繰り返される戦争の愚かさ
ロシアによるウクライナ侵攻が始まって数か月が過ぎました。私自身は戦後の生まれなので戦争体験はありませんが、この時代に戦争が始まるとは考えもしませんでした。
現代における戦争状況はリアルタイムで情報発信がされて世界中の人達がその様子を知る事が出来るとともに、逆に事実と異なる情報も発信出来る為にそれを受け取る側にとってはどちらが本当の情報なのか自分達で判断しなければならなくなります。
それは考えてみると現代の情報戦の恐ろしさでもあるのかも知れません。どちらを信じるかは各個人の自由意思によるものだし、かつて日本も大本営発表の元、多くの日本人が誤った戦争情報を受け取り、それを真実だと受け入れるしかなかった経験をしています。しかしそれはもう70年以上前の事でした。それがこの現代で再び起こるとはとても信じられません。
そして日本もその戦争に直接関わらないにしても、その影響は避けて通れない状況に陥っています。かつて経験した東西冷戦の脅威が又、進んで行くのでしょうか?一体、何度人類は愚かな戦争を繰り返せばその結果もたらされる悲劇を思い出すのでしょうか?かつて日本が経験した原爆の脅威、一度でも広島平和記念資料館を見学すればそれがどれほど愚かな結果を長い時間、人々に強いる結果になるか気づくのではないでしょうか?
一国の代表者が又、人類にとって最も恐るべき兵器の使用をちらつかせる、そんな事が許されてはなりません。どんな理由があっても、あの恐るべき兵器の使用を許してはいけません。もっと言えば恐るべきその兵器は人類が持ってはいけない力だと私は思います。
以前、最先端科学の進歩を発表するシンポジウムにログハウスの資料展示を提案して頂いて参加させて頂いた時に「何故、私達の様な最先端科学とは無縁のものを推薦して頂けるのですか?」とお聞きしたら「現代の最先端科学の発展が人類に本当の恩恵をもたらしているのか、実は最先端の兵器に利用されているだけではないのか?というのが隠れたテーマなんです」とお聞きして驚いた記憶があります。
いかなる理由があっても戦争による解決が人類を幸せには出来ないと思っています。例え一時期、戦争で屈服させても人々の心の中までは抑えつける事は出来ません。その結果は又、その報復の闘いが待っているだけです。いつまで人間はこの愚かな闘いを繰り返すのか、それは一国の指導者が肝に銘じなければならない事だと思います。
戦争による解決は戦争による報復をもたらす。これにより多くの人間が傷つき自然は破壊され結局、自分達にその報いが返ってきます。どうか一日でも早く、この戦争が終結する事を願っています。
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