世界で最も貧しい大統領「ホセ・ムヒカ」の言葉
ウルグアイの第40代大統領「ホセ・ムヒカ氏」が遺した言葉には世界中の人々が感銘を受けて絵本にもなって子供達の心にも多くの感動を残しています。
ホセ・ムヒカ氏はウルグアイの貧しい家庭に生まれ若い時には極左ゲリラ組織に入ってゲリラ活動にも従事し逮捕されて13年近くも収監されて厳しい拷問にもさらされた経験を持っていました。
収監を解かれた後に政治家を目指し2009年11月に大統領にまで上り詰めました。大統領就任中はその報酬の大部分を貧しい子供達を救う活動に寄付し自分は毎月1000ドル程度で暮らしたそうです。
彼を一躍、有名にしたのは2012年6月にリオで開催された国連の「持続可能な開発会議」での彼のスピーチでした。この会議は地球の未来を話し合う重要な会議でしたが世界中の大国の首長らのスピーチは皆さんが想像出来るような内容で、これといった決め手を欠き各国の首長達は自分のスピーチを終えたらさっさと退席し最後の講演者となったホセ・ムヒカ氏の順番が廻って来た時には会場は閑散としていました。
各国の首長達はその地位に恥じない立派な服装を纏っていましたが最後のスピーカー、小国ウルグアイの大統領ホセ・ムヒカ氏はノーネクタイにジャケットというラフな服装で語り始めました。
始めは穏やかに、しかし話が核心に近づくと徐々に声は力強く張りを増して、最初は関心無さそうに聞いていた会場の雰囲気が明らかに変わりました。
そして彼が短いスピーチを終えた後は会場は割れんばかりの拍手に包まれました。その内容の詳細はここでは記しませんが普段、表面的な当たり障りのないスピーチが続く国際会議では普通の雰囲気が一変し、誰もが口にしない本音の疑問や当然の問題を誰はばかる事なく口にし自分達が言いたくても言えない本音を彼が世界中を相手に声高にスピーチした事に聴衆は驚き、感銘を受けたことがこの鳴りやまない拍手に繋がったのだと思います。
彼はその後、日本で自分の事が絵本となった事もあり招きに応じて日本にも来訪し若者達と言葉を交わし多くの名言も残しました。彼が遺した名言には本当に多くのメッセージが含まれていますが少し代表的なものをご紹介します。
「発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子供を育てる事、友情をもつこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべきなのです。」
「貧しい人というのは、ものをもっていない人のことではない。真に貧しい人というのは、際限なくものを欲しがり永遠に満たされない人のことである」
「国を治める者の生活レベルはその国の平均でなければならない」
「私達は発展するために生まれてきているわけではありません。幸せになる為にこの地球にやってきたのです。人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまします。命より高価なものは存在しません。」
「本当のリーダーとは、多くの事を成し遂げる者ではなく、自分を遥かに超えるような人材を育てる者」
「人生で最も重要な事は勝つことではありません。歩み続けることです」
多様化し情報が氾濫し何が本当で何が間違っているのか分かり難い世の中でホセ・ムヒカさんの言葉は本当に大切なものはなにか?言葉の力とはどんなに大切かを教えてくれている様に思います。
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