訃報
先日、一枚の葉書が届きました。差出人は私が建てさせて頂いたログハウスのお客様の奥様からでした。
こちらで永住されていたのですが数年前に事情があってログハウスを売却されて都会に戻っていかれて、その際にも新しい買主さんにきちんとログハウスを引き継いでいかれて今では新しいオーナーさんとも親しくお付き合いさせて頂いています。
何だろう?と思って葉書をひっくり返してみると、ご主人が亡くなったというお知らせでした。最後はホスピスで自然の森の景色を眺めながら穏やかに亡くなったそうです。
突然の事ですし、その方とは八ヶ岳でお住まいの間、公私ともにお世話になり親しくお付き合いさせて頂いていたのでとてもショックでした。
八ヶ岳にお住まいの時にはちょっと数日、家を留守にされる時は家で飼っておられる年老いた猫の世話を心配されて私がその間、世話を引き受けたりもしていました。
穏やかな話しぶりで話も面白く写真がお上手でご自分で撮影された写真を良く見せて貰いました。
八ヶ岳で木造住宅やログハウスの建築の仕事に携わって28年、どうしても長く同じ事を続けていくと、こういう事は避けて通れないのは分かっているのですがそれでも寂しさはどうしても拭い去れません。
穏やかに最後の時を迎えられたとの知らせがせめてもの救いでした。その方の家を設計する際に、ご自宅にお伺いして立派なご自宅で環境も良くて「どうして八ヶ岳に移住されるのですか?」と失礼を承知でお聞きしたら「新しい生活を始めるのに新しい環境が必要なんです」と仰っていたのがとても印象に残っています。
仕事の都合で全国、あちこちに引っ越して暮らしてこられてのですが八ヶ岳の環境が気にいってこちらに移住したいという強い希望を持たれていました。
今頃は天国で下界を見下ろしながら自然を満喫されている事でしょう。長い間本当にお世話になりました。楽しい時間を共に過ごせたことに感謝いたします。合掌・・・
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