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2006年5月

2006/05/29

山登り

久しぶりに山登りに行ってきました。山登りといっても私が関わっているNPOのイベントの一環として八ヶ岳の原生林をみにいくツアーに参加したのですが、天女山の登山入り口から入って前三つ頭の下、標高2000mまで行って引返してきました。

今年はまるで梅雨の様な天気が続いており当日も朝から生憎の小雨が降ったり止んだりの天気で予定ではもう少し上まで行く予定だったのですが30人近くの参加者が一度に山に入っているので安全を配慮して2000mの標識のところで引き返しました。

登山道の入り口は標高1300mくらい、登り始めてすぐ白樺の林が右手に広がります。最近、間伐作業が入り、唐松を切り倒してありました。残念ながらどこの間伐も山の中に切り捨てられており運び出されたり利用されたりする事はありません。足元にはミヤコザサが生い茂り次第に高度が上がってきます。

暫くいくと見晴らし台のように広がった場所に出ます。晴れていれば南アルプスや富士山が一望できる場所なのですが当日は生憎の霧で全く視界はありませんでした。気温は多分7度くらいでしょう。このあたりから登山道左側に石積みが見受けられてきます。これは高山植物を保護する為に登山道としてこの石より先に行かないように配慮されたものです。敢えて名前は言いませんが可愛い高原植物が可憐な花を咲かせていました。この後もう少し上がっていった所では心無い人達がこの貴重な高山植物を根こそぎ盗掘した跡があり、なんだかやるせない気持ちになってしまいました。

気を取り直して尚も高度を上げていくと周囲の景色は次第に亜高山帯(標高1500~2500m)になってきていつの間にやら白樺が少なくなってダケカンバに変わって来ていました。樹齢100年はあるだろうと思われるダケカンバの木はその樹肌がピンク色に輝いており美しくその威厳に満ちた姿を見せていました。又、シラビソの樹も段々2000mが近くなるとオオシラビソに変化して行きます。標高2000mのちょっと下あたりに天然唐松の巨木がありこれも周囲を圧倒する姿です。途中で皆でコメツガの葉やシラビソの葉、トウヒの葉の見分け方等を学びながら登って行くと標高2000mの標識に行き着きました。

私は登山はいつも少人数か単独行で登るのでこんなに多くの人達と登るのは初めてでしたがこれはこれで別の楽しみがあるものです。何より私は余り周りの植物とか気にしないでひたすら登る方ですのでこんなに樹によって違いがあるなんて全く知りませんでした。なにより久しぶりの登山で足は大丈夫かなと内心ひやひやしていたのです。何せ里山に暮らすようになって移動手段はほとんど車で移動するので全く歩かなくなっていたのです。何とか無事に降りてきたときにはちょっとホットしました。

久しぶりの山登りは楽しい時間を与えてくれました。今は中々時間が取れないけど又、時間を見つけて山登りに行こうと思います。

2006/05/20

記念日

先日、結婚記念日を迎えた。女房にその前日「明日は何の日だか分ってる」と言われて実はすっかり忙しさに忘れていたのですが「分ってるよ」と慌てて答えておいた。女房とは人生のパートナーとしてもう人生の半分以上を一緒に過ごしている。知り合ったのが10代の頃だからそれを加えるともう3分の2近い時を共に過ごしている。まあ、しょっちゅうケンカばかりしているもののナンダカンダといいながらとにかく長い時間を過ごしている。いつの間にか家族も増えて子供3人、猫3匹、と共に暮している。猫の方は連れ合いは居なくて母親と子供2匹の家族である。

近年は熟年離婚なんてものが流行っていて自分もうかうかはしていられない。家で一番いらないものにならないようにしないと危ないかも知れない。もうそろそろ子供達が自分の家庭を持ちかねない歳になってきたのでその内に我が家族も核分裂を起こして分かれていくのだろうと思っている。そしたら尚更、女房と2人残されてしまうのかなと思っている。

自分達の親がそろそろパートナーを失っていく年齢になってきて実際に現実のものとなっている。こうやって家族というものは変化していくものなんですね。最近は婚姻にこだわらないパートナーシップがごく普通になってきて実際にそういう方達が増えてきている。それも新しい家族の形かも知れませんね。しかし、婚姻関係があろうがなかろうがやはり共に人生を送ってくれるパートナーを求めている事には変わりありませんよね。

人生の半分以上を共に過ごした記念日は女房がロールケーキを買ってきて子供達と夕ご飯のあと美味しいコーヒーを煎れてデザートにして食べました。本当に些細な楽しみでしたが私はそれなりに満足しています。昨年は丁度区切りの記念日だったので珍しく女房と二人で近くのレストランでデナーを食べに行きました。いつまで続くか分らない些細な我が家の記念日の一つですがちゃんと覚えておかなきゃね。

2006/05/14

映画の話

 私は昔から映画が大好きです。小さい頃はよく1人で「ガメラ対ギャオス」なんていうのを見に行って心ときめかしていました。そしたら先日、TVを見ていたらガメラの新作映画が出来ると言うのを聞いて驚かされました。あれから40年近い月日が経っているのにまだガメラが生きている!(いや、生きてるわけじゃないですけど・・・)なんかタイムスリップしてあの頃に戻ったような錯覚に捉われます。これがまさに映画の魅力かも知れません。

先日、知り合いから1枚のDVDを頂きました。昨年、公開された藤沢周平原作の「蝉しぐれ」のDVDです。「おおっ!出たんだ」と喜んで頂いてきたのですが勿論、本編は映画館で見たのですが映画館で上映されないメーキングのおまけDVDが付いているのですが、その中で子役達の特集をしているバージョンがあり、その中に自分が写っているのです。前にも少し話をしましたが蝉しぐれの主役の男性3人の子供時代を演じた子役さん達の合宿を清里で行い、そのお手伝いを少ししたのです。清里の渓流で魚釣りをしたりログビルダー体験で皮むきをして貰ったり、蕎麦打ち体験をしたりと映画のクランクインに先立つ子役達3人のチームワーク造りの一環だったんですけど、当社のアシストトラウトクラブのメンバーにも手伝ってもらって魚釣りをしたシーンや打ち上げのBBQを清里の山小屋で楽しんだシーンが収録されていました。

 映画作品を1本作り上げるという作業は一種独特の雰囲気があり、一度その魅力に取りつかれれると止められないという話を昔聞いた事がありましたがメーキングのDVDをみていると何だかその意味が少し分った様な気がします。清里に来た子役の3人はまだあどけない子供達でこの子達が本当にあの名作の映画化の主役を演じられるんだろうかと他人事ながら心配になった事を思い出しました。しかし、スクリーンの中の彼等は彼等なりにその大役を必死に演じていました。主役の子はやはり彼等の中でも目の輝きが違っていたのを清里でも感じていましたが、これからどんな俳優さんになっていくのかが楽しみです。

 私の中での映画作品で忘れられない名作となると色々あるのですが今まで見た中で心に深く刻まれているのは「サウンド・オブ・ミュージック」「ウエストサイドストーリー」ですかね。ちょうど多感な時期に見たこともあるでしょうが今見ても感動はあの時とちっとも変わりません。最近の映画では「船上のピアニスト」かな。最近は知人達に聞いても中々映画館に足を運ぶ人は少なくなってしまいましたが私は幾つになっても映画館には足を運びたいと思っています。

2006/05/07

祭りの後の・・・

GWも今日が最終日、賑やかだった森の中も都会から訪れていた人達の車がすっかりなくなり徐々に静けさが戻ってきています。今年のGWは序盤は余り人が来なくてそれ程でも無かったのですが3日以降の後半は凄い人出でした。近くのコンビニに買い物に行くと駐車場は満杯で入るに入れないし、やっと入れたと思ったら今度は出るのに一苦労、我先にと車の頭を突っ込んでくるのでもう皆、目が吊り上っている・・・あな、オソロシヤ・・久しく都会の喧騒から離れているので車の角先争いも忘れていてタイミングが分らない。何せ普段は車なんてそんなに走ってないんだから・・コンビニのレジのオネエサンの目も吊り上って兎に角一秒でも早くレジを打たなければお客さんからどんなクレームを付けられるか分らない状態、オソロシヤ、オソロシヤ

我が事務所近くの森の中を走っている道路沿いもなにやら凄い人混み・・「この人混みと車の列は何?」と車で走りながら眺めていると、ここはこのGWに開館したギャラリー「彩」どうやら館長さんで歌手の「藤あやこ」さんがお出ましになっているらしい、しかも今日は友人の「坂本冬美」さんも来ているそうな・・・な~るほどね。どうりで中年オジサン達が群がっている訳だ、しかも近くのホテルから送迎のバスまで止まっている。こりゃ混むわけだ。

友人のペンションにもお邪魔したらとても話出来るような状態ではない。満室のお客様のデイナーの準備で厨房とダイニングをひっきりなしに往復して食事を運んでいる、その合間にもお客さんから「ビール下さい!」「ワイン下さい!」「水下さい!」と声が掛かっているのでそちらの対応でもテンヤワンヤ。何せ普段、お客さんなんか1人も居ない時にしか行かないので「こりゃアカン、話どころではナイワ」状態、しかし考えてみたら一年中、閑古鳥が鳴いていたらペンションなんかやって行けないんだから当たり前といえば当たり前か・・

私といえばGWはログスクールの生徒さん達がやってくるのでもうかれこれ20年近くGWに休んだ事は無いんだけどそれ以外は久しぶりにやって来たお客様と話をしたり飛込みで家の相談に来られるお客さまの対応くらいで普段と余り変わる事はない、それでもやはり多くの方が訪れて来られるので何となく慌しいのが例年のGWの過ごし方になっています。

そしてGWが過ぎて静けさが訪れる森の中では唐松等の新芽が芽を吹き新緑の季節が訪れます。何となく、この頃、鹿や狐やテン等の野生動物も姿を見せ始め森の動物達の活動も活発になって来た様な気がします。これから、段々太陽の光がまぶしくなってきて木々の影が濃くなってきます。新しい生命が生まれてくるようでみずみずしい気持ちになってきます。さあ、これから段々、暖かくなってくるぞ。

2006/05/01

2006ログハウススクール

Sukuru_1 今年もログハウススクールが始まりました。私とログハウスとの関わりも20年程前に当時のログハウススクールを受講したのがきっかけでした。その頃はまだチェーンソーを使ったスクールではなく丸ノコとノミを使ったスクールで、使用する木も太鼓挽きした小口径の唐松でした。その後、丸太も大きくなりチェーンソーを使用するスクールが始まり再び2度目のスクールを受けに行きました。それから早くも20年の時間が過ぎてしまいました。20年の歳月の間に同じようにスクールを受講した生徒は老若男女100数十名になると思います。多分・・・数えて無いのでよく分りませんが1週間コースが年2回のペースで実施してきたので多分少なくても100人は越えていると思います。

 卒業生の中には今でも年賀状や暑中見舞いを下さる方や八ヶ岳を訪れる事があると寄って下さる方、中にはスクールを卒業してそのまま居ついてしまった方等色々な方がいます。昨年、受講された卒業生の中には実際に自分の山の木を伐りだしてログハウスを造っている方もいます。何も受講生は全員男と言う訳でもなく女性の参加者も居られましたね。たくましかったです。私は今でもこのスクールの校長先生という事になっていますが実際の実技はスタッフに任せて全体の構成と夜の講義が私の分担する仕事になっています。何せもうチェーンソーは触らせて貰えませんから・・・自分の家の薪割り位にしか使ってないですからすっかり錆付いていますので・・

 最近はもう余り多くの参加者が集まることは少なくなりましたが昔は一度に10人近い受講生が集まりスタッフも3人専従で付けないとこなせない程、盛況だった事もありました。様々な年齢や職業、目的の人達が集まるので毎回、色んなカラーが受講生の間に芽生えます。生徒さんの中に率先的に引っ張る人がいるとどうしてもその人が中心的な存在になりますし、仲間達数人で参加する方がいるとその方達はまとまって行動するようになります。ある程度年齢がいかれた人生の先輩達が多く集まるとこれが又、大変・・作業中に注意しても何せ人生の先輩ですので注意を聞いてくれる事も無く「我が道を行く」という感じであきらめざる得ないという事もママありますね。

 しかし、とにかく皆さん貴重な自分の時間と費用を費やして参加して来ているので自分もそうだったのですが楽しくせめてスクールに参加している間だけは自分がログビルダーになったつもりで普段の自分の置かれている生活環境を忘れて作業に没頭して欲しいと願っています。だから、皆さんスクールの最終日は八ヶ岳の里山の作業小屋から再び都会の厳しい環境に戻られるのに何となく寂しさを感じられる方が多いようです。今年のスクール生は4名です。内、1名の方は去年につづき2年連続の参加です。1週間、体調に気を付けて精一杯ログビルダーの気分を味わっていって下さい。Sukuru2

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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