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2009/06/15

言葉にして伝えるということ

 最近、良く思うのですが自分が思っている事を正確に言葉で相手に伝えるという事は本当に難しいですね。昔、工事現場の監督修行をしていた時に現場の所長に言われたのですが、「内容はともかく兎に角、現場で喋るときは相手よりデッカイ声を出せ!声がでかくないと相手になめられるぞ」と教わりました。

 随分、乱暴な話ではありますが確かに常に動いている戦争のような現場では小さい声で喋っていると忙しい相手には聞いて貰えませんので大きい声で話すというのは現場では大事な事だと思います。しかし、余り他人に聞かれたくない事を二人で話すような時には静かに冷静に話す必要があるのでこういう時は小さな声で落ち着いてゆっくり話す必要があります。ケースバイケースで話し方も変える必要がありますね。

 会議なんかで議論を戦わす時に良く経験するのですが自分の意見と違う考えが主流になり中々自分の思い通りに議論が進まない事があります。私はこういう時は出来るだけ自分の意見と違う人達の話をじっくり聞くようにしています。何故、考えが違うのかどこが問題なのかを突き止める為です。元来、優柔不断な性格ですので、さっきまで拘っていた自論が相手の話を聞いているうちに「マア、それも一理あるな」なんてあっさり自論を引っ込める時もあるし、「これだけは絶対譲れない」なんて事もあります。

 中には何が一体問題なのかさっぱり分らないなんて会議もあります。こういっては失礼だけど国会や政治がらみの話を聞いていると物事の本質が何なのか一体なにが問題なのかさっぱり分らないなんて事があります。仲間内の会議でも司会進行がうまくいってないと一体何を議論しようとしているのかさっぱり分らないなんて事もあります。そういう会議に限ってだらだらと長く続くというケースが多いですね。

 又、反対に議論の問題点だけを取り上げてそれ以外の余計な話を一切受け付けない「とにかくイエスかノーか今ここですぐに決めろ」何て会議は味も素っ気もなくて段々、出席者が離れていってしまいますし議論の発展性もなくなってしまいます。

 心の中では違う事を思っているのに会議の雰囲気でどうしても言えずに「ここでは取り敢えずは大勢に従って黙っておくか」なんて弱気になる事もありますよね?そんな雰囲気の中で誰かが大勢の意見に反論を始めると途端に元気がでて「実は自分もそう思っていた」なんてチャッカリ元気になるなんてこともあります。それ程、自分の考えを言葉にして伝えると言う事は難しいですね。

 知り合いの化学者の方はゆっくり自分の意見を正確に伝えようとする余り、聞いているとじれったくなるような話方をするのですがじっくり聞いていると「アア、この人は自分の思いを化学者らしく正確に伝えたいので言葉を選んでいるのだな」と気付きます。そうなんですよね。人に自分の思いを伝えるには言葉の選び方や声の強弱、敬語の使い方、話の前後の繋がり、その場の雰囲気等、色んな要素によって左右されるので非常に難しい時がありますよね。

 私は仕事では出来るだけ先に結論を言って、その後でその結論にいたる経緯等を付け加えるようにしています。そうした方が聞いている人に「この人は何を言いたいのだろうか?」という疑問に対して先に結論を伝えられるので出来るだけそうした言い方を心がけています。

 又、議論が沸騰した時は目を瞑って両者の議論をじっくり聞いて何故、意見が違うのかどこが問題なのかその意見を聞き漏らさないようにしています。

 人間って面白くて口に出して言っている事と心で思っていることが違うなんて事がよくありますよね。特に日本人はそういうところがあるようで欧米人には理解出来ないなんて話をよく聞きます。でも、私は人間ウオッチングが好きなのでその人が話しているとそういう雰囲気何かが伝わってきてその人間にとても興味をもつ事があります。

 話しているうちにコロコロ意見が変わってきたり何が言いたいのか良くわからないなんて時は「ハハ~この人は自分の中でよく考えを纏めきれないまま喋り始めてしまったんだな」とか、良く他人に批判された時にいつも「違うんですよ」から話を始める人がいますがその内容に無理がったりすると「始めに謝ってから話を進めた方が分りやすいのにな」なんて感じます。どうしても他人から批判される事に拒否反応が先にたってしまう人にこのケースが多いですね。こういう人は普段から理路整然と話をするタイプの人に多くて取り敢えず反論をしてから自分の正当性を主張しようとする癖がついてるみたいです。意外と先に謝った方が話が早い事も多いのですけどね。

 それからお互い全く誤解したまま話しがこんがらがっていく事もたまにありますよね。こういう時も自分の思いを伝える事がいかに難しいか思い知らされます。私は話のコツは相手が何を言いたいのか聞き出す会話術だと思います。この話は又の機会に・・・

コメント

会議に限らず人と人の会話は難しいと思います。意見がかみ合わないのは、考えの出発点が異なることが多く、そこを理解すると考え方そのものは受け入れられるかもしれません!でも、相互の意見が一致するのは難しく、一致させる為には途中の段階で様々な試行みたいなことも必要だと思います。言葉だけでは中々埋められない乖離もビジュアルの資料を使うなどしてやれば近づくのではないかと思います。しかし、集まる人それぞれ経験や個性もあるでしょうから、それをまとめる議長の準備、進行、取りまとめが重要だと思います。

泉原原人さん
そうですね。人は様々なので意見はそれぞれ違うと思うのですが大切なのは自分が言いたい事を正しく相手に理解して貰うという事。そして自分の意見を言える雰囲気づくり。強引な意見の押し付けからはわだかまりしか残りませんからね。そういう意味で司会進行の仕方によって雰囲気は随分変わりますよね。国会の野次合戦、あれは最低(笑)ですね。

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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