真夏の空中回廊
久しぶりに思いついて北八ケ岳のピラタス蓼科に行ってきました。ここは冬はスキーのメッカですが夏は涼を求めて高原を訪れる観光客で賑わいます。今回の目当てはここピラタス蓼科の登山道入口にあるロープウエイにのって山頂駅まで行き、縞枯山の山裾に広がる「坪庭」と呼ばれる高山植物が咲く1周30分ほどの空中回廊を楽しもうという訳です。
ビーナスラインを通ってロープウエイの駅まで我が家から車で小一時間程で着きます。山麓駅で切符を買って100人乗りのロープウエイで標高2237mの山頂駅までは約7分程の空中散歩が楽しめます。晴れていれば南・中央・北アルプスが一望できる絶景が楽しめます。頂上は真夏でも肌寒いので長袖は必需品です。
山頂駅で降りると目の前に溶岩台地で形成された「坪庭」と呼ばれる高山植物の保護庭園が広がっています。木道の遊歩道が整備されておりゆっくり廻ると30分程で一周出来ます。地面は溶岩台地で出来ていてゴツゴツしているので木道を踏み外すと危ないから要注意です。
私は坪庭から縞枯山の登山道のほうに少し寄り道をして縞枯山荘でお茶を楽しみましたので1時間程、ゆっくりしました。山小屋のデッキでゆっくりコーヒーの飲みながら心を開放していると何ともいえない贅沢な時間が過ごせて気持ちが楽になってきます。上空ではホトトギスがさかんにさえずり行きかう登山客の方が「こんにちは」と気さくに話しかけてくれます。昔、東京でサラリーマンをしている頃にも誰もいない所へ行きたくて山へよく一人で出掛けましたがその頃の事を思い出してしまいした。
高山植物については私はちっとも詳しくないので分かりませんがピラタス蓼科ロープウエイのHPを見ると現在の開花状況が出ていますのでお好きな人は確認してから行かれると良いと思います。但し、絶対に木道から外れて中に入ったり花を摘んだりするのはご法度なのでルールは守りましょうね。
「坪庭」は縞枯山と北横岳に囲まれた溶岩台地でシラビソの樹林帯が廻りを囲み手軽に高山の雰囲気が味わえます。縞枯山の由来はこのシラビソ樹林帯が帯状に枯れた様子が縞模様に見えるのでこの名前が付いていますが、その原因は未だにはっきりした事は分からないと言う事です。これだけ科学が発達した世の中でも自然界がおりなす不思議な現象については分からない事が結構あるもんですね。
この坪庭はロープウエイがあるお陰で手軽に登れるので結構、軽装で来られたり、さすがにハイヒールの女性はいませんでしたが少しヒールのある靴で来られたり肌を露出している女性もいましたが要注意ですよ。「坪庭」という名前がついてはいますが、そこはそれ標高2000mを越える場所にありますので山をなめちゃいけません。
私は八ケ岳の麓に住むようになって良く思うのですが、本当の自然はものすごく美しい姿見せてくれる時もあるけど反対にものすごく厳しい自然の姿を見せ付ける時もあります。それらを全て含めて自然豊かな場所に住むという事を理解しなくてはいけません。
そういう意味で都会で作られた所謂、安全で皆が楽しむ庭園とは違うという事です。標高2000mを越えると紫外線も半端じゃなく強いし、晴れていてもちょっと気象が変わればあっという間に廻りを霧に囲まれて視界が全く利かなくなり雷雨が襲ってくるなんて普通の事ですからね。天候にはくれぐれも注意して訪れて下さいね。それが自然に対する人間の姿勢でなくてはならないと私は思います。
しかし、日中35度近い下界の猛暑をよそにここの空中回廊は本当に天然のクーラーと呼ぶのに相応しい高原の涼風が通り抜けて豊かな自然が一杯で本当に気持ちが良いところですよ。八ケ岳に来られる機会があったら是非、足を伸ばして北八ケ岳も訪れてみて下さい。涼しいですよ~
4年前に坪庭~北横岳~三ツ岳~雨池峠~坪庭と巡って来ました。
とっても良かったのですが、急峻なアップダウンの補助で、腕を使ったためか?翌日から肩が痛くなってしまいました^^;
後でわかったのですが、五十肩でした。10ヶ月痛み苦しみました。以来、山登りから遠ざかっています(笑)
投稿: 泉原原人 | 2010/08/04 14:42
泉原原人さん
そうですか五十肩ですか。それは大変でした。私も山の麓に住んでからすっかり山登りから遠ざかっています。
投稿: kikori | 2010/08/04 22:20