「流行」
毎年、年末になると今年の「流行語大賞」だとか「カーオブザイヤー」だとか「レコード大賞」だとか色々な今年の流行の総括が発表になります。
この「流行」は本当に毎年の世の中の動きを敏感に反映するものや事象が多くてあっ!この「事象」なんていうのも最近の流行語になってきた感があります。
この毎年の流行を見ていると何だかその裏に隠された世の中の変化だとかが少し分ってきたりして面白いですね。この「事象」という言葉も意味深い言葉ですよね。「事件」ではない「事故」でもない。その発生事実のみを現象として捉えたような実に曖昧といえば曖昧な言葉のような気がします。
しかし、この流行というやつは大抵余り長続きはしないですよね。常に変化していかないといけない宿命みたいなものを持っているのかも知れないですが、その中でも長く続くものもあります。
先日、デパートの老舗「伊勢丹」のあのバッグのデザインが変わりました。独特なデザインで今迄バッグの柄だけで伊勢丹の象徴となっていました。今回変わったデザインも以前のデザインを踏襲しているようで新しくなったものの基本的なチェック柄はそのままでした。それ程、大きな変化を起こしにくい流行を持っていると言う事なのでしょう。
流行というのは文化の変化を象徴しているように思います。先日、朝日新聞が一面で日展の選考基準が各会派で割り振られて実質的な作品の良しあしではなく重鎮の影響力で決まっていると報じて大きな問題を引き起こしています。以前から噂されていた事ではありますが新聞が一面で報じた事で表面化しました。
この問題は「流行」という事で括れる内容ではありませんが最近の風潮として弱い立場の人間が権力を持つ人間や団体に対してSNSやメデイアの力を利用して意見を述べる力を得たという最近の風潮を象徴するような事だと思います。この報道後、多くの内部告発情報が新聞社に寄せられたそうです。
しかし、この力は使い方を間違うと誤った情報を多くの人間に提供してしまうという点で気を付けないと行けない流行ですね。それがネット上でのイジメや脅迫に繋がり「炎上」なんて流行語も生み出しました。
更にいうと最近、報道を賑わしている「メニュー表示」何ていうのも次々と新しい「メニュー表示」の誤りだか偽装だかは分り難いですが一旦、報道に火が付くと止まらなくなって次々と出てきました。これもある意味、時代の変化、流行と言えるかも知れません。
でも出来れば流行はその時の楽しい変化の方が希望も持てるし見たり聞いたりしても嬉しくなります。さあ、今年はどんなものや言葉が流行として選ばれるのか楽しみです。
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