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2009/05/10

メモ雑感

 最近、何でもメモするようにしています。それは歳取って忘れっぽくなった事(笑)が原因なんですが取り敢えずメモしておけば大丈夫かなと・・・

 昔、サラリーマンをしている時に尊敬していた上司がいつも机の上に小さなメモを置いていました。とても理論的な思考をする方で私みたいに思いつきで動く典型的B型行動人間とは全く違っていつも静かに時に激しく議論をする人でした。

 ゼネコンから出向してきている方で私が就職した会社内でも立場的に難しい立場にいる人でしたが私はその人に社会人としての基礎となる色んな事を教えて貰いました。今の私があるのもその人のお陰とも言えます。

 当時、ある空港のターミナルビルの仕事をしていましたがそのビルは老朽化が進んで良く雨漏りをしていました。或る日やはり屋上から雨漏りをして、下のテナントのお店に雨水が天井から垂れてきて騒ぎになり、すぐその上司が所属しているゼネコンの会社に依頼して対応して貰ったのですが当時、新入社員だった私は立場上その工事を依頼する側の会社の人間だったので、そのゼネコンの作業員の人達が一生懸命雨漏りした水を排水したりテナントさんの商品が濡れないようにビニールを掛けたりする作業を腕を組んで見ているだけでした。

 その途端、その上司から雷のような怒鳴り声を掛けられ「バカヤロー!さっさとバケツと雑巾を持ってきて手伝え!」と怒鳴られました。本来なら出向先の社員を怒鳴りつけるというのは立場上、憚られることだと思いますが逆にその先輩は私が入社した会社の人間が私のような新入社員が黙って腕組んで作業を見ているのを咎めない事に苛立ったのかなと思いますがその目の前で私を怒鳴りつけたのです。

 考えてみれば私が就職した会社はその建物を管理する側の会社でしたのでそのテナントさんの店に雨漏りしているのですからいくら業者が作業しているからと言って管理会社の社員がそれを腕を組んで見ているだけというのは常識的にマズイ光景でそれを教えたくてその上司は怒鳴りつけたんだと思います。それが最初にその上司に叱られた記憶でした。

 話が逸れてしまいましたがその上司は朝、机に着くといつも小さなメモに何か書き付けていました。何てことは無いコピー紙の切れっぱしに書き付けていましたが私はいつもそれが気になって何を書いているんだろうと思っていましたがとうとう私が退社するまでそのメモを覗く事はありませんでした。

 しかし、自分が最近、物忘れをカバーする為にメモをとるようになってフト気が付いたのです。あれはもしかしたら自分のするべき仕事をメモしていたんではないかなと・・・そんな気がしたのです。当時の上司は今の私より少し齢は上でしたがきっと理論家の方だったので自分の頭の整理をする意味でメモをとっていたんではないかと気付いたのです。

 そういえばあるプロジェクトチームを立ち上げた時にその上司は「デカイ紙を持って来い」と我々に言いつけました。言われたとおりに真っ白なデカイ紙をつくりテーブルをくっつけてその上にそのデカイ紙を置き、どうするのかと思いきや「このプロジェクトを遂行するのに必要だと思いつくことを何でも良いから書け」と言われ、我々新入社員は兎に角、何か書かないと又、怒鳴られるので何でも頭に浮かぶことをマジックで書き込みました。

 当時は「これって新入社員研修でやったブレーンストーミングだよな?」何て生意気な事を心では思いながらもそんな分ったような事を口に出来る立場では無かったので黙って言われたとおりに思いつくままに嫌々(笑)項目をデッカイ紙に書き込みました。その先輩はその項目をジャンル毎に円で囲み関連性を纏めて今後検討すべき項目を見事に文字で表現して我々が何をすれば良いのかを分りやすく説明してくれました。本来なら多分、自分で作成した例のメモに全て書いてあってそれを我々に命令すれば済む事だと思いますが敢えて我々、新入社員に自分達でそれを発案させるように仕向けたのだと思います。

 現代はメールや私が書いているブログのように文章で表現する機会が増えてきました。それは頭の中を整理するという意味ではとても良い事だと思います。勿論、口に出して伝えると言うことはもっと大切な事だと思いますが自分の考えや言いたい事を文章化するという事は大切な事ですね。私の机の前には使用済みのコピー用紙を小さく切ったメモ用紙がいつも積まれています。これが今の私の仕事上、大切なツールになっています。

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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