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2011/04/04

本当の豊かさを求めて

 先日、20年来のお客様が亡くなくなりました。私と1歳違いのまだ早い最期でした。ほんの数週間前に会って話しをしたばかりでスタッフから「〇〇さんが亡くなりました」というメールを携帯電話に受け取った時にその文面の意味が一瞬、分かりませんでした。

 数年前に息子さんを亡くした時にも葬儀に出席させて頂きその直ぐ後に偶然、病院で奥様にお会いしたときには既に奥様が病を患っておられて息子さんの後を追う様に亡くなり、そして今回はそのご主人が亡くなってしまいました。

 又、東日本大震災では現時点で1万人を越える方の死亡が確認され、更に1万人以上の行方不明者が未だ見つかっていません。辛い事ですがこれは現実の事であり受け入れなければならない事実です。

 30歳代までは自分の死という事に想いを寄せる事はありませんでしたが次第に歳を重ね50歳を過ぎたあたりからどうしても身近な死というものを覚悟しなければならくなって来ました。

 それは自分の親だったり友人だったりお客様だったりしたのですが何れ自身の事についても考えておかねばならないと思うようになりました。しかし、それは人も生き物である以上、仕方ない事で誰しもいずれは訪れるものです。

 そして自分なりに得た結論は「考えても仕方ない」でした。今回の東日本大震災の様に思いもしない大災害に突然襲われて無念にも最期を迎えなければならない事もあるし、病を患って医者から余命を宣告されて最期の命の時間を自身が知ることもあります。それは、誰にも知るよしのない事だと思います。

 だから身近な死について思い悩むよりは今、現在、命を与えられている者は精一杯生きていくしか仕方無いのだと思うし、そうするのが生き残った者の勤めだと思います。

 昨日、婚活イベントを行いました。こんな時期に婚活イベントを開催してよいものかとも思いましたが、もしかしたらこのイベントで人生の伴侶を得る事が出来るかも知れない若者がいて、そしてそういうチャンスのある人が折角、参加したいと言ってくれているのにそのチャンスを奪ってはいけないと思いました。

 新しい家族が生まれるかも知れない出会いのチャンスを自粛という名のもとに奪ってもよいものか?無念にも震災で命を亡くされた方々もそれは望む事ではないと思うし残された遺族の方達もきっと許してくれると自分に言い聞かせました。

 日本は今、とてつもなく大きな苦難に曝されています。しかし、起こってしまった歴史は変える事が出来ません。起きてしまった事を批判するのは簡単ですが大事なのは批判ではなく事実を事実として受け止めてその教えから何を学び将来二度とこのような悲惨な歴史を繰り返さないようにする事ではないでしょうか?

 例えば、この国に本当に原子力発電所が今後も必要なのでしょうか?もし、必要無いとするのなら現在の不足する電力供給を残された我々はどの様に受け止めてどのように対処していけば良いのでしょうか?課題は正に山積です。

 世界の経済先進国として発展してきた日本にこの様な自然災害が起こるとは誰しも思っていなかった・・というより起こる可能性を知りながらもきっと文明の発達がそれを防ぐ事が出来る。だからきっと大丈夫と思おうとしていたと思います。

 しかし、起こってしまいました。私は起こるなら東海沖地震、もしくは東南海地震が起こるだろうと思っていました。いや、この先これらの地震が起こる可能性も否定は出来ないだろうと思います。

 日本は周りを海に囲まれた美しい国です。それだけに近海で大地震がおきれば津波は避けられません。地震という自然災害は人間にはどうしようもない事です。しかし、地震や津波を防ぐ事は出来なくてもその後の人災を防ぐ事は可能です。

 地震に襲われても壊れない家を造る事。災害に強い都市計画を造る事。災害に強いライフラインを造っておくこと。非常時の水や食料品の確保、食料品の国内備蓄や自給率のアップ等、この災害を教訓に経済一辺倒だった我々の豊かさの基準を改め、今こそ本当の人間の豊かさとは何かを考える時にきていると私は思います。

 日本は自然豊かな美しい国であり万一の自然災害時にも防災先進国としてその手本となり経済成長と自然との調和を保つ国としてこの災害をくぐりぬけていかねばなりません。

 我々一人ひとりがその覚悟を持ってこれから先、この国をどう変えていくべきなのか考えねばなりません。

コメント

森の仲人さんもしてるんですね。

goodtimeさん
森の仲人なんてとんでもない。
単に出会いの場所提供ですよ。でも皆さんいい人ばかりでした。

愛のキューピッドになれたのでしょうか(笑)
豊かな生活とは、家族、友人と和気藹々暮らせることだと思います。それに質素だけど美味しい食事、、、
お金や物がいっぱいあっても、実際に心が満たされている人は殆どいないと想像しております。
この大災害を契機に目を覚まして欲しいと思っています。

泉原原人さん
本当にそうですね。経済発展=幸せと思っていた時代は過ぎました。この大災害を契機に我々は未来の子供達に何を残せるのか考えねばなりませんね。

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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