卒業
人は人生において何度か何らかの卒業の過程を乗り越えてきています。私も色々なシーンで卒業を経験してきました。最初の卒業の記憶は幼稚園、何せ「いたずらっ子の餓鬼大将」だった怖いもの知らずの幼稚園生時代、園長先生のお陰で追い出される事も無く無事「卒業」し、自宅から歩いて5分の小学校へ・・・
4年生までは幼稚園時代そのままで近所を暴れ廻り当然、宿題もやらず良く廊下に立たされ自由奔放な小学校時代が一変したのが5年生から・・・地元の進学校で中・高一貫教育の学校に行くよう親から宣言され、さあ、大変!今までサボっていた勉強に追いまくられ何とか小学校「卒業に」間に合い無事、進学校に合格。
関係ないのですが今、新聞を賑している村木厚子、元厚生省局長は小学校からの同級生です。彼女は僕なんかと違い真面目で勉強が良く出来て絶対、報道されているような事件を起こせるような人間ではありません!あの冤罪事件が報道された時から私はあり得ないと思っていました。そりゃ人間、色々な人生を送っていくなかで変わっていくものなので小学校時代、そうだったから今でもそうだなんて単純には思わないのですが彼女に限って私は断言できますね。彼女に限ってはあり得ません。
ママ、そんな小学校時代を「卒業」し中・高一貫の私立校に入学し6年間は平穏に倶楽部活動と勉強に明け暮れ、小学校時代に自分は天才だと思い込んでいたのですがそこはそれ進学校に行ってみれば周りは皆、優秀な学生ばかりで中学入学早々、挫折を味わい、補修授業に呼び出され、世の中には何でこんなに頭の良い人間がいるのだろうと思い知らされました。マア、それでも何とか無事。中学・高校を「卒業」し無事、東京の私立大学に入学。
高校の卒業式には大学受験のスケジュールとどうしてもバッテングしてしまい結局、出席出来ませんでしたがこの高校卒業が今でも一番、いわゆる「卒業」という言葉が持つ意味合いを感じた時でもありました。子供から大人への「卒業」でもあり、一番、自分が変化する時代でもあるからなのでしょうか、親元から離れ、親を「卒業」し、子供を「卒業」し新しい暮らしに踏み出す希望に満ちた「卒業」でした。
大学4年間はご他聞にもれずマージャンにビリヤード、酒に・・・で人生の中で一番、時間を持て余し遊んだ時代でもありました。兎に角、学生であるのが嫌で早く社会人になりたくてたまりませんでした。何とか大学は留年することも無く4年で「卒業」し空港関連会社に就職が決まり漸く学生生活を「卒業」し社会人になることが出来ました。
金がなかったので学生時代に住んでいたアパートから会社に通い、羽田→成田→羽田と空港を行き来しその間、海外の空港にも視察に行かせて貰ったり1泊2日で羽田→福岡→大阪→札幌→羽田なんて強行スケジュールの仕事なんて事もありました。
その内に独身生活から「卒業」することになり学生時代から遠距離恋愛をしていた今の女房と結婚することになり、当時、勤務していた成田から結婚式の前日に高知に戻り何とか式に間に合い、結婚式当日に司会者の方に「名前の読み方はミノルさんで宜しいですか?」何て打ち合わせを行いつつ無事、独身生活を「卒業」し夫婦二人の生活が始まりました。
学生時代から結婚するまで5年間、間借りしていた大家さんの家の2階からとうとう卒業することにり結構、下町の東急線の駅のホームから飛び移れそうな狭くて暗い下町の片隅に住んでいたので「やっと俺も下町から卒業出来たな・・・」と感慨深いものがありました。
そんなサラリーマン生活を10年間送りましたが、色々な事があってそのサラリーマン生活も「卒業」することになり、当時仲の良かった社長秘書と経理課の奴と3人で会社を辞める事になり、その頃、毎日のように3人で飲みに行っていたので「お前ら相談して辞めることにしたんだろ」と良く怒られましたが、本当に偶然、「卒業」の時期が同じになっただけなのですが3人でサラリーマン生活を「卒業」しました。社長秘書は広島の奥さんの実家の呉服屋さんの跡継ぎになり、経理課の奴も何故か奥さんの実家の熊本で農業を手伝いながら会社勤めをしています。
八ケ岳にきてからも結局は誘われた会社で建築の仕事をしていたのですが色々あって10年でその会社を「卒業」することになり、新たにこの会社を始めたと言う訳です。
こうして文章に書いてみると色んな人生の節目で必ず「卒業」と新たな人生の「始まり」がセットになっているものですね。それもやはり季節的には春が多いですね。
この春の桜の時期になるといつも思い出すのはやはり故郷高知で高校を卒業し大学に入学が決まり当時の同級生たちと春休み、長かった受験勉強で遊べなかった鬱憤を晴らすかのように毎日、自由に遊びまわった記憶が蘇ってきます。高知城やはりまや橋、桂浜、今年の大河ドラマの舞台となる竜馬が闊歩した場所で我々も遊んでいました。春は卒業と新たな始まりの季節ですね。
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