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2007年11月

2007/11/26

不思議、新月の木

Singetu

 先日、東京で「NPO新月の木国際協会」の研究発表会があり理事長から「お前も何か発表しろ」と言われ参加してきました。私の発表内容はどうでも良いのですが招かれた講師の方の研究内容はとても興味深く目からウロコの感がありました。

 写真の方は北海道で「共働学舎新得農場」という農場を経営されている宮嶋氏でNPOの副理事長です。以前、彼の農場を訪ねた時も感動を覚えるような素晴らしい農場だったのですが彼の話はいつも興味深く理論的です。

 新得学舎が創るチーズは3年連続で世界一の金賞を受賞(勿論日本人としては初めてです)する程の素晴らしいチーズを創っています。それには訳がありきちんとした理論に裏付けされた独創的なチーズ作りなのです。自然の力に逆らわない独特の製造方法を用いられています。

 話を新月の木に戻しますが、新月の木はとかく伐採時期だけに興味がもたれており新月の時期に伐れば良い木が取れると思われています。しかし、それだけでは決してありません。キチンとした乾燥方法を用いて自然の営みに逆らわない昔ながらの自然と相談しながらの人間と木との係わり合いを探るものなのです。

 新月の木の活動は決して営利活動が先行するものであってはならないのです。勿論、日本の山の木が流通し間伐が進み若い元気な光合成を活発に行いCO2をその体内に固定出来る様にし、持続性を持つ森作りが出来て人々と森林との係わり合いを取り戻すのが我々の目的ですので、その為には現在の木が流通するのが必要です。しかし、肝心なのはその手法なのです。けっして企業のイメージのように新月の木が扱われてはなりません。そうしないと我々は又、子孫に負の財産を残す事になりかねません。

 現在の杉と檜に偏った拡大造林の森をより自然に近い混合林の森に戻し持続性のある森に作り変える事が出来れば少しでも温暖化の抑制に寄与する事が出来ます。新月の木の活動はその為の活動なのです。

 話が随分逸れてしまいましたが宮嶋氏の講演は何故、新月の時期なのかという事を太陽と地球と月の位置関係から説明した内容でした。詳しい内容はここでは書ききれないの省略しますが要は自然の営みを科学的に推察してみるという事です。あくまで推察ですのでそれが正しいがどうかは分りませんしかし、分らないから違うとは言い切れません。自然界ではむしろ分らない事の方が多いのです。

 新月の木の活動についてはこれからも随時報告していきますので楽しみにしておいて下さい。

2007/11/20

森つくりの達人

Kannbatu

「森つくりの達人」なる講座を2年掛けてやっている。今年が2年目で今回は間伐を体験して貰う講座である。今更ながら大それたタイトルをつけたもんだと恥ずかしくなっている。森のことなんて耳で聞きかじった知識しかなくてとても達人なんておこがましいのだが一昨年の会議の時に「森つくりは最低2年間かけないとそのサイクルは実感出来ない」なんてよせばよいのに偉そうな発言をしてしまったのがウンのつきでそりゃもっともだ。となってしまい結局言いだしっぺの私が担当する事になってしまった。

 毎回、毎回もうこれで最後にしようと思いつつナンダカンダで足掛け5年くらいこんな講座を開いて来た事になる。最初は全く先が見えずにこんな事で人が集まるんかいな?と毎回心配しつつも最近は段々横着になり不遜にも「今回は参加者が少ない」なんて聞くと内心「良かった~」なんてイケナイ事を考えてしまうようになっていた。

 しかし!私が担当するのはこれで最後!2年間の講座が漸く終わる・・正確にはもう1回あるのだがそれは私の担当ではないので良いのである。やれやれ・・・・何とか終わったよ~

 今、考えたら色々あったな~無謀にも夏の森の講座を開いてしまい、しかも参加者の中に半袖半ズボンとこれまた夏の森に入るのに無茶な格好をした人がいたり。竹炭つくりを企画したら見事に失敗して窯を開けたらすっかり灰になっていてあの時はあせったな~

 間伐体験を開くと大抵みなさんチェーンソーを動かしたくて目がギラギラしてきてあっちこっちで木を伐り出してコリャ危ないとヒヤヒヤして、それ以来余計なチェーンソーは持っていかない事にした。

 しかし、そんなこんなで5年もやってきたのは、やはり参加した人達と森の中でお弁当食べてお茶して一緒に作業して汗をかいて、というごくごく人として基本的な楽しみがたまらなく心地よいからなんだろうな。

 しかし、今回で絶対最後にしようと誓っている。誰がなんと言おうと、もう辞めようと思う。いい加減マジメに仕事しないとイケマセンからね。えっ?来年からの「森つくり」どうするのって?そりゃ誰か他の人に聞いて下さいよ。いえっ私はやりませんよ絶対にやりませんからねいえ!ダメだってホント・・・

2007/11/11

赤松亡国論

 知り合いの林業家と一緒に近くの里山の様子を見に行った。先月見た時にはそれ程でもなかったのですが今回みると赤松がほぼ全滅状態でした。松食い虫の被害です。山中の赤松の枝が赤くなってきていました。恐れていた通りの状況になってしまいました。前回見たときには山の一番端の赤松が枯れていたのでこれは多分全滅するだろうなと思っていたのですが改めて現実を目にするとちょっと恐ろしくなってきます。

 地球温暖化の影響はじわじわとここ八ヶ岳南麓にも確実に迫って来ています。既に標高の低い武川町にある国の天然記念物「舞鶴の松」は枯死してしまいました。

 赤松はここ北杜市の市の木に指定された木です。私は北杜市がなぜ赤松を選定したのか不思議でした。恐らく早晩こういう状況になるのは目に見えていました。それなのに何故、市の木に指定するのか不思議でたまりませんでした。

 近代日本林業の礎を築き「日本の森林を育てた人」として有名な本多静六氏は彼を紹介する言葉として有名な「赤松亡国論」と言うのを唱えている。詳しい内容は省略するが林業の世界では赤松の占有面積が広い土地は(つまり典型的な日本の山の状況)荒廃しやすく松の病虫害の被害を受けると赤松林は枯死し土地はますます荒れて雨が降れば土砂が流出し天気が続けば旱魃の被害をうけるという痩せた土地になりいずれ農工業に多大な影響を及ぼすというのが彼の理論でありこれは林業の世界では歴史的にみてもごく自然な林相の移り変わりなのです。

 別に赤松が悪いという話ではなくてこれが自然の営みなのです。つまり赤松林を豊かな土地に変えるには早い時期に赤松林を別の林相に変えていく必要があるのです。北杜市の木の赤松にはこうした自然の厳しい掟があるのです。赤松を市の木に決めた人はこういう事も知っていたのかな?

2007/11/03

TVの画像が・・・

 実は無類のTV好きです。小さい頃、まさに今日公開の映画「オールウェイズ三丁目の夕日」ではないが正にあの世界で近所の家にTVを見に行って力道山を見て感動した世代である。それから、TVの虜になって今に至っている。小さい頃は母に「お前はTVの中に入ってしまいそうだね」とよく怒られた。

 今は森の奥深くに住んでいるものの世の中は便利になり、そんな奥深い森の中でもTVは見る事が出来る。但し、いわゆる難視聴エリアというやつで中々綺麗には写らない。近くまでケーブルTVは来ているが加入料が高いのでとても入れる気にはならない。しかし、今まではそれでもそれなりに写っていた。ところがある日、大風の日に我が家の屋根に掛かっていた木の枝が折れてアンテナを直撃し写らなくなってしまった。何とか自分で治そうと思ったが完全に折れており危険だし諦めた。

 それでTVアンテナの専門屋さんに頼んで取り付けて貰ったものの何だか写りが悪い。とくにNHKが全然ダメになってしまった。何故だか分らない・・・一応感度は有るのだが写りが悪くてゴーストが出てダメである。しかし、ちゃんと料金は払っているので癪にさわる。

 仕方なく我慢していたのだが先日から急に写りが若干良くなって何とか見れるようになった。???何でかな~と考えてフト、アンテナの示す先を見詰めると綺麗な森の紅葉風景が・・・そうか落葉か~信じられないかもしれないが森の中では葉が茂るとTVが写らず葉が落ちると写るというのが当たり前なのである。

 暫くそんな事忘れていたのだけれど多分、間違いないと思う。それでは来春までは我が家のTVは写りが良いと言う事か・・・何だかね。

 しかし、最近余り面白い番組もないしニュースは腹の立つことばかりだし余り見る気も無いんだけどね。プロ野球も終わったし我がジャイアンツはとうにシーズンを終了してしまったし・・・リーグ優勝したんだけど何だか喜びも半分で本当に優勝したんだろうか?又、来年だね。来年こそ日本一に、打倒中日!

 あ~TVが写るようになったのは嬉しいのだけど屋根に積もった枯葉を落とさなきゃ・・・庭の枯葉も取らなきゃ・・忙しい忙しい。

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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