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2010/04/17

最後に住みたいのは山、海、それとも都会?

 皆さんは人生の仕上げとして住む所を選べるとしたらどこに住みたいですか?最近、母親の様子を見に故郷、高知に帰る事が多くなってふと子供の頃から慣れ親しんだ城下町、高知に哀愁を感じたりしています。

 今は八ヶ岳の麓に住んでいますが良く人に「どうして八ヶ岳に決めたのですか?」と聞かれます。実は自分でも良く分からないのです。人には「故郷に帰ると甘えてしまうので・・・」なんて訳の分からない返事をしたりしています。

 でも、それは全くの思いつきではなく心の隅には確かにそういう想いもあるのです。今、故郷、高知には自分の家はありません。母も施設に入っているので高知に帰るときにはホテルに泊る事になります。

 先日、高校の先輩が経営する高知の建設会社から高知に建てたマンションの案内状が届きました。どうやら我々の年代になってくると都会での生活を終え次の人生の拠点として故郷へのUターンという選択もどうですかと言う事らしい。

 子供達にも「父さん達は年とったらどこに住むの」と聞かれます「何でだよ?」と聞くと「だって年とって車、運転出来なくなったら暮らせないじゃない」と言われます。

 そこまで考えた事はないし、車が無くても何とかなるとは思っています。最近はデマンドバスなんてシステムも出来てきましたしね。

 それはそれとして、もし、今、自分が自由に住みたいところを選ぶ事が出来るとしたらどういう環境を選ぶのかと問われたらどうするだろう?

 我が女房殿は間違いなく普段から海辺のリゾートマンションと仰っているのでそこを選択する事と思います。私は今の森の中の生活に全く不満はないし、かといって地方都市である高知での暮らしも悪くはないと思っています。

 でも、ここ八ヶ岳に住んで20年、ここ数年の地球温暖化による異常気象なんかを身をもって体験してしまうとやはり自然のない都会生活より森の中の生活の方がずっと自分には向いていると思います。

 もともとフラフラと旅をするのは嫌いな方じゃないので可能ならば世界中とはいわないけどあちこちを転々と暮らし歩いて行ければそれが一番、嬉しいかな~

 そうすれば海にも住めるし、山にも住めるし都会にもちょっとだけ住めるし・・・でもそれはきっと旅人としての感覚でしかないのだと思います。

 「住む」というのはその地域での暮らしに溶け込むと言う事だからきっとそういうのは「住む」とは言わないのでしょうね。

 都会での生活は何かと便利だけどその代わり失っているものも大きいような気がします。自然の中での暮らしは不便だけど都会では味わえないものもあります。

 結局のところ何かを得れば何かを失うという事で森の中で都会の便利さを求めるのは矛盾があるし逆に都会のなかで自然のダイナミックさを味わう事は出来ないのだし、どちらが自分に合っているかという事なんだろうな。

 20年こちらに暮らしていてやっとそういう事が分かって来た様な気がします。よく都会からこちらに移住するにあたって「都会の便利さをそのままに自然の中で暮らしたい」と言う人がいますがそれには自ずと限界があるし無理もある。

 住んでる人が少ないから自然が多いのだし自然が多いから暮らすにあたっては自然との共存を大事にしなくてはならないし不便なことも多い。

 森の木を倒して家を建てるのですからそれを自然破壊だというのならここに来るべきではないのだと思います。倒した木の分だけ新しい自分達で管理出来る木を植える事の方が私は現実的だと思います。

 海に住むにしても人が海の近くに住む以上、全く環境に影響を与えないと言う事はありえません。出来るだけ環境にインパクトを与えないように気を使いながら暮らしていくべきだと思います。

 それじゃ都会に住めばいいじゃないかと言えば元々人が自然と関わりながら暮らしていたからこそ森も海も人間と共存できたのであり都会だけに人間が集中して住む事になればそれはそれで人間と自然とのバランスを崩してしまう事になるのです。

 里山の荒廃なんかも正にその典型ですね。昔から里山では人々が薪木等を取ってきたり動物を捕えて食べたりして山とバランスよく関わっていたからこそ人々も自然の尊さを伝える事が出来たのが都会に集中して住んでしまうとそういう事は全く知らない人間ばかりになってしまいます。

 で、結局我々はどこに住めば良いのでしょうか?どこに住んでも自然と上手く付き合っていければ幸せになれると言う事でしょうか?都会には都会の魅力があるし海には海の良さが、山には山の良さがあるし・・・結局、いつもの通りどっちつかずの結論か・・・

コメント

人は、生涯旅人なのですね。人生と言う時間の流れの中で、自己変化(年齢、経済、精神・肉体)と周辺環境があり、その調和の中で幸福感や満足感、達成感なども変化している。

結論に至る感性も変化しているから、今の思いと考えだけでは、結論には至らないだろうと解っていらしゃるのでは?

山、海、都会、田舎・・・各々、良いところはあります。
別の面から言えば、男は浮気者なのでしょうね(笑)

私は、昔の田舎は湖底なので拘りはない。自分が自分であるうちは、田舎・都会、海・山、寒冷・温暖と生活の変化を楽しみたい。住むとは違うかな、でも、旅行ではない。そして、最後はピンピンコロリが理想かな。

となると、本当の最後は子供達の住む近くですかね。多分、住み易い都会近郊なのでしょう。でも、その前にすることが沢山あります。

八富士さん
男は浮気性?確かにそうですね。先日、ネットでバイクのカタログを見ていたら女房に「何、見てんの、いい加減にしなさいよ。あなたの所為であちこち振り回されてるんだから・・・」これは意味深いお言葉でした。
まだまだやる事が沢山あってやりたい事もあって困ったもんです。

最後に住む場所は、家族友人がいる場所が理想だと思います。
まあ、自由に動きたい人は別でしょうけど、、、
山とか海とか都会という括りではないと思っています。私も故郷を離れ都会に出て、Iターンでお山へ移住しましたが、ここで友人など横つながりを増やしてここで最後を迎えるつもりです。
何処がいいとか言えるのは、日本が経済的に豊かになったからの話しで、これから時代はそんな贅沢なことは言ってられなくなると思いますよ。

泉原原人さん
私はもう日本は経済的に豊かになるより福祉や精神的に豊かになるように進むべきだと思っています。どこかが違ってしまったんじゃないかな~だから私も山に来たのかな?

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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