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2006/03/21

やさしさ回帰

最近、色々な環境保護や公害問題とかシックハウス症候群の話を聞く機会が多くて色々な人の話が耳に入ってくる。先日も面白い方の話を聞いた。その方はメデイア関係の方だったんだけど「世の中どんなに技術が進歩しても人間様が生まれるには10月10日かかるんですよ。それが自然の摂理なんです。これは誰も変えられないんですよ。」と言われたのを聞いてナルホド、そりゃそうだなと思いました。

自然の摂理・・・人として生きていく上で最低限必要な「思いやり」や「やさしさ」といった当たり前の事が今、当たり前じゃなくなったからおかしくなった?そんな気がする。食事を食べる時に「いただきます」食べ終わったら「ごちそうさま」こんな当たり前の会話・・皆さんしています?食べ終わった食器片付けますか?最近、「木」にまつわる会合が多くて色んなところで人生の先輩といった方達と同室でよくごろ寝の宿泊をする機会があるのですがこのオジサン達、必ず自分の布団は自分で畳む・・・オジサンである。食事の時は「いただきます」と「ごちそうさん」そして食べ終わったらいそいそとオジサン同士、食器の片付けを始め、中には当然のように食器洗いまでしてしまう。皆さん会合が終わって帰れば立派な会社の社長さん達ばかりである。でも会合ではオジサン同士なのである。時には議論白熱して緊迫した場面になる時もあるがそれはそれで布団は自分で畳む・・・

私の好きな倉本氏の富良野塾での生活を書いた本を読んでいると倉本氏が塾生に求めるのは演劇やシナリオライターとしてのテクニックではなくその前に人としてどう生きるかというテーマである。そしてそれをどう人前で表現できるかという事である。塾生は自分の食べ物は自分で調達するのが原則なので近くの農家に出稼ぎに行く。必然的に演劇を学ぶのは夜間になる。倉本氏の講義は無料。但し、昼間の疲れで居眠りなんかしたら一括されて追い出される。いつも真剣勝負である。人が人として生きていく上で何に感謝して何に感動させられるのか・・それをいつも塾生に問いかけているのです。だからいつも倉本作品には感動が溢れている。その本の中のエピソードを一つ・・ある日塾生の入塾パーテイーで盛り上がり塾生が即興劇をお客様の前で披露し始めた・・・とたんに倉本氏の表情が一変しお客様に向かって「今日は有難うございました。申し訳ありませんが今日はこれでお帰り下さい」と言い。客が帰った後、塾生は呼び集められて「君達はプロを目指した入塾した以上、恥ずかしい劇を見せてはいけない!」と一括したという話がある。言われてみれば当たり前の事ではあるがこんな事、いつも心に本当に思っていないと出てこない言葉である。何に感謝し何に価値を見出して暮らしているかが問われるエピソードである。

もう一度自分に振り返って自分はやさしさを持って暮らしているだろうかと思ってしまう。やさしさとは何でしょうね・・・凡人にはなかなか分りません。

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