« 活字中毒の悩み | メイン | 猫の心筋梗塞 »

2006/07/23

新しいログハウスの誕生

M067 ここ一週間ほど自宅を留守にしてあちこち渡り歩いておりました。その為に森の囁きも遅くなってしまいました。全国を荒らしまわっている異常な梅雨の気象の中、何の因果か日本で一番高い気温を記録した静岡県と高知県に丁度滞在しておりました。写真は浜松市に移築したログハウスです。これも何の因果か異常気象による天竜川の氾濫と諏訪湖の水位上昇による水害の最中に何とか無事、移築を終える事が出来ました。

 しかし、この異常気象、よく考えてみれば地球温暖化による海水温度の上昇という一連の状況を考えれば当然といえば当然の気象変化といえるのではないでしょうか。海水温度の上昇は水蒸気の発生を増加させそれが雲となって上昇し陸地に移動して雨を降らし又海に戻ってくるというサイクルに変動が生じ初めていると言えるのでしょうね。

 しかし問題はこの異常気象をもたらしたのは人類が引き起こした人工的な気象変化であるという事です。産業革命以来の経済発展は地球にとって急激な自然変化をもたらすという皮肉な結果となってしまいその延長線上に発生したのが地球温暖化という現象ではないでしょうか。元々、地球は長いサイクルで温暖化と寒冷化を繰り返してきましたが人間という動物がそのサイクルに変化を与えてしまうほどの大きな自然変化をもたらしてしまっているのです。

 我々はこれ以上の急激な温暖化を防ぐ為に何が出来るのでしょうか?別に難しい話ではありません。身近で出来る「勿体無い」を実践すれば良いのです。不必要な電気を切る事もそうですし食糧もそうです。出来るだけ必要なものだけにして不要なゴミを出さない事です。以前にも話をしましたが昭和40年代の暮らしに戻る事ができたら現在の日本の消費エネルギーは半減出来ます。特別に難しい事では無いように思います。

 写真のログハウスは日本が戦前に行っていた新月伐採法によって伐採された天竜杉を使って建てられたログハウスです。樹齢70年以上の木を利用しています。そしてこの天竜杉で70年以上もつ家を作る事ができたら森はよみがえります。そしてその事は温室効果ガスである二酸化炭素を長くログハウスの部材としてその体内に留めておくことが出来るという事を意味します。ログハウスは決して特殊な建物ではありません。開拓民が生きる術として生み出した家なのです。人間が暮らすために生み出したシェルターであると言えるかも知れません。決して今、流行の規格型、工場生産型の住宅を批判するものではありません。ただ、我々の家の原点に近い何かを感じる事が出来るものなのです。

 だから私はログハウスが好きです。勿論、日本古来の民家も大好きです。自然により近いものに気持ち良さを感じるのです。それは感性というものだと思います。文明の発達は人から感性を奪い去る結果になってはいないでしょうか?勿論、情報も大事ですデータも大事です。でも私は最後は人の感性を信じたいのです。データをどのように生かすかは最後は人の感性ではないでしょうか?異常気象がもたらす変化を感性を持って人間は感じるべきではないでしょうか。今、立ち止まって元に戻る勇気も必要なのではないでしょうか?

 何て事を大汗かいて、土砂降りの雨に打たれておかしくなってなってしまった頭でふと思ったこの頃でした。

 あ~やっと1週間ぶりに自宅でゆっくり眠る事ができました。我が森はまだ大丈夫でした。ヤレヤレ・・・

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://bb.lekumo.jp/t/trackback/602693/31040739

新しいログハウスの誕生を参照しているブログ:

コメント

新月伐採の初(ですか?)フルログ、
おめでとうございます。いちどサイトの
お留守中に見させていただいたのですが
すごい迫力でした。クラブハウスとか
きいていたのですが、住宅ですか?
浜松だとちょっと見に行けないのが
残念です。次はぜひ近場で!

こもりさんお久しぶりです。見に来て頂いたんですね。お元気ですか?この後、大泉で同じくフルログ建設予定です。お楽しみに・・・

コメントを投稿

アシストのHPへ
八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

プロフィール

フォトアルバム

kikori

フォトアルバム