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2008年9月

2008/09/28

ログハウスの塗装

 一昨年、自分の家のログハウスの塗装をしようと思って塗料を買っておいた。買ってはあったんだけど種々事情(主に怠け心だけど・・・)があり結局、地下室で2年間眠っていた。

 我が家のログハウスの壁は塗装の効果が薄れあちこちを虫に食われ女房からも「あっちこっちに穴があいて木屑が落ちてるんだけど大丈夫なの?」といつも怒られていた。その度に「分かってるよ。そのうちやるから、うるさいな~」といい続けてはや2年程、買い置きしておいた塗料もこれ以上置いておくと固まってしまいそうになってるしログの壁はあちこち穴だらけでそこから木屑がおちて惨憺たる状況に・・・ここまでいくとさすがに「う~ん、こりゃいかん、いい加減やらないと、とんでもない事になりそうだ」と自分に言い聞かせ(もう遅いってか)とうとう重い腰をよいしょと上げて先週の休みと今週の休みを返上して2日間に渡って塗装をする事にした。

 塗装自体は別に嫌いと言う訳ではないんだけど問題はいかに予算を掛けずにやるかということで、当然、足場なんてものは無いから梯子を掛けたり脚立を立てたりして塗る訳ですがこれが兎に角大変なんですよ。マア、兎に角決心したからにはやらざる得ない訳で、先ずは身だしなみから。

 足場が無いから、かなり無理な体勢で塗ることになるわけです。つまり真上を向いて塗らなくてはならないなんて状況も出るわけでこの場合、どうなるかというと・・そうです。賢い方ならすぐ分かるのですが下手が塗ると刷毛から散った塗料が自分の顔に落ちてくる訳ですね。無公害の塗料ですが目に入ったり皮膚につくとチト痛い。それだけならまだいいけど頭に付くとなかなか取れないし服も当然、洗濯しても落ちなくなる訳で、兎に角、完全保護体制を引かなくてはならないのです。

 先ず頭はボロボロのタオルをしっかり巻きつけて服装は一番ボロクテ薄汚れた服を着て、とりあえずこれで自分の格好は準備完了。塗料缶をよく振って中身をよくかき混ぜてから持ち運び出来るように小さな塗料缶に移し代えます。

 おっとこれで簡単に塗り始めるのは素人さんというものです。先ずはログの表面をよく掃除して溜まりに溜まった埃を落とさなくてはなりません。だから先ずは刷毛ではなく箒とボロ布をもってハシゴに登り埃落としです。これが又大変、何セ何年もほっといたので山ほど埃が溜まっている。だからどうするか?ある程度落としたら諦める(これは絶対にマネしてはイケマセン)

 埃落としが完了したらいよいよ塗装の始まりです。片手で塗料缶を持って梯子を上りバランスを取りながら一気に塗ります。ログハウスの塗料はペンキではなく浸透性の塗料を使うので余り神経質に考える事はありません。とにかくタップリ塗りこんでやります。むしろ問題なのは梯子から落ちないようにバランスを取る事です。何せ片手に塗料缶、片手に刷毛、足元は梯子の上という状況なので兎に角落ちないようにするのが一番大事です。

 おまけにこういう時に限って邪魔者が寄って来るんですね~。何者かというとこれがスズメバチなんですね。以前、このブログで書きましたが連中は未だに巣を壊された事を根に持っていて新たな巣の構築を目指して我が家を狙っているのです。これが兎に角邪魔なのです。

 人がやっと梯子のテッペンに着いてこれから塗ろうという時に限って「ブ~ン」という威嚇音をさせながら飛んできます。こっちは梯子のテッペンで両手が塞がった状態なので兎に角、大人しくジッとしているしかなくて例え足元に止まってもひたすら「私なにもしてません。あなたの巣を壊したのは私じゃアリマセン」と呟きながら連中が飛び去るのを待つしかありません。オマケに連中は疑り深くて定期的に廻ってくるので性質が悪いのです。ひたすら「私じゃありません・・・」と唱え続けなくてはなりません。

 兎に角こんな思いをしながら無事、2日間の塗装ですっかり我が家のログウオールは綺麗になりついでに窓も拭いたので見違えるように綺麗になりました。やれやれこれで後、2,3年は大丈夫かな。しかし、いい加減、歳も取って体力も落ちてきたので次やるときはせめて足場だけは足場屋さんに掛けて貰おうかな。

2008/09/21

読書雑考

 私は子供の頃はガキ大将で全く読書というものをしませんでした。本を読むといえば漫画くらいだったですね。当時は発売されたばかりの週刊サンデーとマガジンだけは欠かさず読んでいましたが読書と呼べるようなものではなかったですね。

 それよりも野山と川を走り回るのが忙しかったし読書とは程遠い生活を送っていました。本格的に読書をするようになったのはサラリーマンになって長い通勤電車の中での時間を持て余して読み始めたくらいだから読書の歴史はすごく遅い。当時は椎名誠さんが「岳物語」「さらば吉祥寺のオババ」を発表したり野田知祐さんが「日本の川を旅する カヌー単独行」を出したりCWニコルさんが「勇魚」を発表したりと私にとってはすごく興味深い本が出版されていました。

 これらの本は、その後の私の人生に大きな影響を与える事になります。野田さんは当時、千葉に住んで居られて何とかお会いしたくてバイクで当時住んでいた湖を訪ねましたが既に売れっ子作家になられて東京に住まいを移されていました。近くのラーメン屋で野田さんの事を尋ねると「あ~あの人はいい人だよ」と言ってたのを覚えています。

 椎名さんにはその後、椎名さんが映画を撮るようになって全国を講演して廻っているときに丁度、山梨に来たので講演を聞きに行きました。その後、山梨で椎名さん達と一緒に活動していた写真家の佐藤秀明さんとひょんな事から知り合い、一緒に酒を飲み交わす幸運に恵まれその後、佐藤さんにはお宅にお邪魔して佐藤さん特製のウドンを食べさせて貰ったりしました。世界を駆け巡る写真家の佐藤さんの話は酒を飲みながら伺うと兎に角面白くて最高の時間を過ごさせて貰いました。

 CWニコルさんには私が加盟している「NPO新月の木国際協会」の活動の一環で当時の天竜市で講演をしてもらいその時に食事を共にさせて頂きました。つまり読書の繋がりで作家さんに出会う事が出来たということです。

 その頃から暇にまかせて読書記録を付けるようになり途中、一回パソコンのデータが壊れてデータを失ってしまいましたがその後も記録を取り続けてその記録が約600冊になります。もう少し子供の頃から読書に目覚めていたらと後悔していますがもう今となっては仕方ありません。一時期、椎名さんに触発されて速読術を習得しようとしましたが途中で挫折して諦めました。

 東京でのサラリーマン生活を終えて山梨に来てからは逆に読書の時間が取れなくなり今は夜、寝る前に短時間だけ読むか、仕事で出張する際に移動時間に読むくらいしか出来なくなりました。

 ところで本を選ぶ際に皆さんはどうしていますか?私も色々と試してみました。作家名で攻めるか、ジャンルで攻めるか、装丁で攻めるか、はてまたタイトルで攻めるか、色々やってみましたがどれもコレダという決め手にはなりませんでした。今でもその時の雰囲気で作家名でいったりタイトルでいったりと様々な方法で選んでいます。当然、当たり外れもある訳ですが当たった時は嬉しいですね。もう、夢中で読んでしまいます。

 最近は余り本の売れ行きが良くないようで本屋さんも大変な様ですが子供の頃に本を読まなかった私からすると子供達には絶対、本を読む機会を与えるべきですね。ゲームも良いけど本も読め!ですね。そうしないと想像力が育たないような気がするのです。

 私の子供達には親らしい事は何もしてやれなかったけど夜、寝る前のえほんを読むのだけは続けました。それが子供達にどんな影響を与えたかは今でも分かりませんがうちの子供達は大人になってもゲームはするけど本も読みます。

 世の親の皆さん是非、子供達のそばに本を置いてやって下さい。そして出来れば読んで聞かせてやって下さい。そうすれば私みたいに大人になってから後悔するような事は避けられますから・・

2008/09/13

森の落し物

 カーン!毎年この時期になると我が家の屋根にこんな大きな音をさせながら森の落し物が落ちてきます。落とし主は家のすぐ脇に生えているコナラの木です。そう、落ちてくるのはドングリです。これが昼と言わず夜といわず一日中落ちてくるからたまらない。

 風情があるなんて思っていたらとんでもない。屋根に付いている天窓に当たったりしたらそれこそすごい音がする。昨日なんか天窓の下にたまたま立っていたら真上に落ちてきて思わず首をすくめました。これが外だったら間違いなく脳天に直撃だな~と思わず胸を撫で下ろしました。

 ホント外を歩いていると、まるで爆撃機の爆弾投下のように道にカーン!と落ちてくるからうっかり外も歩けない。よく上を見上げてドングリの木のそばを避けて通らないとちょっと痛い目に会うかも知れません。そういえば最近よく道の上をカラスが歩いていると思ったら連中、これを狙ってるんだな。

 空から落ちてくるのは何もドングリだけではありません。我が家の駐車場の上には隣地に立っている唐松の枝が長~く伸びている。ちょうどその下に車を止めていると朝、とんでもない事になっている。フロントガラスに松脂がべっとり付いてこれが中々取れない、車の中から洗剤を噴霧してワイパーを廻した位じゃ全然、取れない。外に出て水をかけてウエスかなんかでゴシゴシ取らないと全然落ちないからやっかいだ。

 これから秋になって紅葉のシーズンになると唐松の落ち葉が落ち始めるそしたら今度はこの落ち葉がびっしりと自宅の屋根と車に落ちてきて一面、落ち葉の絨毯のようになる。それはそれで見ている分にはすごく綺麗だけど掃除する当事者になると綺麗なんて言っていられない気分になる。ある程度降ってからまとめて掃除することにしている。そうしないときりがないですからね。

 後はこの時期、台風や季節風の影響で風が強く吹いてくると空から折れた枝がそれこそあちこちに落ちてくる。先日夜、車で帰ってきたらちょうど家の前の砂利道の真ん中になにやらぶら下がっている。うん?なんだこりゃ?と思ったら折れたでっかい枝が上から落ちてきて、ちょうど道の真ん中に張り出した枝に引っかかって空中にぶら下がってブラブラしていました。気が付かなければぶつかっているところでした。しょうがないので車からおりてその枝を引っ張って引きずり落として森の中に持っていって処分しました。

 この時期、森の中を歩く際は森の落し物に注意しましょう。運がよいと頭にコブが出来るかも知れませんよ。

2008/09/07

蜂退治の話

 今年も色々と蜂には苦労させられた。仕事でも蜂駆除の依頼が多く、そういう場合は知り合いの蜂取り名人にいつもお願いしている。先週は自宅のスズメ蜂の退治に一日掛かってしまいました。

 夏の初めにちょうど造っていたデッキの上の天井に電気屋さんが空けた直径3cm程の電気ケーブルを通す穴が開いておりそこに興味を示したスズメ蜂が2,3匹出入りして女房殿から「早く退治してね」と言われたんだけどその時はまだ興味を示している程度なのでほっといた。それがイケナカッタ!

 その後、仕事が忙しくてなかなかデッキが完成せずにいい加減に屋根をかけなくてはマズイ状況に追い込まれスズメ蜂が出入りしている穴をそのままにしてその直ぐ下にデッキ用の天井を貼ってしまったのです。

 それから1ヶ月、先日何気なくデッキに出てみると何やらブーンという重低音が聞こえるではありませんかそれも天井の中から・・・嫌な予感。この音は聞き覚えのあるスズメ蜂の羽音ではないか?と思い、上を見上げると無数のスズメ蜂が嬉しそうに天井の穴から出入りしている。シマッタ!今まで出入りしているのは目にしていたけど見ないフリして蜂退治を避けていたのが裏目に・・・経験からしてこの羽音はかなりの大きな巣を天井内に造られたと思って間違いない。こりゃいよいよ対決の日が来たということか(その前に退治しろってか)で、先週の休みの日、スズメ蜂退治用の殺虫剤を2本用意しいよいよ決戦を挑む事になった。

 何せデッキ上には別の天井を貼ってしまったので蜂が出入りしている穴には脚立を立てて覗き込むようにしないと近づけない。これはこちらにとってはかなり不利な状況だ。蜂取りの秘訣は兎に角、身の安全を確保するところから始まる。私がいつも取る作戦はヒットアンドウエイ作戦。出来るだけ素早く攻撃し相手が反撃に出る前に家の中に逃げるという作戦だ。しかしこの作戦、かなりの敏捷性を要求される。スズメ蜂の反撃はものすごく早い、敵に見つかるとあっという間に飛んでくる。そのスピードは目にも留まらぬくらい速い。だから、素早く攻撃し素早く逃げるそのタイミングが難しい。

 スプレー缶を手にし、そっと巣に近づく、こいつはスグレモノで9mは飛んで蜂の巣に的確に命中してくれる。但し値段も高い・・・とりあえず挨拶代わりに一発お見舞いして様子を見ることにした。素早くスプレーし直ぐに部屋の中に逃げて窓から様子を伺う。ウアッ!!出て来る!出て来る!天井の穴から何十匹というパニックになったスズメ蜂が転がり落ちてくる。予想どおりかなりの規模の巣だ。最初の攻撃から5分程待ち第1弾のパニックが収まったところで素早く第2弾攻撃を開始、一回目と同じく素早く攻撃し素早く退散、どんどん出て来る。一体、何匹いるんだろう?すごい数だ。とにかく粘り強く波状攻撃を繰り返すしかない。

 直ぐに1本目の殺虫剤が空になる。しかし、何回繰り返しても敵は小さな入り口から転げ落ちてくるだけで本体に壊滅的なダメージを与えるには至っていない。このままでは殺虫剤が直ぐになくなってしまう。至急、次の対応策を考えねばならない。そこで考えた次の作戦はリスクを承知で直接穴の中にスプレーを吹き込むという作戦、当然、巣から転げ落ちてくるスズメ蜂と事情を知らずにその時、たまたま出掛けていて戻ってくる蜂と目の前で出会う確率も高い。

 連中はパニックになって当然、怒り狂っており間違いなくこちらに襲い掛かってくる、その攻撃をかわして素早く穴の中に直接噴霧し本体の巣を破壊しその後、素早くその穴を塞いでしまおうという作戦だ。無謀かもしれないが効果もテキメンだ、やるっきゃない!万一に備えて手袋をはめスプレー缶を持ち巣に近づいてタイミングを図る。

 今だ!素早く脚立に乗り身を投げ出して穴の近くに手を伸ばし天井の中にスプレー缶の中身をぶちまける。飛び出して来たスズメ蜂が手に当たる。構わず噴霧を続ける。外から蜂が戻ってくる。よし!撤退。直ぐに家の中に避難。窓を閉めて見ていると巣本体に攻撃された蜂達が我先にと天井の穴から転げ落ちてくる天井の中でも凄まじい羽音が響き渡っている。きっと天井内は凄い事になってると思う。

 暫らく様子を見ていると少しづつ転げ落ちてくる蜂の数が減ってきた。よし、弱った今のうちに休まず最終攻撃だ。何度か波状攻撃を続けた後、いよいよ最後の仕上げ。ボロ切れを丸めて手に持ち天井の穴に近づきすぐさま蓋をする。と思ったが旨く入らない、と思った瞬間中から蜂が飛び出してきて手にぶつかった。ヤバイ!と思ったが幸い先ほどの攻撃で弱っており刺されずに済んだ。

 体制を立て直して思い切って指先を穴の中に突っ込んでボロ切れを穴の中に押し込んだ。そして少し離れたところから殺虫剤を噴霧してボロ切れにタップリ薬を吸わせてこれで作戦完了だ。翌朝天井を見上げてみるとすっかり静かになっていた。やれやれこれで安心だ。

 それから一週間程した夜7時頃、女房から携帯に電話が入る。「台所と洗面所に蜂が20匹くらい入って騒いでるんだけど」・・・・・・

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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