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2012/03/17

市議会傍聴記(本会議編)

 昨日、私の住んでいる北杜市の平成24年第1回定例議会本会議が開催されたので傍聴してきました。前回、傍聴したのは委員会でこれは小さな部屋で開催されたのを後ろの席で聞いたのですが、今回は本会議なので市長も出席して本会議場で開催されたものです。

 傍聴席もちゃんとした席が50席程用意され記者席も設けられています。ここで議会の様子を見るのですが傍聴席の前に議員が座る二人掛けの席があり我々傍聴者は議員達の様子を後ろから見る事になります。

 その反対側に市役所の担当者達が市長も含めて座っており傍聴席からは向かい合う様になります。そしてその真ん中に議長・副議長席があります。議事進行は議長が行うのですが大体1時間毎に小休憩が設けられその時に外に出ると議員達とトイレの奪い合い(笑)という事になります。

 北杜市の議員定数は22名ですが田舎の議会ですので傍聴席に知り合いがいたりして「あらっ?今日は何時頃帰る?」なんて話も聞こえてきます。

 そしてこの会議場で将来の北杜市民の暮らしを左右するかもしれない重要な議題が審議されました。それは「中部日本横断自動車道の建設促進を請願する」議案です。賛成・反対の討論が行われた後、採決がとられ賛成16反対5(議長は裁決に参加せず)で建設促進が採択されました。

 これはあくまで国の事業に対して地元の市として早期建設をお願いする文章を提出するものなのでこれで建設が決まった訳ではありませんが地元の市としては「賛成です」と国に回答した事になります。

 勿論、地元にも賛成意見、反対意見それぞれが有って当たり前なので(私自身は反対です)採決そのものは理解するのですがそこに到る経緯は決してフェアなものとは言えないやり方でした。

 詳しくはここでは述べませんが、かつて市町村合併で「北杜市」が誕生した時と同じような厭な印象が残りました。北杜市が決定した時も市側は住民投票で決定するといいながら住民投票の結果1番多かった「八ヶ岳市」を特定の地名がついた名前は除外するという後だしジャンケンのような屁理屈を持ち出して「北杜市」に決めてしまいました。

 余談ですが「北杜市」という名前は一字違いで「北斗市」が北海道の函館の西側にあります。面積は山梨の北杜市のほうが5割程広いのですが人口はほぼ同程度です。どうしても「北杜市」という名前は東北・北海道地方を思ってしまう地名でいまでもこの地名に決まった事が残念でなりません。決まってしまった事は仕方ないことですが・・

 今回も何故か地元北杜市観光協会と商工会が同じタイミングで議会に対し早期建設を願う請願書を提出しそれを受けて市議会で審議が行われるという出来レースの様な審議で初めから決まっていたかのような印象を受けました。

 しかし、この議会運営、前回も書きましたが議長が延々と続く議案に対し「第○○議案につきましては○○委員会委員長の報告が終わりました」「引き続き審議に移ります」「討論はありますか?」「議長!」「討論を認めます○○君」「○番○○です。第○○議案について反対の立場から討論を致します・・」「議長!」「○○君」「○番○○です。第○○議案について賛成の立場から討論を致します・・・」「他に討論はありますか?」「なし!」「討論なしと認めます」「引き続き採決に移ります。第○○議案に対して賛成の諸君の起立を求めます。尚、委員長報告は議案に賛成であります」「起立多数、従いまして第○○議案は採択されました」という文言が延々と続きます。

 何だかこういっては大変失礼ですが昔、小学校の時にクラス会のやり方を勉強として教えて貰った時を思い出しました。クラス委員が前にでて議事進行をするのですがその時に様々な決まり事を決めて、例えば議長は裁決に参加しない。議長がどうしても意見を言いたい時は前の席から自分の席まで戻ってから手を挙げて発言する。書記が黒板に皆の意見を書いていく。何て決まり事を決めて討論するのが何だか大人になったようで自分が偉くなったような気がして嬉しかったのですが何となくその時の事を思い出してしまいました(失礼)

 私、思いました。「市議会議長は早口言葉が話せないと絶対勤まらない(笑)」とだって延々と同じ言葉をこれでもかと繰り返し繰り返し喋り続けるわけですからよほど忍耐強くないと務まらないと思うのです。一字一句間違って発言すると直ぐに書記から言い直しの指摘が入り言い直すのです。

 昨日の議会でも多分100回以上の議会運営言葉を繰り返し叫び続けたと思います。思うけどこんな事やってるから市民から政治が離れていくのではないかな?だって傍聴していてもちっとも楽しくないし議員の本音が聞こえてこないのです。初めから決められた議案を決められた手続きのとおり進めていくだけで発言の言葉も議会言葉の繰り返しで一般市民には全く理解出来ません。

 もっと本音で普通の言葉で市民の心に響くような言葉を話してほしいです。与党だった議員がこの議案だけは裏切って野党に賛成してしまったとか議論が白熱して掴みかからんばかりの乱闘寸前になってしまうとか(笑)議長が「どうせ、ここからここまでの議案は皆、賛成でしょ?だったらはしょっていいよね」とかもっと人間らしい話合いをしてくれれば傍聴する人も増えると思うな。

 それに皆さん、議員は選挙の時と議会活動の時は違う人になってしまう事もありますよ。良く観察していないと、とんでもない人を議員に選んでしまうかもしれませんよ。

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