生と死の狭間
今まで何回か生と死の狭間を垣間見る事がありました。幸いなことに自分の身の上には未だその様な事は起こっていませんが身近なところでその様な出来事に出会う事があります。
先日、思い立って富士山5合目までドライブがてら行ってみようという事になり出掛けていきました。山梨側からスバルラインで5合目まで行くと駐車場には沢山の観光バスが止まっていて多くの海外からの観光客が訪れていました。
日本語が殆ど聞こえてこず、多くの方が中国からの観光客のようでした。噂には聞いていましたが富士山は本当に多くの中国人観光客のメッカになっているようでした。
そんな中、少しでも富士山登山の雰囲気に接しようと思い、5合目から富士吉田側の6合目まで向かう道を歩いていました。
5合目から歩き始めると後ろから何やらワンボックスカーが慌てた様子で走ってきました。「物資の補給かな?」と思って車の通りすぎるのを登山道の脇に寄ってやり過ごして、ゆっくりと歩いていくと、そのワンボックスカーが前に止まっていて車の脇に数人の人だかりがしていました。
その輪の中心に70代位の男性が倒れていて蘇生処置を受けていました。職員と思われる方と通りすがりの方達が協力して交代で蘇生処置を続けているようでした。その内に下の方から救急車のサイレンが遠くに聞こえ始めていましたが現場に到着するにはまだ少し時間がかかりそうでした。
既にAEDが装着されていて音声ガイダンスに従って蘇生術が行われていましたが幸いな事に電気ショックは必要なさそうでした。私も昔、スキューバダイビングをしていた時に救急処置の講習は受けましたがその時の講習内容と現在では大分、手法が変わってしまいました。
昔は、心臓マッサージと口からの強制給気を交互に行う様に指導を受けましたが今は兎に角、気道を確保した上で早いテンポで心臓マッサージを続ける様に指導されています。
停止した心臓に代わって血流を確保する事を優先しているという事でしょうか。人命救助の方法も日々、進化しています。もしこういう切迫した生と死の狭間の瞬間に出会った時に自分でもその「生」を守る事が出来るのならその方法を正しく学んでおきたいと思います
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