2014/11/09

美しい景観は財産

私が住む八ヶ岳南麓は東京から車で約2時間半の距離にある自然溢れる美しいところです。特に1000mを越す高原エリアは夏でもAC要らずでとても住みやすいところです。何より八ヶ岳南麓から見る南アルプス連峰や秩父連山、八ヶ岳、そして世界の富士山。それはそれは素晴らしい景色がここにいると堪能する事が出来ます。

 ところが最近、この素晴らしい景観を損ないかねない事が起こっています。それはあちこちの豊かな森林を切り拓いて設置される巨大なメガソーラーパネルです。突然、広範囲の木が伐られたかと思うと瞬く間に無機質なソーラーパネルが設置されギラギラと太陽光を反射して遠くから八ヶ岳をみると山肌にキラキラ光るパネルが眩しい光を反射しています。

 私は再生可能エネルギーを否定するつもりはありませんが八ヶ岳南麓に広がる樹齢60年生の唐松等の貴重な森を切り拓いて無機質なソーラーパネルを設置してそのパネルは20年後に撤去される予定です。

 豊かな森が持っていた貴重な保水力は開発によって失われ20年後には荒れ果てた裸の土地が現れます。そこに再び樹を植えたとしてもその樹が成長して元の森に戻るには又、更に60年が掛ります。

 本来再生可能エネルギーは自然エネルギーを利用して自然と協調しながらそのエネルギーを生かすプロジェクトの筈です。

 現在行われている開発はその本来の意義からは大きくかけ離れ政府が決めた「固定買い取り制度」という経済ルールに基づくビジネスでしかありません。

 メガソーラーパネルが設置された付近の景観は無機質で冷たいものに変り果て廻りの自然の森とはとても協調するものとは思えません。

 自然を育てていくのには長い年月が掛りますが破壊するのは一瞬です。この愚かな行為が自然災害をもたらさない事を願わずにはいられません。

2014/11/01

今年も奴らがやって来た

今年も奴らがやって来る季節になった。薄暗い部屋の片隅にじっと姿を潜め気がついたら何千という奴らの大群がそこかしこに押し寄せてくる。追い払っても追い払ってもどこからかやって来る。じっと目を凝らしてどこからやって来るか確かめようとしても分からない。諦めて暫く目を離すとあっという間に奴らの大群に占領されてしまう。

 全く始末に負えない奴らだ。あの「カマドウマ」というチョコマカチョコマカ動き回るウザったい奴は・・・

奴らに占領された湿った薄暗い部屋の電気をうっかり点けると慣れない人だと卒倒してしまうかも知れない。

 昔、床下に入らなくてはならない仕事があって潜り込んだら何だか地面が動いている。ア~今、思い出してもオゾマシイ。奴らが大量に地面を飛び回っていると気がついても逃げる場所がなくやっとの思いで床下から這い出た事があった。

 全く1匹1匹は大した事ないのだがあの大群で動き回る習性は気持ち悪くて困ったものだ。しかし奴らの動きは本当に分からないすっかり始末して全滅させたと思って綺麗に掃除して終わってやれやれと思いフト振り返ると又、奴らが動いている。一体どっから出現したのか皆目分からない。

 確かに全滅させたはずなのに一瞬目を離すと又、ゾンビの様に復活している。全く油断も隙もあったもんじゃない。どうしたら奴らを全滅刺せる事が出来るのか誰か教えて欲しいもんだ。

 アッまたそこを・・・

2014/10/18

飛び出し注意

このところ毎晩の様に鹿にぶつかりそうになりました。しかもオスの成獣で立派な角を付けており身長は2mを優に超すと思われる奴ばかりです。

 あんなのにぶつかったら車はひとたまりもありません。間違いなく廃車になってしまいます。だから、この時期、私は夜の森の中の道では絶対にスピードを出しません。

 しかし野生の成獣の鹿程、美しくしなやかな動物はいないと私は思っています。車とぶつかりそうになりながらしなやかにお尻を振って森の中に飛び込んでいく後ろ姿は惚れ惚れします。ちょうど馬のサラブレットを見ている様な気分です。

 しかし、飛び出してくるのは何も鹿だけではありません。猫もこのところさかりがついているのかしょっちゅう飛び出してきます。その他にもキツネやアライグマやイノシシも飛び出してくるので要注意です。

 厄介なのはカエルです。森の中から飛び出してきてピョーンピョーンと車の前に飛び出してくるので奴らのジャンプのタイミングに合わせて車のハンドルを切って避けようとするのですが時々タイミングがずれる奴がいてゴメン!となる事もあります。良くしたもので翌日には誰かがそれを持っていくようで居なくなっています。

 今日は夕闇の中で森の中を走っていたら樹の上から白い影がサッと横切り隣の樹の中に消えていきました。あれは一体何だったんだろう?もしかしたら目の錯覚だったかも知れないし嫌、やっぱり白い影が横切った様にも思います。

 森の中の道は本当にエキサイティングです。

2014/10/13

台風シーズン

毎年、この時期になると台風がやってきて被害が発生します。何だか近年は海水の温度が上がり大型の台風が発生するようになりこのままだと史上最大規模という記録が毎年更新されそうな気がします。

 上空の気象衛星からの写真を見ると巨大な雲の渦が恐ろしくなるほど広がっているのが分かります。私は四国の高知で育ったので台風には慣れっこですがその頃よりは気象観測の精度もあがりメディアの情報網も発達したので各地の気象予報や被害の迅速な報道がされるようになり随分便利になったと思います。

 それにしても気になるのはこの時期になっても海水の温度が随分高いという事です。日本のすぐ近海まで海水温度が熱帯並に高くてその為に台風の勢力が衰えずに日本に近づくというのがどうやら大型台風が多く発生する原因のようです。

 海水の温度が上がるという事は海水中に溶け込んだCO2が大気に放出される可能性が高くなるという事で、その事はますます地球温暖化が加速されるという事なので地球規模の気候変動が加速される事になります。

 とかく経済の発展が優先される世の中ですが実はこの気象変動を最小限におさえる事こそが今一番我々が取り組まなくてはならない事かも知れません。

2014/10/04

新しい命

Img_6144娘に2番目の子供が授かりました。ちょっと小さ目だったけど元気な男の子でした。

 生まれたばかりの小さな小さな命ですが今、確かに小さな男の子の人生が始まりました。この子が大きく成った時、日本はどんなになっているでしょうか?希望に満ちた平和な国であって欲しいと願わずにはいられません。

 その為には今、私達が未来の子供達に誇れる道筋を付けていかねばなりません。自然に溢れ争いのない希望に満ちた当たり前の暮らしがこの子達全てに与えられる様に今、私達大人が責任を持って取り組んでいかなくてはなりません。小さな命を抱いた時にそんな事を考えました。

2014/09/27

イベントの秋

Img_6072

秋になると八ヶ岳界隈でもイベントが賑わいを見せてきます。私は余りイベントには参加しない方なのですがそれでも年に何回かはイベントに参加、もしくは主催者側として企画、進行に携わる事があります。

 先週末も近くのスキー場で今年で3回目となる私が理事をしている社団法人が企画するイベントがあり、今年はパネラーとしても資料を携えてテーマに沿った講演を行いました。

 2日間に渡るイベントだったのですがそれなりに多くの方に訪れて頂きほぼ盛況のうちに終わる事が出来ました。私はこの手のイベントは企画がしっかりしていて打ち合わせや準備が出来ていればいる程成功する率が高いと思っています。

 イベントの名前は「木暮人祭り」というのですがとにかくどんな事でもちょっとでも木に関係していれば何でもありの楽しいイベントです。全国から関係する会社や団体等40団体近くが集まります。

 これからも例年、八ヶ岳では多くのイベントが開催される予定で毎週末あちこちで花火が上がり賑わいが広がります。そしてこの賑わいが収まるとそろそろ冬の気配が漂いはじまるのです。

2014/09/14

生態系の変化

先週はデング熱の報道で日本中が騒ぎになりました。ここ山梨でも感染者が出て驚きましたがどうやら代々木公園で感染してしまったようです。

 どうも最近は熱帯のスコールの様な短期的な大雨が続いたりこのデング熱が発生したりとどうやら日本も徐々に熱帯化してきたようです。

 昨日も蟻の被害の相談があって見に行ったのですが幸いシロアリではありませんでしたが今年は黒蟻の被害も確実に増えてきています。本来、土の中に巣を作っていた蟻達が家の中に入り込んで巨大な巣を作っているのです。

 元々、私がこの八ヶ岳南麓に移住してきた25年程前はこの辺りは標高が高くて清涼で白蟻の居住できる環境ではありませんでした。それがここ数年でこの辺りもどこでも普通に白蟻を見掛る様になりました。それだけ虫達を取り巻く環境も変わって来ているのだと思います。

 これ以上、人間が引き起こす環境の変化が大きくならないように考えていかなくてはなりませんね。

2014/09/06

夏の終わり

 そろそろ夏休みを八ヶ岳で過ごした人たちが都会に帰り森の中も徐々に落ち着きを取り戻して来ました。

 富士山のマイカー規制も終わり5合目のお土産屋さんには多くのマイカー客が訪れているようです。気温も徐々に下がってきていて、もう寝間着は長袖を着ないと寒いくらいになりました。

 今年の夏は暑かったけど短かったですね。これも温暖化による影響でしょうか・・・先日、知り合いの樵さんと森の中で打ち合わせをしていると「この木も穿孔虫にやられているね。遅かれ早かれ倒れるから早めに倒した方が良いね」という話をしました。

 今年は雨が多かったので木が弱っていて、そういう弱った木が穿孔虫にやられる事が多いのです。どうやって彼らは木が弱っているのを嗅ぎ付けるのか分かりませんが、一度、狙われるとあっという間に穴だらけにされてしまいます。そうすると風に煽られて幹の途中で折れたりするので大変危険なのです。

 又、勢力の強い台風等も八ヶ岳に近づいたので毎年予定されている地元の夏祭り等も一部、中止になったりしたのも今年は夏らしくなかったと思わせる一因になっているのかも知れません。

 子供の頃、暑かった夏休みを故郷の高知の川に潜って手掴みで魚を捕ったりした夏の思い出がフト脳裏に浮かんで来ました。子供たち、今年の夏休みは楽しかったかな・・・

2014/08/30

Img_5881製作のお手伝いをしている木のオカリナ「樹・音(ジュネ)」のイベントがあり各地から「樹・音」の愛好者ジュネリストが集まり101人の輪が出来ました。

 朝早くから準備をして全員で発表する課題曲の練習する光景は見ていて感動しました。

 参加した一人一人が自分用の譜面台を持ってきて自分の前に準備して手にする楽器も木のオカリナ「樹・音」に限らずコカリナやリコーダー等思い思いの楽器を手にして同じ課題曲を演奏する姿は本当に音楽の力を感じました。

 「樹・音」は本当に小さな小さな手の中にスッポリ収まってしまうほどの小さなオカリナですが地元の木で造られる優しい音色のする誰でも手にする事が出来る楽器です。

 幼い子供からお年寄りまで誰でも演奏出来るのが樹・音の特徴です。小さな笛が紡ぐ小さな人の輪が少しずつ広がっていきます。

2014/08/24

自然災害

今週は広島県で大規模な土砂崩れが起き、多くの貴重な命が失われました。亡くなられた犠牲者の皆様のご冥福をお祈りし、残されたご遺族に心よりお悔やみ申し上げます。

 山梨県も今年、記録的な大雪に見舞われ大変な被害を受けました。地球温暖化の影響はこんなところにも表れ今後も大規模な気象変動による災害が地球規模で発生する恐れがあると言われています。

 自然の中で暮らしたくて都会から森の中へ移住してきた私も自然災害に見舞われる可能性は十分考えられてとても他人事とは思えません。自然との共生はそういう事も考えていかなくてはならないという事です。少なくても人間が引き起こす気象変動や人災は極力避けなければなりません。自然の警告に耳を澄まして自然を畏怖する心を失ってはいけないという事だと思います。

 どんなに科学が進歩しても自然をコントロールする事は至難の業です。だからこそ宇宙船地球号に同乗する我々全ての生物や動物は自然を畏怖し自然と共に生きていく必要があります。

アシストのHPへ
八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

プロフィール

フォトアルバム

kikori

フォトアルバム