2014/08/17

お盆休み

 今年もお盆休みの季節が来て多くの人達が八ヶ岳にやってきました。我が家の近くにある別荘地にも沢山の車が集まってきて賑やかです。

 この時期は何処へ行っても混雑しているので毎年、家でじっとしている事に決めています。なので今日は録画して溜め込んだ映画を朝から見ています。たまにはのんびりして良いものです。

 昨日からUターンラッシュも始まり朝から森を出て都会に帰る支度をしている人達を見ていると昔、都会に住んでいた頃、休みといえば自然を求めて子供達を連れてあちこち行っていた自分の姿とどこか重なるものを感じます。

 そう思い返してみるとやはりこの森の自然の美しさはいつまでも守り通していかなくてはならないと改めて思っています。

 しかし、最近少し気になる事があります。それはこの八ヶ岳の美しい森を大規模伐採して建設されるメガソーラーの台頭です。国が進める自然エネルギー政策としてソーラー事業そのものに反対するつもりは毛頭ないのですがなにも豊かな森を伐採してまでソーラーパネルを設置する必要があるのでしょうか?

 ついこの前まで豊かな森だったところがいつのまにか広大な無機質なパネルに覆われた巨大な鏡の様になっている姿は見ていていたたまれません。

 来年、又、多くの人達がお盆休みにこの森に遊びに来るのが楽しみだと言って貰える様にこの森の環境をいつまでも残していきたいものです。

2014/08/09

野生動物達の棲む森

今朝、新聞を取りに森の外に向かっていたら前に若い雌鹿と子供の鹿達の群れが10頭程、道の真ん中に立って此方を見ていました。やがて私の後ろから追い抜いていった車に驚いて森の中にチリジリに逃げ込んでしまいましたがきっと車の中の人達は森の中から見つめる沢山の鹿の視線に気づく事は無かったと思います。

 この森には他にもキツネやリス、ウサギ、テン、アライグマ、サル、イノシシ等が住んでいます。又、数多くの鳥達も巣を作り森の木の上で生活しています。

 森の奥の別荘地に住む人達の多くはペットとして犬を飼い、我が家にも2匹の猫が暮らしています。最近は我が家の玄関前の石段の奥には大きなヒキガエルが住み着いて時々石段の上に出来て私に「お帰り」と言ってくれます(迷惑ですが・・・(笑))その他、我が家の床下には大きな蛇が棲んで要る様で時々長い抜け殻が落ちています。

 ここ八ヶ岳の森はこれくらい多くの動物達が暮らしています。普段、我々は動物園にでも行かないと野生の動物達と出会う事はないのですが、この森でこういった沢山の動物達と遭遇します。

 最近、隣の大泉町の広報のスピーカーから「明日は猟友会による害獣駆除が予定されています。駆除は猟銃と罠による駆除を予定しておりますので森の中に入る際には充分注意して下さい」といった広報が流れてきます。「注意しろと言われてもな~」といつも思うのですが動物と人間の共生ではいつもこの問題が取り沙汰されます。

 昔の里山の暮らしが廃れ都会から移り住んだ人達が森の中に住宅を建てて棲んだ結果、その移住した人達が出す生ごみを漁ったりもう収穫しなくなった木の実(柿等)を狙って動物達が人間の暮らすゾーン迄入り込んでしまうのです。

 人間も動物の仲間、動物達から「最近、人間達が我々の生活圏に入って来て困るので明日、害獣駆除をします」と言われない様にしなくてはいけませんね。

2014/07/18

紙齢

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        紙齢(しれい)という言葉をご存じですか?私は知りませんでした。写真は私がとっている朝日新聞の7月13日付一面の見出しです。よく見ると一番上に番号が振られています。これがこの新聞が発刊されてからの番号なのです。第46039号ですから一年を365日として計算すると実に126年以上続いている事になります。

 つい最近、地方新聞でやはり100年を越える紙齢を誇る新聞がその歴史に危うく空白の一日をあけて紙齢が途切れる欠号の危機を迎えました。その新聞の名前は「福島民友新聞」欠号の危機に陥ったのは2011年3月12日号、あの未曽有の被害をもたらした東日本大震災の翌日の新聞でした。

 地方新聞にとって地元に起こった震災の被害は全国紙に先駆けて真っ先に伝えなくてはならない使命があります。その新聞が震災の被害により電源を失って新聞を発行出来ない危機に陥ったのです。詳しくは角川書店発行の「記者たちは海に向かった」門田隆将著に描かれていますが震災から3年半が過ぎた今だからこそ伝えなくてはならない事が描かれています。

 福島民友新聞も若き有望な記者を津波の被害で失いました。新聞記者の「津波を報道しなくては」という使命が彼の命を奪ってしまいました。命を懸けて震災の被害を報道しようとした新聞記者達の思いが3年半経って薄れていく事は何としても避けなくてはなりません。

 2度と同じ過ちを犯さない為にも今一度、福島民友新聞を始め様々な報道機関が命がけで伝え私達が目にしたあの日の光景を思い出して次世代に伝えなくてはいけないと改めて思いました。

2014/06/28

スマートコミュニテー展2014

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毎年、東京ビックサイトで開かれる「スマートコミュニテイー展」というイベントに参加させて頂いてます。

 今年も木に関係する仕事をしている仲間たちと一緒に展示を行い多くの人達に訪れて頂いて話をさせて頂きました。

 隣には東日本大震災の被災者住宅として実際に建てられた仮設の木造建築が展示され多くの方の目を引き付けていました。この建物は釘や金物を一切使用しない込栓工法と呼ばれる工法で作られており、大工さんでなくても被災者の方達自身の手で建てられる様に工夫されており実際に福島県で食堂施設として大切なコミュニテイを形成する建物として利用されています。

 3日間に渡るイベントで多くの方に訪れて頂きましたがその中に印象的なお客様がおられました。上品な顔立ちのお年寄りで私のブースにふらりて立ち寄って頂いて展示を熱心に見て頂いていたので「ご説明しましょうか?」と話しかけたらちょっと困った顔をされたのですが「結構です」との返事もなかったのでいい気になって展示してある写真や木が戦前の伝統的な伐採方法である「冬の月が欠けていく頃に伐採」し山で葉を付けたまま乾燥させる「葉枯らし乾燥」という方法が用いられている事、さらにこの伐採方法は宮大工の間で受け継がれてきた事等を知ったかぶりして説明し、その丸太を見ながら拙い知識を駆使して(笑)説明しましたが、そのご老人は何も言わずに話しを聞いて下さいました。

 「何か変だな?反応が余りないし、かといって興味が無い風でもないしな?」と思っていた所に知り合いの女性建築士の方が「あらっ?先生、こんなところにいらしたんですか?」とそのご老人の奥様と思われる老婦人を連れて来ました。

 私が「お知り合い?」と聞くと「ええ、この先生は建築家技術者集団を束ねる有名な先生で建築研究所の所長さん」と紹介され「え~!早く言って下さいよ。偉い先生の前で偉そうなウンチクを散々説明して、恥をかいちゃった。さっきの話は忘れて下さい」というと「いえいえ、大変参考になりましたよ」と今度は満面の笑みを浮かべて笑って下さいました。その途端、私は冷や汗が全身から吹き出しました。

 でも、その方はちっとも偉そうでなくてその後も色々と楽しい話をして下さって「ああ、本当に優れた技術者というのはこういう人をいうのだろうな」と本当に関心してしまいました。3日間多くの方達との一期一会の出会いがあり本当に有意義な時間を過ごす事が出来て感謝でした。

2014/06/07

環境破壊

 今朝、事務所に向かって車を運転していつもの山道を走っていたら目の前に大木がゆっくりと倒れてきました。危ない!と思い、急ブレーキを踏み何とか手前で止まることが出来ましたが後、数秒早く通りかかっていたら下敷きになっていました。

 恐らく昨晩から降り出した梅雨の走りの大雨で地盤が緩んで根が起きた大木が倒れてきたものと思われます。倒れた木ですっかり道路が塞がれてしまい通れなくなってしまったので携帯電話で役場に撤去をお願いして、私は来た道を引き返してう回路に入り遠回りして事務所に付きました。

 最近、森の中でも倒木が増えてきている様に思います。間伐が進まず森の中に日が入らない為に森が暗くて木が中々思うように成長しないのです。森林資源の有効活用を促進して木の活用サイクルを進める必要があります。

 もう一つ心配な事があります。最近あちこちで見掛るようになった広大な面積の森林を伐採して太陽光パネルを設置するメガソーラー施設です。

 平地の開いている土地にソーラーパネルを設置するのなら分かりますが何故、わざわざ条件の悪い森林にこのような施設を設置するのか私には理解出来ません。

 八ヶ岳南麓に植えられた唐松は樹齢60年生程の木が残っておりこれらの貴重な資源を10000坪単位で伐採して無機質なソーラーパネルを設置しています。

 伐採された森を元の状態に戻すにはこれから100年以上の時間が必要になるでしょう。広範囲に伐採された森は保水力を失い土砂災害の危険性が高まり、折角光合成によりCO2を固着していた森の機能は失われますます地球温暖化が進む事になります。

 森林に設置されたパネルは木の陰や花粉によるパネルの汚染等により期待される様な能力は得られません。又、ソーラーパネルはいつかその機能が低下すると交換しなくてはならず古くなったパネルは破棄処分となります。パネルの廃棄には有害物質が含まれておりその対応が不透明です。

 そしてなによりこの美しい森が虫食い状に切り取られギラギラするパネルに置き換えられる事は美しい森の景観を損ない見る人に不快感を与えます。

 現段階ではこれらの無秩序な乱開発を規制する法律はなく野放し状態となっています。地元では乱開発に歯止めをかけるべく反対運動が起こっておりその為の反対署名運動が進んでいます。

 私は広大な面積の森林を伐採し森の景観を破壊し自然の生態系を犯す無秩序なメガソーラーパネルの設置に反対です。

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2014/05/17

WOOD JOB

Wood_job_2三浦しおんさん原作で「ウオーターボーイ」や「スイングガールズ」でヒット作を生み出した矢口監督がメガホンをとった話題作「WOOD JOB」を見てきました。

 舞台となった三重県在住で色んなところで一緒に活動していた林業関係者の方が現地ロケのお手伝いをしてチェーンソーの扱い方指導やロケハン、エキストラとして出演いたので撮影中から公開を楽しみにしていました。

 原作の三浦しおんさんも日本の林業が今、直面している問題をリアルにそして時に面白可笑しく描いていてとても好感の持てる本でした。

 映画のストーリーは原作とはちょっと設定が変わっていましたが全体的には忠実に描かれていました。又、良いのは、今流行りのCGを一切使わずスタントマンも無しで撮影されて実際に100年を超える大木の伐採を俳優さんが切るシーンも迫力ものでした。

 私は一人でも多くの方がこの映画を見て少しでも日本の林業の現実を知って欲しいと思います。林業の世界は世代を超えて資源を繋いでいく必要があり、その為には意識の高い林業家の方達が暮らしていける環境がどうしても必要となります。

 現在はとかく経済優先で日本が世界に誇れる資源としてもっている森林の様な長い時間や手間のかかる資源は兎角忘れ去られがちです。しかし、どんなに経済が潤っても森林等の貴重な環境を犠牲にしてしまっては元も子も有りません。それは将来の子供たちに深刻な負の遺産を背負わせる事になります。

 是非、その事を一人でも多くの知って貰いたいと思います。「WOOD JOB ~神さりなあなあ日常~」面白いですので是非、ご覧になって下さい。

2014/05/03

GWの喧騒

 今年もGWがやって来ました。八ヶ岳南麓にも多くの観光客が押し寄せてきています。今日は後半戦の初日ですが中央高速道路で事故渋滞があったらしく激しい渋滞を乗り切って皆さん疲れた様子で八ヶ岳に着いたみたいです。近くのコンビニの駐車場も満杯で中に入れない車が外で待っている状態です。

 近所の方が「下のコンビニ行ったら嫌な客に会って、レジで順番待ってたら横から女の客が割り込んで来て新聞代をカウンターに投げてそのまま出て行こうとしたからコラッ!待てっ!と言ったら知らん顔で出ていったよ。全く都会の人はどうかしてるよ」と嘆いていました。その人が都会から来た人かどうか分かりませんが人が多く集まると兎角イライラしてトラブルの元なのでいつもこの時期は出来るだけ外に出ないようにしています。

 どうしても仕事で出かけなくてはならない時は途中にある観光スポットを出来るだけ迂回して地元の人間しか通らないような道を選んで行くようにしています。

 しかし、こっちに住んでいると都会から逃げだして自然の中に逃げ込みたくなる気持ちも良く分かります。私もそうでしたから・・・東京でサラリーマンをしていた頃は兎に角、時間との戦いで決められた事を限られた時間でしなくてはならないので他人の事に気を廻す余裕すらなかったですもんね。レジに人が並んで列が出来ているとついズルをしたくなるのでしょうね。それだけ余裕がないのでしょう。

 私も八ヶ岳に来た当初は約束の時間に人が来なかったり平気で自分の都合で予定を変えられたりしてイライラしていましたが気が付けば今は地元の方と一緒になって「全く都会から来た人はね~」などと相槌を打っている自分に気が付いたりする様になりました。自分もついこの前までそう言われてたのだろうなと内心、苦笑いしてしまいます。

 しかし、それはそれとして多くの車が間違いなく八ヶ岳に入って来て道に迷ったりしているので皆さんイライラせずに余裕をもって運転しましょうね。事故の元ですよ。

2014/04/20

自分の家を自分で造る

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先日、自宅を自分で造っているお客様の所へ遊びに行って来ました。昨年、躯体となる天竜杉の柱や梁、小屋組みの加工と組み立てまで当社でお手伝いさせて頂きその後を自分でコツコツと造っておられます。

 1年掛って大分形が出来てきて内装も随分出来てきました。現代の様に経済や科学が発達した世の中で自分の手で自分の家を造るという時間がどれ程貴重な時間であるか造った人間にはよく分かります。

 日本中に大手のハウスメーカーが発達しお金をだせばそれは立派な家を建てられますが自分で造った自分の家はどんなにお金を出しても手に入れる事の出来ないかけがいのない価値を持った家です。

 例え少し失敗して傷があったり曲がっていたりしてもそこはご愛嬌です。私はどんなに時間が掛っても「自分で家を造る」という行為はどんなに時代が変わっても人間が暮らしていくという中で貴重な時間だと思います。

 もしかしたらこれほど文明が発達した現代だからこそ中々自分の家を自分で造るという時間が持てないしチャンスもない事を考えると一番贅沢で貴重な事かも知れません。

 皆さんも例え僅かでも自分の家造りに自分自身の手を加えるチャンスがあれば是非チャレンジして見て下さい、一層の愛着が湧く筈ですよ。

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2014/04/13

お花見

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大雪に見舞われ大変な被害を受けた八ヶ岳ですが、その里山ではようやくその雪もほぼ解けて春の気配が漂い始めました。

 そして標高の低い所から順番に待望の桜の花便りが届き始めました。冬が厳しかった分、桜の花便りが何だか嬉しくてつい近くの桜の名所、「高遠城址公園の桜」を見に行って来ました。

 高遠の桜は「にほんさくらの会」の「さくら名所百選」にも選ばれる桜の名所で、それこそ全国から見物客が訪れる有名な桜スポットです。

 幸い、ここ八ヶ岳からは距離もそれ程離れていなくて少し渋滞の時間帯を外せば割合気軽に見に行けます。それでも多くの「お花見ツアーバス」が関東近県から集まり駐車場には団体バスが所狭しと並んでいます。

 昔からこの高遠は何かと山梨とも縁があり山梨~長野~静岡の重要な交通路となっていた地域なのでその昔、武田信玄の侵攻を受けたりしましたが甲州の人達とも交流の深い地域だったようです。

 高遠の桜は「タカトウコヒガンザクラ」と呼ばれる高遠の固有種で明治8年頃から城址公園に植え始められ現在、樹齢130年を越える桜を始め1500本ほどの桜が咲き誇り、この桜並木は「天下第一の桜」と称され長野県の天然記念物に指定されています。

 山梨にも神代桜を始め有名な桜が沢山ありますがどの桜も厳しかった冬が終わり漸く暖かな春を迎える象徴のような美しい姿を見せてやはり桜の季節は日本人にとって特別な季節だなと感じた一日でした。

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2014/03/31

花粉症

今年も又、嫌な季節がやってきました。つい先日まで大雪の被害で雪搔きに追われていたのにここ数日の暖かさで雪もかなり溶けて森の中には木の陰に薄らと雪の塊を見掛けるだけになってきました。

 そうなると次に来るのが「待ってました」とばかりに降りそそぐ花粉の季節。これが花粉症の人間には地獄の始まりです。更に春の嵐が吹くとそれに乗って大量の花粉が飛んでくる。その次の日が恐ろしいのです。

 先ず体がだるくなり頭痛が始まり鼻はズルズル、くしゃみは止まらず、喉はガラガラ。そんな事にならない様に既に大雪が降る2月から花粉症の薬を貰って備えていましたとも勿論・・・それでも花粉症はやってくるのです。

 もうどうにもなりません。出来れば早く去って貰いたいけどこれも自然のなせる業だとすれば甘んじて受けるしかありません。花粉さん・・・今年はお手柔らかにお願いしますよ。

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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