一部上場企業に入社して漸く親に心配かけずに一人前になれたと思ったら、その会社にどうしても馴染めず親に知らせず退社して再び親を泣かせ、妻には苦労をかけ(笑)と、それこそ失敗だらけの人生を送っている。

 だけど自分ではその時の失敗を何とか克服しようとする気持ちが今の自分を支えている様な気がする。成功よりも失敗の中にこそ自分を成長させる何かがある様に思います。

 人は必ず失敗します。だけどその失敗を繰り返さない様に努力すれば成長する事が出来ます。

 今年も4月に入って新年度が始まり卒業や入学、入社や退社といった新しい環境の変化を迎えている人も多い季節です。失敗しないように頑張って下さい。そして失敗しても自分を否定せず、その失敗を繰り返さない努力を目指しましょう。頑張れ!新生活。

2017/03/11

6年目の3・11

  東日本大震災から今日でちょうど6年目を迎えます。その前の阪神・淡路大震災の時には震災後半年くらいしてから現地を訪れ、その時点でも被害は震災直後の様子を残していました。

 被害にあった町中を歩いていると建っているビルが傾いている為に自分が傾いている様な錯覚を覚えフラフラしたのを覚えています。東日本大震災の現地には未だ行けていません。

 今回の地震の被害で他の自然災害と大きく違ったのはその規模の大きさと東京電力福島第1原発がもたらした人的災害だと思います。

 2万人を超す被害者を出した超巨大地震は地球規模の地殻変動が今後も起きる可能性があるとの警鐘を鳴らしているのかも知れません。私達が住んでいる地球という星も又、動いているという、知っている様で自覚していなかった事実を思いさらされる出来事でもありました。

 そして忘れてはいけないのは、この地震による被害を長期化している、原発事故です。福島第1原発の復旧はまだまだその工程の半ばでゴールは見えてきていません。現場では危険な作業に命がけで必死に取り組む作業員の懸命な努力が続いていますがその被害は余りにも大きく、まだまだ長い時間がかかりそうです。

 この人が引き起こした人的被害は防ぐ事が出来た事故でした。私達はこの事を真剣に反省し将来にこの負の遺産を引き継いではいけないと思います。今回の大震災はそのチャンスを与えてくれたのかも知れません。大地震は必ず起こる。いつ起こるかは分かりませんがこの地球に住んでいる限りそれは避けられない事です。しかし、人間が引き起こした未曽有の原発事故は避ける事が出来ます。科学の力はその為に使われなくてはいけないと私は思います。

 自然という人が太刀打ちできない大きな力を科学の力で変えようとするのは人のおごりではないかと思います。原子力発電はその危さを秘めている様に思います。そうでなければ未だ被害の全容も把握できず、こんなに復旧に時間が掛かるとは思えません。その為に生まれ育った故郷に帰れない12万人もの被害者の方達の避難生活が6年経った今でも続いています。

 東日本大震災から6年、薄れていく記憶の中で忘れてはいけない自然からの警鐘を持ち続けて行こうと改めて今日、思いました。震災にあわれて貴重な命を亡くされた皆さんに心よりお悔やみを申し上げます。あなた達が命を懸けて教えてくれた自然災害の恐ろしさを未来に引き継いでいきます。合掌・・・

2017/02/27

冬の必須アイテム、ウッドストーブ

 我が家にはウッドストーブが備え付けられています。現在のストーブは2代目のストーブですがアメリカ製のダッチウエスト社の同じシリーズのストーブを2代続けて使っています。

 なかなかの優れものですがその威力を実感したのは他でもないあの3.11の東北大震災の時でした。山梨も大きな影響を受けて市内の大部分が停電して丸一日電気製品が使い物にならなくなりました。

 その日は雪がちらつくとても寒い日でした。震災の夜になっても電気は復旧せずに暗い寒い夜を多くの家庭が迎えなくてはなりませんでした。我が家はこのウッドストーブが有った為に停電しても暖を取る事が出来、更にウッドストーブの炎がチラチラと室内を照らしてくれるので幸いにも明かりも取れ、凍える事はありませんでした。

 「ウッドストーブは良いけど薪集めるのが大変でしょ?」と良く人に言われます。確かに薪の原木を集めたりそれを割って薪造りをするのは大変ですが、私はこの何でも便利でITが発達した世の中で「薪造り」をするというとても原始的で生活に密着した行為がオーバーにいうと、とても今の世の中で大切な事のように感じています。

 最近は家つくりの過程で「薪ストーブだけは必須です」と言われる方が増えています。現在では床暖房とか蓄熱暖房とかACとか便利な暖房器具が溢れていますが何故かここ八ヶ岳南麓ではウッドストーブに根強い人気があります。やはり、周りにこれだけ自然が溢れ木々が濃いと「暖房はウッドストーブ」というのが似合うのでしょうね。

 薪造りが面倒だと思う方には決してお勧めしませんがこのIT化の進むマイホーム造りにあえて手間のかかるウッドストーブも結構、良いものですよ。

2017/01/31

日ノ出と日の入り

 我が家は標高1000mの森の中にあります。毎朝、6時半頃起きるのですが、この時期はまだ日の出前で森の中は薄暗い状況です。朝食を取りながら外を見ると食卓から見える森の向こうから7時過ぎに太陽が昇ってきます。

 そして、日に日にその位置が北側に移動していきます。それでも日によって「アレッ?今日は何だか少し陽が昇ってくるのが遅いな」と思っていると東側にある高い山の頂上付近に差し掛かって陽が出るのが遅くなる事もあります。

 都会と違って周りに一切の人工物がないので森の中から上がってくる太陽は本当に美しいものです。そして、徐々に日が昇り今度は日没の時間帯になると今の時期、太陽は南アルプスの頂きにゆっくり沈んでいきます。日の出と同じように高い山の頂に近い位置に沈むときはいつもより少し早く夕暮れが訪れます。

 南アルプスの山の影が徐々に八ヶ岳に掛り始めると条件さえ良ければ八ヶ岳が夕焼けに染まって真っ赤になり、それはそれは美しい「赤八ヶ岳」の姿にお目にかかる事が出来ます。

 現代は猛スピードで色々な事が進んでいきますが毎朝、ここ八ヶ岳の森の中で見る、夜明けと夕暮れの自然の営みは長年、変わらない時を刻んでいます。

 変革の世の中だからこそ変わらないこの自然の営みが何だかとても嬉しくなります。

2017/01/21

大きな変革の予感

 新しい年が始まり今年は年初から世界的な変革の予感がしますね。新しいアメリカ大統領が誕生しイギリスがEUから離脱し、お隣韓国では大統領が弾劾されました。

 日本でも新しい東京都知事が誕生し新たな価値観で都政を変革しようとしています。更に、長い間引き継がれてきた天皇制に新たな変化が生まれるかも知れません。そうすると私は昭和、平成、そして次の年号の3代にわたる天皇制に生きた事になるかも知れません。

 今年はそんな新たな世界の動きの始まりとなる象徴的な年になるかも知れませんね。新たな変化が生まれる時、そこには大きなエネルギーが生まれます。又、その変化が自分にとって喜ばしい時もあるし、そうでない時もあります。

 私は生まれつきの「のんびり屋」なので日常に大きな変化が生まれるのは余り得意ではありません。そうは言っても仕事でも家庭でも健康でも必ず変化は起こります。だからこそ、その変化に対応すべく努力が必要になります。変化を恐れてばかりいる事も出来ないのです。

 新たな年の始まりに当たって世界的な変化が出来れば大きな希望に満ちた変革になる事を祈りたいと思います。今年も「森の囁き」は変わる事無く八ヶ岳の森の中で私が思った事、感じた事を発信していきたいと思います。

2017/01/07

新年あけましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます。今年も又、新たな年がはじまりました。2017年、今年はどんな出来事が待っている事でしょう。政治の世界では国内外共、どうも色々な変革が起こりそうな感じですね。

 個人的には特段、目標をたてる事もなく、いつも通りの日々を当たり前の様に過ごして行きたいと思っていますが、唯一考えているのは何でも良いから楽しい希望の持てる事をやりたい気持ちが強いのです。

 先の見えない事の多い時代だからこそ希望を持って楽しい時間を過ごしたいですね。皆さんは今年の目標を立てられたでしょうか?今年も「森の囁き」を宜しくお願い致します。

2016/12/29

どうぞ良いお年をお迎え下さい。

今年も一年、拙い文章を読んで頂きありがとうございました。ほぼ2週間に一度の更新になってしまいましたが新しい年も引き続き森の中で思ったこと、感じたことをダラダラと発信していこうと思っております。

大きく変わりつつあると感じる世の中の動きを自然の中からジッと見ていきたいと願っています。

新しい年が皆さまにとって希望に溢れた年になりますようお祈りしております。どうぞ良いお年をお迎え下さい。

2016/12/18

2016超私的重大ニュース

①    選挙イヤー :今年は自分にとっても印象深い選挙がありました。ひとつは国政選挙となる参議院選挙、山梨からは民進党の重要職を務めた議員さんが引退し後継者が立候補して当選しました。

 この方は自分たちの活動となじみの有る方で子育て支援をかかげてちょっと他の政治家とは違う選挙戦を繰り広げ講演会にはいつも子供達の姿が見られ新しい政治の形になればと期待しています。

 そしてもうひとつの選挙は地元の市長選挙でした。これもなじみの深い方が立候補し新しい市政の有り方を示して型破りな選挙戦を繰り広げましたが残念ながら当選するには至りませんでした。しかしながら同時選挙となった市議会選挙では若い余り政治に縁のない方がやはり新しい政治の有り方を掲げて当選しました。何れの選挙も少し政党重視の従来の選挙からは少し変わって来て新しい政治の姿を垣間見た様な気がします。

②    オリンピックをめぐる出来事 :今年はオリンピックイヤーでした。日本のアスリート達は素晴らしい活躍を見せてくれました。しかしながら次の東京オリンピックの開催については国内でのゴタゴタが続き日本人として少し恥ずかしい状況でした。

 私自身は東北震災や九州震災の復興を考えると今の時点で東京でオリンピックを開催している場合じゃないと思っています。もっと前にすべき事がある様に思います。

③    母の死 :地元、高知で施設に入っていた母が年末に穏やかに人生の最後を迎えました。丁度、米寿を迎えたばかりでした。最後は穏やかに母らしい最期でした。

④    当社が建築したログハウスが雑誌の表紙に選ばれました :今年は近年には珍しく3棟のハンドメイドログハウスの建築が続きその内の1棟がログハウスマガジンの表紙に選ばれ掲載されました。これも一重に発注して頂いたお施主様、強力してくれたスタッフや連業者の方達のお陰です。

 国産材のハンドカットログハウスの建築が極端に少なくなっている中でその価値観を多くの方に知って貰えるきっかけになればと願っています。

⑤    初の三重県産の杉でのログハウス建築: 大ヒットとした映画「Wood Job」の舞台となった三重県美杉町の杉を使ったログハウスを建築中です。天竜杉以外では初の建築となり、完成が楽しみです。

⑥    プロ野球大谷選手の活躍 :プロ野球大好き人間としては今年は残念ながら我が読売ジャイアンツは全くいいところがありませんでしたが大谷選手は2刀琉というプロ野球では考えられないスタイルを貫いて素晴らしい活躍をして投手としてプロ野球最速記録を叩き出しました。

 彼は恵まれた体格をして素晴らしい運動能力を持った選手だとは思いますがその才能を認め2刀琉という考えられない選手起用を続ける監督の英断が一番だと私は思っています。

 それにしても監督!もう少し褒めてあげても良いと思うんですが・・きっと「もっと彼は出来るんだ」というメッセージなんでしょうね。

 又、もう一つ広島カープのリーグ優勝も素晴らしかったですね。とくにイニング終盤での逆転劇には何度も感動させられました。

アシストのHPへ
八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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