事業承継
東京でのサラリーマン生活を続けていた時、様々な要因で体調を崩し都会での暮らしに行き詰まりを感じ、その頃良く遊びに来ていた八ヶ岳南麓に移住する事を決意し、森の中に自宅となるログハウスを建て、家族を呼び寄せ、子供を育て、気が付けば今年で移住34年目を迎えていました。
この間、色々な人々に出会い、多くの仲間に恵まれ、何より仕事としてログハウスを中心とした木造住宅の設計・施工に携わり今まで150棟近い住宅を建てさせて頂き「有限会社アシスト」としても22年の歳月を刻み、多くのお客様に恵まれ本当に沢山の人々に支えて頂きここまでやって来る事ができました。
そして近年、ずっと私が思ってきたことは、ここ八ヶ岳南麓での暮らしや仕事を私だけが幸せだったで終わらせて良いのだろうか?という事でした。
会社というもの事業というものは個人の持ち物ではなく支えて頂いた多くの皆様のものでもあり例え経営者が変わったとしても引き継いでいかなければならないものであるとの思いがずっとありました。
私の次の代、又その次の代、それぞれの時代と環境の変化の中で事業の形態や仕事の内容も変化していくとは思いますがその時代、時代にあったモノづくりという仕事はずっと続けて行かなければならないと思います。そして私はその足かせには絶対なりたくないと思っていました。
幸いにもスタッフの中で私の思いを引き継いでも良いという人材に恵まれやっと思いを繋ぐ事となりました。私は経営者としては全く失格だったと思っていますが何とか「有限会社アシスト」として22年間続けてこられた事は支えてくれた全ての方に感謝しかありません。
最近ではボケも進み(笑)物忘れもひどくなり、体力的にもボロボロの状態が続いているのですが廻りのお客様や仲間からは「まだまだ若いのに何いってんの!辞めるなんて駄目よ!(笑)」と怒られてばかりいます。でも逆に言うと、だからこそ、まだ元気で引き継げる状態で次の世代に任せたいと思っていました。勿論、今すぐ家に引っ込んで畑作業にいそしむ何て事は考えてなくて、この先にどの様な形で引き継がれていくのかを後ろから見届けていきたい、但しどの様な形になるとしても邪魔だけはしたくないとの思いでもいます。
長年、「森の囁き」を見て頂いた皆さん、残念ながら(笑)まだ「森の囁き」は続きますが少し形態は変わるかもしれません。どうぞ宜しければ今まで同様に暖かい目で見守って頂ければ幸いです。私も体力が続く限り囁いていきたいと思いますので今後共宜しくお願い致します。 by kikori
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