言葉の力
最近、「言葉の力」というものを感じる様になってきました。言葉=言魂と良く言われますが、今までは余りそういうことを信じる方ではなくむしろ否定的な気持ちを持っていました。
言葉なんて情報を伝えたりする単なる通信手段にしか過ぎないとさえ思っていました。しかし、最近ちょっと考えが変わってきました。
例えば、何らかの被害を受けて困っている人に対して「大丈夫だよ」と伝えるか「頑張って」というか「そんな事で落ちこんでどうする!」と激励するか、随分言われた相手にとっては気持ちが違ってくるのではないでしょうか?
言葉の選び方、使い方で相手に与える印象が随分変わってきます。相手を気遣う気持ちは同じなのに使う言葉によってその思いが別の伝わり方をしてしまいます。それ程、言葉の力は大きいのです。
なので、最近、言葉の使い方に迷う事が多くなってきました。自分の思いを正しく相手に伝えるにはどういう言葉を使いどういう強さやイントネーションで言葉を発するのか、それによって自分の思いを正しく伝えたいと思うようになりました。
言い難い話をする時はどうしても声が小さくなります。自分が得意な話や自慢したい話をする時は大きな声になりがちです。言葉は多く使えば正しく伝わるというものでも無く、少なすぎても言葉足らずになります。
相手に伝えたい事は先ず端的に短い言葉で要点だけを先に伝え後から内容を細くするようにすると相手も理解しやすいと思います。
そういう意味で最近、ラジオやTVの報道を聞いていると気になる事があります。それは良く教科書で習うように「誰が・何時・何処で・何をした」という伝え方が一番報道では基本だと思うのですが最近の傾向は「何時・何処で・何をした・誰が」こういう事をしました。という伝え方が多くなっているのです。
例えば「先日、カンボジアで先進国首脳会議に出席した阿部首相は参議院選挙についてこう語りました」と報道します。私なら「阿部首相は参議院選挙について先日、カンボジアにて行われた先進国首脳会議の後、こう語りました」と伝えると思います。「何だ余り変わりないじゃん」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが私にはとても違って聞こえるのです。
先ず結論や話の核心を先に伝え相手に興味をそそらせその後で内容を細くする。この方法が私には理解しやすいのです。言葉の力・・・あなたは信じますか?
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