« 音楽は人を救えるか | メイン | 東京へ・・ »

2011/05/15

歳はとっても・・・

 いつも思うのですが自分は歳はとっても「年寄り」にはなりたくないと思っています。何を言ってるんだろ?と思われるかも知れませんが、わかり易く言うといつもいくつになっても何事にも興味を持っていたいと思っています。

 いつも新しい事に夢を持ち続けたいということです。人間、歳を重ねるに連れて色々な経験を積み、それなりに知識を持ち自分が経験しないことでも想像がついたりすることが可能になったりします。それはそれで素晴らしい事だと思いますが残念ながらそれは想像でしか有りません。決して自分で経験して得たものでは有りません。

 仕事柄、私は建築現場に行く事が多いのですが、スタッフがいるので現場の事は任せればよいのかとは思いますがそれでも私は自分の信念として現場は生き物、何が起こるか分からない。だから現場に行って現場の臭いや色や雰囲気を自分で確かめたいのです。

 長い事やっているのである程度、今、現場がどうなっているか事務所にいても想像は出来ます。しかし、それは想像でしか有りません。実際に何が起こっているかは現場でしか分からないのです。

 自分で設計した家が実際に様々な職人さん達の手で形になっていく、それを実際に現場で体感していく。それは自分で設計した人間にしか分らない喜びでもあります。だから、私は現場に行かない設計者の気持ちが分かりません。自分が手がけた家が形になっていくのを見たくない設計者はいないと思うからです。

 同じ様に仕事で無くても色んな事に興味を持つという事を幾つになっても忘れないでいたいと思います。

 それからもう一つ歳を重ねて思う様になったのは自分が常に正しいと思わない事です。(遅い!笑)自分が信念を持つと言う事と自分が正しいという事とは全然違うということです。

 自分で信念をもつというのは自分の価値観に基づいて自分が判断することなのでそれは歳を重ねて経験したことに基づいて自分が決めれば良いことです。

 それに対して自分が正しいかどうかは自分が決める事ではなく周りが決める事なのです。だから、迷った時には色々な人に相談して色なん意見を聞いて最終的に自分で決めれば良いことでそのためには色んな事に興味を持ってアンテナを張っていないといけません。

 特に企業のトップの人や総理大臣、大統領なんて方はどうしても最終的に自分自身で判断するしかない事が多いので苦しむ事も多いのです。

 それは、自分で判断した事が本当に正しかったのかどうかは後から結果が出るからです。そのトップの人の背負っている影響力が大きければ大きいほど悩み苦しむはずです。

 最近で言えば東北大震災における菅総理の発言、未曾有の大災害に直面した時の一国の指導者として総理は「これが自分の天命だと思う」と発言されていました。こんな時に限って色んな人が批判を浴びせます。しかし、私は思います。批判は簡単です。「それよりあなたが今、もし総理の立場にいたならどうしますか?それでも自信を持って今の批判を繰り返す事ができますか?」

 静岡の浜岡原発の停止要請も色んな立場の人が賛否両論を行っています。しかし一国の総理として菅総理が現時点の日本の置かれている大災害の現状を考えて決断した事に私はエールを送りたいと思います。

 アメリカ大統領がニューヨークの大規模テロの首謀者と思しき人間の殺害を含めた作戦にGOを掛けるかどうかを迫られたとき大統領は「明朝まで時間が欲しい」と発言したそうです。それだけ世界をリードする大国の大統領が判断に苦しんだと言うことです。その判断が正しかったかどうかは今後明らかになっていくと思います。

 それでも人が大切な判断をせまられる時、人はそれまでの自分の経験と知識を総動員して今、自分で考えうる最も自分が正しいと思う判断をするしかないのです。それが正しかったかどうかはその場合、問題では有りません。問題は最善をつくしたかどうかなのです。

 全然話は変わりますが今日、県内に出来た新しい映画館に初めて行って来ました。新しいチケット購入システムが導入されていてドキドキしながら見てきました。映画は漫画が原作の「岳」、北アルプスが舞台の映画ですが自分が普段見ている山が背景だけにとても感動しました。出演者の中に昔、「蝉しぐれ」の撮影で清里合宿のお手伝いをさせて貰った石田君が出ていてエンドロールの主演の次に名前が流れてそれが嬉しかったり・・・俺ってホントに単純ですね。

コメント

現場主義大賛成です。

いつもいつも若々しいですよ。
でも、お話をすると年相応と感じます・・・これはどういうことかな? う~ん、経営者としてご立派です。

こちらは、遊び心ですが・・・。
あんたバカじゃない! エバンゲリオンの飛鳥のように言われることがあります。
若気の至りと返しています。

八富士さん
いつも有り難うございます。
私も家庭ではいつも怒られてばかりで女房とはいまでも喧嘩仲間ですがいつも負けてます(笑)

老眼、耳鳴り、五十肩すっかり年寄りの仲間入りしました。
年を取れることはありがたいことなんですけどね^^

泉原原人さん
一緒です(笑)もう一日一日、一杯一杯です。それでも皆さんに「まだ若いのに何言ってる!」と叱咤激励して頂き頑張っております(笑)

コメントを投稿

アシストのHPへ
八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

プロフィール

フォトアルバム

kikori

フォトアルバム