2016/11/24

11月の雪の日

 11月に雪が積もるなんて八ヶ岳に来てからも初めての事でビックリしました。世界的に天候の変動が大きくてそんな影響がこんなところにも表れているという事でしょうね。このところ東日本大地震から5年過ぎてからの余震による津波発生とか自然災害にさらされる事が多いので気を付けなくてはなりません。

 どんなに科学が進歩しても自然の中で暮らしている以上、自然の猛威に逆らう事は出来ないですから・・・都会に住んでいると交通網も発達していて電車さえ動けば歩いて移動する事は可能ですが山の中に住んでいると車が動けないとどこへも行けません。

 今回は色んな事情が重なって車が使えなくて家に閉じ込められる結果になりました。仕方なく雪山のなかで自宅籠城する事にしました。雪がやんでくれれば除雪をして動かない車を掘り出さなくてはなりません。

 雪が降り続く中、あきらめて外の景色を眺めているとそれはそれで別の感覚を味わう事が出来ます。家の中はウッドストーブに火が入っているので電気がなくても凍える事はなくそれは都会では味わう事の出来ない何とも表現しにくい至福の時でもあります。勿論、都会の方が色んな環境が整っていて便利なのは間違いないと思います。しかしその分、失っているものもあると思います。

 山は不便ですが色々な美しい景色や心の豊かさを与えてくれます。だから、不便だけどここを離れられないでいるのです。

 家で同居している猫達も冬の寒さを様々な工夫で耐える事を覚えました。我が家の猫達は毎日、外のデッキに出て家の周りの様子をチェックする習慣があります。冬は寒いのでやめれば良いのにと思うのですが必ず一度は外のチェックをすまさないとストレスがたまる様で、どんなに寒くても外にでます。但し、元来は寒がりなので余り寒い時は速攻「チェック終了!」と言って10秒程で帰って来ることもあります。

 又、家の中ではよく冷蔵庫の上に上がって寝ています。「何で?」と思っていたのですが先日、その理由が分かりました。猫達が寝ているのは冷蔵庫の上でも真ん中ではなく外側の端っこなのです。そこは丁度、冷蔵庫の放熱口がありそこだけ暖かくなっています。マア、良くも探し出したものです。

 朝、私が布団から起き出した後、猫達は寝室に入ってきます。というか寝室のドアを開けると外で待っていて私と入れ違いに入ってくるのです。それでどうするかと言うと私の体温がまだ残っている布団の上に乗って2匹で抱き合うように丸まって寝始めるのです。だから、いつも私の布団は1か所だけ丸く穴が開いたようにへこんでいます(笑)

 マア、こんな山奥に連れてこられたので大目にみていますが抜け毛が多い時期はたまったもんではありません。

 これから本格的な冬が始まります。この調子では今年は寒くなると予報では言っています。私の感覚では季節がすこしずつ前倒しになっている様な気がします。皆さんも天候の急変に気を付けて下さい。

2016/11/05

人の繋がり

 最近、色々な方との繋がりが広がってきて困った事が起きています。元々、余り人の顔を覚えたりといった事が得意な方じゃないので、どうも暫く会ってなかったりした人から挨拶されると「誰だっけ・・・」となってしまうのです。

 先日も、とある会合で後から入って来た方に「アッ!どうもご無沙汰しています。その節は大変お世話になりました~」と挨拶を頂き隣の席に座っていた友人に「な~んだ!知り合いだったんだね。どこで知り合ったの?」と聞かれ、その時点で全く失礼な事に思い出せずに焦る一方(笑)。まさか「ところでどなたでしたっけ?」何て聞ける訳もなく・・・仕方なく「いや~どうもどうも、ご無沙汰でした!」とその場を誤魔化し、その後の話の展開をジッと聞かないふりをしながら実は聞き耳を立てて、その方の素性を探る探る(笑)そのうちにやっと話の流れから「ア~何だ!あの人か!」と無事に思い出し、気持ちが落ち着いたところで「いや~この方とはひょんなご縁で・・・」何ていかにも「最初から知っていましたよ」という雰囲気を前面にだして何とか恥をかかずにその場を凌ぐ事が出来ました。

 そうかと思えば先日、都内のイベントである方を紹介されその方も名刺を取り出されて挨拶をされるのでこちらも名刺をお渡しして、頂いた名刺を挨拶を交わしながらみると「ウン?どっかで見たような・・・」しかし確信も持てずフト相手の方を見ると相手のかたもジッと名刺を見つめて考えこんでいる様子、結局お互いにその場で思い出せずに挨拶を交わしてお別れしたのでこれはお互いさまという事で引き分けになりました(笑)

 しかしどうも普段から多くの方にお会いする機会が多いのと歳を重ねて記憶が怪しくなってきたのとの相乗効果で、こういう事態が増えてきてちょっと焦っております。

 なので、最近は出来るだけ人とお会いした時にその方のお顔を記憶する様にしっかりと見るようにしています。

 私とどっかでお会いして知らないふりされた方には本当に申し訳ございません。他意はなく、ただ本人が忘れているだけですので、どうぞお気を悪くされないで下さい(笑)

 そしてマジマジと顔を見つめられた方は本人が乏しい記憶域の中に必死に登録しようとしているだけですので、これもどうぞ気を悪くされないで下さいね。

2016/10/17

生と死の狭間

 今まで何回か生と死の狭間を垣間見る事がありました。幸いなことに自分の身の上には未だその様な事は起こっていませんが身近なところでその様な出来事に出会う事があります。

 先日、思い立って富士山5合目までドライブがてら行ってみようという事になり出掛けていきました。山梨側からスバルラインで5合目まで行くと駐車場には沢山の観光バスが止まっていて多くの海外からの観光客が訪れていました。

 日本語が殆ど聞こえてこず、多くの方が中国からの観光客のようでした。噂には聞いていましたが富士山は本当に多くの中国人観光客のメッカになっているようでした。

 そんな中、少しでも富士山登山の雰囲気に接しようと思い、5合目から富士吉田側の6合目まで向かう道を歩いていました。

 5合目から歩き始めると後ろから何やらワンボックスカーが慌てた様子で走ってきました。「物資の補給かな?」と思って車の通りすぎるのを登山道の脇に寄ってやり過ごして、ゆっくりと歩いていくと、そのワンボックスカーが前に止まっていて車の脇に数人の人だかりがしていました。

 その輪の中心に70代位の男性が倒れていて蘇生処置を受けていました。職員と思われる方と通りすがりの方達が協力して交代で蘇生処置を続けているようでした。その内に下の方から救急車のサイレンが遠くに聞こえ始めていましたが現場に到着するにはまだ少し時間がかかりそうでした。

 既にAEDが装着されていて音声ガイダンスに従って蘇生術が行われていましたが幸いな事に電気ショックは必要なさそうでした。私も昔、スキューバダイビングをしていた時に救急処置の講習は受けましたがその時の講習内容と現在では大分、手法が変わってしまいました。

 昔は、心臓マッサージと口からの強制給気を交互に行う様に指導を受けましたが今は兎に角、気道を確保した上で早いテンポで心臓マッサージを続ける様に指導されています。

 停止した心臓に代わって血流を確保する事を優先しているという事でしょうか。人命救助の方法も日々、進化しています。もしこういう切迫した生と死の狭間の瞬間に出会った時に自分でもその「生」を守る事が出来るのならその方法を正しく学んでおきたいと思います

2016/09/26

秋のイベント週間

 9月末から11月にかけて毎年八ヶ岳周辺では様々なイベントが開催されます。毎日、行われる小規模なイベントから毎年1回、恒例のビックイベントで数万人が訪れる名物イベントまで様々なイベントが行われます。

 当社も色々なイベントに参加させて貰っていますが、それこそ東京で開催される会期中数万人規模が来訪する、大企業がこぞって工夫を凝らすイベントや、地元で活性化の為に行われる小規模なイベントまで色んなイベントがあります。

 先週末も昨年から地元で開催される様になった大人向けのイベントに出展してきましたが夜中まで焚火を囲んで語らう時間もあり他のイベントとは一風違った面白いイベントでした。2日間のイベントでしたが初日は生憎の雨にたたられ、来訪者も出展者も苦労しましたが又、そこが面白いところで互いに助け合ったり、助けられたりでそのコミュニケーションが人の繋がりを広げてくれたりでイベントにはそういった面白みもあります。

 しかし、色々なイベントに参加してみて最近、特に感じるのはそのイベントに何かしらのテーマ性やポリシーがないと出展する側も参加する側もつまらないという事です。

 ある会社が自社の新製品の発表展示会をするとかいうのならテーマはハッキリしているし、来られる方もそれを目当てでこられるので分かりやすいのですが、色々な出展者が軒を連ねるようなイベントだと何か一つテーマ性がないと来訪者も「これは一体なんのイベントなの?」となりかねないですね。

 来訪者数だけで成功・失敗を判断するのではなく出展者も来訪者も互いに楽しみ、「又、来よう」と思える様な企画・アイデアがあれば楽しいですね。

 この後も色々なイベントが予定されています。どこかでお会いする事がありましたら是非、声を掛けて下さいね。

2016/09/10

森は雄弁?

 森の中に棲んでいると普段、殆ど人工的な音がしない。たまに別荘に来る方の車の音や郵便屋さんのバイクの音がするくらいです。

 それじゃ、いつも森の中は静かというとそうでもない。この時期、森の中を歩いていると上の方からガサガサッと常に音がしてボトッと何かが目の前に落ちてくる。それも始終聞こえて夜になるとそれが屋根に当ってカンッ!と乾いた音を響かせて驚いて目が醒めてしまいます。そうです「ドングリ」の雨が上からドンドン落ちてくるのです。これが頭に当ったりすると結構、痛いんですよ(笑)。

 それから、台風なんかの風が吹くと木々がお互いに、こすれ合ってこれもカンッカンッ!と結構な音がして怖い時もあるし普段、強い風が吹くと森の間を吹き抜ける風の音が遠くから近づいてくるのが手に取るように分かります。

 又、これは森の声と言っていいのかどうか分かりませんが夜中に森の中で女性の悲鳴のような声が響き渡る事があります。知らない人が聞くと「警察に電話した方がいいんじゃない?」なんて事になるくらい「ギャー、ギャー!」というのでビックリしますがこれは色んな説がありますが「繁殖期の鹿かキツネの声」と言われています。私もまだ声の主を直に見たことがないのでハッキリした事は分かりません。

 それから時期によりますが森の中でけたたましい「ダダダダダッ!」という甲高い音が響き渡ります。これはキツツキ(アカゲラやアオゲラ等)がドラミングと言って木の枝をつついて虫を探したり巣穴を物色する音です。まさにドラムを叩く様な大きな音がします。

 これから森は秋を迎え葉が色づきはじめ秋の終わりには大量の枯葉が又、頭上から降ってきます。この音が小さい様で結構、カサカサと煩い様な音で落ちて来ます。

 この様に森は実は雄弁に色々な生活の音を発しています。今度森に行くことが有ったら耳をすまして彼らの声を聴いてみて下さいね。

2016/08/26

訃報

先日、一枚の葉書が届きました。差出人は私が建てさせて頂いたログハウスのお客様の奥様からでした。

 こちらで永住されていたのですが数年前に事情があってログハウスを売却されて都会に戻っていかれて、その際にも新しい買主さんにきちんとログハウスを引き継いでいかれて今では新しいオーナーさんとも親しくお付き合いさせて頂いています。

 何だろう?と思って葉書をひっくり返してみると、ご主人が亡くなったというお知らせでした。最後はホスピスで自然の森の景色を眺めながら穏やかに亡くなったそうです。

 突然の事ですし、その方とは八ヶ岳でお住まいの間、公私ともにお世話になり親しくお付き合いさせて頂いていたのでとてもショックでした。

 八ヶ岳にお住まいの時にはちょっと数日、家を留守にされる時は家で飼っておられる年老いた猫の世話を心配されて私がその間、世話を引き受けたりもしていました。

 穏やかな話しぶりで話も面白く写真がお上手でご自分で撮影された写真を良く見せて貰いました。

 八ヶ岳で木造住宅やログハウスの建築の仕事に携わって28年、どうしても長く同じ事を続けていくと、こういう事は避けて通れないのは分かっているのですがそれでも寂しさはどうしても拭い去れません。

 穏やかに最後の時を迎えられたとの知らせがせめてもの救いでした。その方の家を設計する際に、ご自宅にお伺いして立派なご自宅で環境も良くて「どうして八ヶ岳に移住されるのですか?」と失礼を承知でお聞きしたら「新しい生活を始めるのに新しい環境が必要なんです」と仰っていたのがとても印象に残っています。

 仕事の都合で全国、あちこちに引っ越して暮らしてこられてのですが八ヶ岳の環境が気にいってこちらに移住したいという強い希望を持たれていました。

 今頃は天国で下界を見下ろしながら自然を満喫されている事でしょう。長い間本当にお世話になりました。楽しい時間を共に過ごせたことに感謝いたします。合掌・・・

2016/08/14

お盆休み

 サラリーマンを辞めて八ヶ岳に来てから、お盆休みというものに縁がなくなっていました。

 八ヶ岳は首都圏から近く大型連休には多くの観光客が訪れる事からお盆休みはワークショップをしたり打ち合わせが多くあったりと中々休む事が出来ず、いつも時期をずらして休みをとったり、結局忙しくてだらだらと仕事が続き、休みが取れなかったりする事が多かったのですが、今年から思い切ってお盆休みを取る事にしました。

 時代も変わり、お盆休みは工事関連業者も、ほぼお休みをとり、現場でも近くの別荘の方達が多く訪れるので騒音等が気になるし特に、管理別荘地では工事禁止期間を設けているところも多くて、昔みたいに「お盆も休まず営業中!」何て事も時代にそぐわなくなってきた事も反映して今年からお盆休みを世間並に取る事にしました。

 折角、滅多に取れない休暇なので普段出来なかった自宅のメンテナンス(塗装)や大好きなスポーツ観戦となるオリンピックをゆっくり自宅で見たりとのんびり過ごしています。

 お盆休みはどうせ、どこに行っても混雑しているので出来るだけ観光客が行かないところを狙って行くようにしています。

 先日も買い物に出かけたのですが普段の休みの方が混雑している位、人出が少なくて快適でした。

 お盆休み辺りになると山の空気もそろそろ秋の気配が漂い始めて、テレビのニュースで猛暑が続く各地の様子を目にする度に申し訳ない程、高原の涼しさを享受してします。

 故郷、高知へも母の様子を見に行ったり祖先の墓参りに行かなくてはならないのですがそれはもう少し後にするつもりです。

 地元では盆踊りや花火大会があちこちで開催されていますがこれも元々はお盆に祖先の霊をお迎えして、おもてなしして、再びお返しをするという古の風習に基づくものです。

 この辺りでは今でも敷地の入口付近で迎え火をする風習をまだ見掛けます。その度に、日本の風習ってつくづくいいな~と感じます。

 今年も穏やかにお盆休みを送れる事に感謝して、ご先祖さまにお礼をして再び元気に仕事に打ち込みたいと思います。

2016/07/30

森の中の侵入者

 森の中に住んでいると家の中に色々な侵入者が入ってきます。侵入者といっても世の中を騒がす凶悪犯ではなく、ごく普通に森の中に住んでいる生き物たちです。

 先ず、この時期に増えてくるのが「カマドウマ」これは一年の中で2回ほど侵入のピークを迎えます。時期によって大きさや種類も違うようで詳しくは分からないのですが秋口には大量の奴らが侵入してきます。

 今年、我が家に多いのがクモです。何だか黒くて大きくてやたら足の速い奴が走り廻っています。

 それから雨が降る時期には蟻さんが大量に入ってくることがあります。一体、どっから入ってくるのか分かりませんが連中は殺虫剤をサッとかけると本当に一瞬でチリジリになってどっかへ消えてしまいます。

 そしてこれから増えてくるのがハチです。さすがに連中が部屋の中に入って来られるのは困りますが、連中は家の屋根付近で小さな隙間を見つけて何とか入り込もうとするので困ったもんです。

 八ヶ岳の不思議現象としてヤスデの大量出現があります。もともとヤスデは岩の裏側何かに潜んでいるのですが、八ヶ岳は噴火した時の岩が大量に土の中に入っていて連中の生息環境としては最適なようです。そして連中は7年に一度大量発生するのです。最近は余りそういう事も少なくなりましたが昔はあまりの大量出現で道路が連中でビッシリと埋まったり鉄道のレールの上を渡ろうとして列車が滑って走れなくなったりという事があったようです。

 そして小さな小動物も侵入してくる事があります。それは小さな野ネズミだったりするのですが我が家には連中の天敵である猫が見張っているので入って来た瞬間に我が家の猫達の格好の餌食になってしまい。翌朝、それを見つけた我が家の主婦の絶叫が室内に響き渡る事になります(笑)

 室内ではないのですが我が家の敷地内には森の住人である鹿達やキツネ、空からはカラス達が普通に敷地内に進入してきます。以前、我が家のコーンポスト(生ごみを発酵させる容器)が何故か毎朝、蓋が開けられて中の生ごみが外に散乱していました。

 「アレッ蓋を閉め忘れたかな?」と思いキッチリと蓋を閉めても翌朝、キッチリと又、同じ現象が起きていました。「一体誰が開けているんだろ?」と思い、こっそり離れたところから観察してみると・・・驚いた事に犯人はカラスでした。カラスがコーンポストの蓋の取っ手の上に乗って器用に体をひねったり嘴を突っ込んだりしてちゃっかり蓋を開けていました。

 更に驚くことに犯人はカラスだけではなくて昔、我が家で飼っていた黒ラブラドール君も器用に前足を蓋に掛けて両手でひねって上手に開けているではないですか!それからは蓋にネットをかけてブロックの重しを3個乗せたところさすがに誰も開けられなくなりました。

 その代りに家内が大事にしていた花が翌朝全滅していました。森の中にすんでいると色々な生き物が家の中に入ってきますが余り神経質にならずに付き合っていこうと思います。

2016/07/16

言葉の力

 最近、「言葉の力」というものを感じる様になってきました。言葉=言魂と良く言われますが、今までは余りそういうことを信じる方ではなくむしろ否定的な気持ちを持っていました。

 言葉なんて情報を伝えたりする単なる通信手段にしか過ぎないとさえ思っていました。しかし、最近ちょっと考えが変わってきました。

 例えば、何らかの被害を受けて困っている人に対して「大丈夫だよ」と伝えるか「頑張って」というか「そんな事で落ちこんでどうする!」と激励するか、随分言われた相手にとっては気持ちが違ってくるのではないでしょうか?

 言葉の選び方、使い方で相手に与える印象が随分変わってきます。相手を気遣う気持ちは同じなのに使う言葉によってその思いが別の伝わり方をしてしまいます。それ程、言葉の力は大きいのです。

 なので、最近、言葉の使い方に迷う事が多くなってきました。自分の思いを正しく相手に伝えるにはどういう言葉を使いどういう強さやイントネーションで言葉を発するのか、それによって自分の思いを正しく伝えたいと思うようになりました。

 言い難い話をする時はどうしても声が小さくなります。自分が得意な話や自慢したい話をする時は大きな声になりがちです。言葉は多く使えば正しく伝わるというものでも無く、少なすぎても言葉足らずになります。

 相手に伝えたい事は先ず端的に短い言葉で要点だけを先に伝え後から内容を細くするようにすると相手も理解しやすいと思います。

 そういう意味で最近、ラジオやTVの報道を聞いていると気になる事があります。それは良く教科書で習うように「誰が・何時・何処で・何をした」という伝え方が一番報道では基本だと思うのですが最近の傾向は「何時・何処で・何をした・誰が」こういう事をしました。という伝え方が多くなっているのです。

 例えば「先日、カンボジアで先進国首脳会議に出席した阿部首相は参議院選挙についてこう語りました」と報道します。私なら「阿部首相は参議院選挙について先日、カンボジアにて行われた先進国首脳会議の後、こう語りました」と伝えると思います。「何だ余り変わりないじゃん」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが私にはとても違って聞こえるのです。

 先ず結論や話の核心を先に伝え相手に興味をそそらせその後で内容を細くする。この方法が私には理解しやすいのです。言葉の力・・・あなたは信じますか?

2016/07/02

選挙にまつわる話

 今年は選挙にまつわる出来事が多いような気がします。先日、実施されたイギリスの国民選挙でのEU(欧州連合)からの離脱や日本でも選挙権年齢を18歳以上に引き下げる等、大きく選挙にまつわる変化が起こっているように感じます。

 これだけ世の中の仕組みが複雑になり色んな情報が溢れる世の中になってくると中々、本当の事が逆に見えなくなってくるように思います。

 選挙は民主主義における基本的な仕組みとして最も大切な事ですが賛成と反対が拮抗してくると中々どっちが正しいとは言えなくなってきますね。

 昔、まだ文明が今みたいに発達していなくて人々が自然と共に過ごしていた時期は一緒に行動する人々の群れの中に「シャーマン」や「長」と呼ばれる様な有力者がいて人々は困った事があるとその有力者の元に相談に行き、お伺いをたて自分達が行くべき道を決めて貰っていました。

 しかし、通信手段が発達した現代では誰でも自分の意見を世界中の人々に発信する道具を持ち自分達自身が「シャーマン」や「長」となりうる道具を手に入れました。その結果が情報の氾濫を呼び逆に真実が見えにくくなってしまった様な気がします。

 選挙という手段は自分達の意見を間接的に反映する代表を選ぶという側面を持っていると思いますが選出した議員が自分達の思いを100%反映してくれるとは限りません。それは全権委任した訳ではないのである意味仕方ない事だとは思います。

 しかし、だからと言って自分達の意見を言わない(選挙に行かない)のは民主主義を否定する事になる様な気がします。

 新しく投票権を得た若い人達がこれからの日本を背負って行かなくてはならないしちょっと年取ってしまった(笑)自分達はその若い世代の人達に負の遺産を残さないようにする義務があります。

 私は都会から離れた森の中に住んでいて自然の大切さを実感しています。経済発展も大切でしょうが自然と共に暮らす事もこれからの若者にとってみても大切な事だと思っています。

 経済発展だけに気を取られているとその裏で大切な何かを失っていく事を見失いがちです。精神的な豊かさが無ければ人々が穏やかに生きていく事は難しいとつくづく最近思います。

 大切な選挙権を良く考えて有効に使う事で自分達の未来を決める事が出来ます。「イエス」でも「ノー」でも自分達の意見を述べる事が最も大事です。

 その際、少しだけ森の木々の事も頭の隅に置いて貰えると(笑)嬉しいです。

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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