« 2006年10月 | メイン | 2006年12月 »

2006年11月

2006/11/27

「エコ」って何?

今年も東京ビッグサイトでエコビルド展が開催され、私もNPO新月の木国際協会の会員として最終日の1日だけ参加して来ました。本当は11月22日から25日まで開催されていたのですが今年は色々と忙しくて結局、最終日のどうしても外せない講演会だけ参加させて頂きました。準備に忙しかったスタッフの皆さん、お手伝い出来なくてすみませんでした。

 しかし今年は昨年より少し出展者が少なかったのかな?という感じでしたがそれにしても盛況でした。世の中はそれでなくてもエコロジー流行だそうでいつだったか雑誌を見ていたら「エコロジー」というキーワードだけで経済効果は大変なものだそうな。つまり「エコロジー」は商売になるという事らしい。う~んどうもすっきりしない。流行らないよりは流行った方が良いとは思いますが・・・どうもすこ~し引っ掛かるのですね。色んな企業がエコロジーをキーワードに商品を展開していますが「ホントのところこれってエコロジーなの?」と首を傾げたくなる物も中にはあります。つまり「エコロジー」ってよ~く考えて見ないと分らないところがあると思いませんか?確かにある一面ではエコロジーかも知れないけどもっと大きな次元で捕らえてみるとトータルとしてはエコロジーとは言えないんじゃ無いかなって事、有る様に思います。

 例えば僕達ビルダーが丸太の端材で冬、暖をとっていたとします。しばらくすると間違いなく保健所から産業廃棄物の不法処分に当たるので止めなさいと言ってきます。「ダイオキシンが出るからイケナイ」そうな、ある日エライ大学の先生にこの件を聞いてみた「本当にダイオキシンが出るのかどうか・・?」先生は憤慨しながら「あんたら、丸太を燃やしてるんでしょう?ダイオキシンの化学式知ってるか?ダイオキシンは塩素が無ければ出るわけないでしょが!丸太燃やしてなんでダイオキシンが出るの、出る訳ないでしょが!言ってやりなさいその役人に!」と逆に怒られた。しかし法律は法律である。だから我々は灯油を買ってきて小屋の中でストーブを燃やしている・・・何だかオカシイ。家に帰ればウッドストーブを燃やしているのに・・・・

 地球温暖化防止策に有効だとして高気密高断熱住宅がもてはやされた。暫くしてシックハウス症が問題になり更に24時間換気が必要だと言って換気扇の設置が義務付けられた。24時間換気だから当然、消してはいけない。だからスイッチに24時間ONというシールを貼らなくてはならない事になっている。当然、いくばくかの電気がかかる。しかもここは標高1000m近い高原、冬は氷点下15度近くまで下がる日もある。でも換気扇は廻さなくてはならない。これってどうよ?

 エコロジーだからといって24時間のオール電化住宅がもてはやされる。しかし待てよ?皆がオール電化住宅にしたらどうなるの?電気が足りないというではないか。タダでさえ足りない電気だけど夜の電気は余ってるから使って欲しい。それは分る。でも、需要が増えてそれで供給できなくなったら又、原子力発電所を造るのかな?一体、一棟の原子力発電所を造るのにどれだけのエネルギーを必要としどれだけの核廃棄物が放出されるのかな?これってエコロジーなのかな?

 余り知恵の無い頭で無理な事考えて照明付けてると電気代が無駄になるからこの辺で止めて置く。これはエコロジーに繋がるかな・・・「下手な考え休むに似たり・・・エコ」

2006/11/19

教育について思う事

 最近、何かと教育に関わる報道が取りざたされていますが何だか難しい世の中になったものです。私は小学校時代はいわゆるガキ大将でしたのでよくイタズラして叱られました。学校に行っているというよりも学校の廊下に行っていると言った方が正しい位、毎日廊下に立たされていました。何せ、宿題はしたことないし、学校には何も持っていかないし当然、毎日忘れ物だらけ、徒党を組んでイタズラのし放題でしたので当然、毎日立たされる訳ですね。怒られて当たり前でしたが何故か先生はいつもそんな私でも怒りながらも庇ってくれました。私も悪い事をしてるのは百も承知でイタズラして先生に怒られるのが楽しくてイタズラしているところがありました。

 でも今は先生は生徒に余り怒れないような環境になっているみたいですね。私の頃は当然悪い事をすればぶっ飛ばされるし、竹刀で叩かれたり、出席簿の角で頭叩かれるとイタカッタ!でも親も当然、我が子が悪いのが分っているので「先生、もっと叱ってやって下さい」というような雰囲気がありましたよね。子供も当然、悪い事をすれば罰を受けるという事が分っていましたので私も毎日、立たされたり正座させられても「しょうがないわな・・」と納得していました。

 現代は先生が子供に手を上げようものなら〇〇委員会とやらに親が通報し暴力教師として目を付けられるみたいですね。私らの時は大抵、体育の先生が鬼教師でどんな悪ガキでも体育の先生にだけは頭があがらないモンでしたけどね。世の中変わったんですね。私も悪ガキでしたが体育だけは得意で小学校も結構なマンモス校で全校生で1000人くらいは居ましたね。毎年1回、全校の縄跳び大会があって引っかかった人は順番に座っていって最後に誰が残るかという大会でした。いつも私は最後まで残りとうとう時間切れで何人かが一等賞なんて事もありました。

 ある日、その小学校が放火で全焼してしまった事がありました。学校が無くなってしまって私はもう行かなくて済むのかなと思い嬉しいような遊べなくなって悲しいような複雑な気持ちになりました。そこで何故か私が思いついたのはお金を稼いで学校を建て直す足しにして貰おうと思ったのです。普段からガキ大将で色んな悪い事してましたのでさっそく仲間を召集し「オイッ皆で釘拾って来い!」と号令をかけて自分も広場を這い回って古釘を拾って廻りました。それを普段から懇意にしていたボロ集めのオヤジのところに持っていくと買って貰えるのです。普段はそれをオコヅカイにして買い食いをしていたのです。皆で集めた古釘は当時で1000円位になったと思いますがそれを封筒に入れていつも、イタズラをしては連れて行かれる職員室の入り口に夕方そっと置いて走って逃げて来ました。

 良く考えれば別に逃げてくる事はないのですが何せホラ、普段怒られてばかりなので職員室に近づく事さえ憚られるのですよ。習慣って恐ろしいですね。ところが何故か次の日、早速職員室に呼び出されて「この封筒を置いたのはお前だろう!」と先生に言われ「何で分ったんだろう?」と内心思いながらもそこはほれ悪ガキですから「コリャ又、怒られる」と思い「はいっ、ゴメンナサイ・・・」と謝ったら先生、何故か何も言わない・・・殴られると思いうつむいてそっと先生の顔を見たら先生が泣いていた。「先生・・・」と言ったら、先生は何も言わずに頭を撫でてくれました。もう40年以上前の事ですが今でもハッキリその先生の涙が一杯溜まった目を忘れる事はありません。

 それから私はもうイタズラは止める事にしました。教育ってナンでしょうね・・・

2006/11/13

美しい季節

Yatugatake_1 一昨日、森に今シーズン初の雪が舞いました。勿論、積もるまではいきませんがすっかり冷え込んで朝の気温は1度まで下がり久しぶりに震え上がりました。我が家のウッドストーブにも火が入り、ストーブの暖かさにホッとする季節になりました。この写真は1週間程前、白州の知り合いの農場に行った時に余りにも美しい八ヶ岳の姿に見惚れて思わずシャッターを切った時のものです。麓まで紅葉の紅色が降りてきてまるで美しい着物をまとったような姿を見せてくれています。

 これから冬に向かって山は一年で一番あでやかな美しさを垣間見せてくれる季節です。この季節、いつもカメラを持ち歩いていないと自然が見せる一瞬の涙が出そうになる美しさを撮りそこなう事になります。もっともカメラの技術がないので後で見るといつも「こんなはずじゃなかった。もっと綺麗だったのに・・・」と思うのですが・・それでも撮らないよりはマシと思って撮り貯めています。

 山の美しさは春と秋、春は新緑の美しさ・・・それは新しい生命の息吹の美しさ。それは若者の希望に満ちた眩しいキラメキ。秋は、紅葉の美しさ・・それは大人の美しい女性の様なハッとする程の美しい彩をまとった美しさ・・春、秋、それぞれ別の美しさを見せてくれます。

Kouyou

 そしてこの美しさに見とれていられる時間はそうは長くありません。次第に厳しい冬の寒さが忍び寄ってきて森は静かに一年の活動を終え、じっと次の春の訪れを待つ静寂の季節になって行きます。森の中に住んでいるとこの一年の移り変わりを自宅の窓からジッと眺められる幸福を感じる事が出来ます。八ヶ岳の森に住んで本当にヨカッタ・・・

2006/11/06

舞台裏人間模様

昨日、地域のイベントのお手伝いで舞台の裏方をしてきました。時々、こういうお手伝いも廻ってくるのですが地域のイベントといってもれっきとした県立の施設なので舞台設備もしっかりしており客席も200人くらいは入れるのかな?数えたわけではないので良く分りませんが、なんせ立派なホールです。

 秋の初めからスタートした民話の語りがそのメインなのですが出演者も含めて長い期間リハーサルを繰り返しその最後の舞台でした。私は裏方なのでアシスタントとして舞台の袖で進行をするだけなのでそんなに負担はないのですが出演する人達のうちプロの方達は余裕ですがそうでない方達も含めて舞台裏では様々は人間模様が繰り広げられます。

 私はもともとこういう人間ウオッチングが大好きなのでそういう人達を見ているのがたまりません。自分がそういう立場に置かれたらとてもそんな余裕は有りませんが・・・

 本番が近づくにつれて寡黙になり出番の時間を伝えるのさえためらわれる程、集中して台詞をブツブツと繰り返す人、舞台上での動きを間違えない様に舞台裏の僅かなスペースを利用して動きを確認する人達、照明のタイミングを確認する為に舞台監督と無線でやり取りする音声担当(ミキサー室にいるので本番中は全く会いませんが・・・)、そして演技に必要な小道具の出し入れや演者の入るタイミングを舞台袖で知らせる我々アシスタント等様々な多くの人間がたとえ僅かのイベントでも関わる事になります。

 本番が始まれば例えどんな事があってもとめる事は出来ません。とにかく演じ切るしかアリマセンから客席から見ていると分らなくても舞台裏は大パニックなんて事もあります。以前のイベントでは私が担当してスモークという煙を出す役目を仰せつかっていたのですがそのタイミングが旨く行かず舞台裏で真っ青になってました。何せ一旦スモークが出始めると止める事ができない機械なもので「もうどうにでもシテ・・」状態です。

 他にもあれほどリハーサルを繰り返しても皆さん緊張しているので自分の出るタイミングを忘れて早く出そうになった演者さんを慌ててうしろから引っ張りもどしたり逆にタイミングが過ぎてるのに出て行かない演者さんを押し出したり・・・。しかし、舞台の反対方向に起きたハプニングにはどうしようもありません。何とか伝えようと腕を振り回すのですがこれが中々気付いて貰えないんだな~

 華やかに見える舞台の裏では多分、どんなイベントでも様々な人間が青くなりながら走り回っている事だと思います。客席からみる舞台も楽しいですけど舞台裏はもっと楽しいですよ・・・

アシストのHPへ
八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

プロフィール

フォトアルバム

kikori

フォトアルバム