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2010/01/24

「八ヶ岳エコソムリエ講座」に参加してきました

 八ヶ岳の知り合いが企画した「八ヶ岳エコソムリエ講座」の第一回入門講座を受講してきました。

 エコソムリエというのはこの企画に合わせて考えられた造語で今日、この講座を受講して自分なりに理解したところによると、その地域の文化や自然、歴史等に精通しその地域を訪れた人々にその知識を体験に基づき正しく、楽しく伝える事が出来るガイドということだそうです。

 今日がその第一回講座で4つの座学が開催されました。最初が「八ヶ岳を知る」というタイトルで元高校の地学の教師をされていた亀村平男氏が講師をされました。今日の講座の中でも楽しみにしていた講座の一つでしたので大変、楽しく話を聞かせて頂きました。

 亀村氏は八ヶ岳歩こう会のメンバーでもあり長年教師をされていただけに大変、聞く者を惹きつける話術で本来なら10時間はかかる内容の講義を僅か1時間にまとめて分かり易く説明してくれました。

 亀村氏の話によると八ヶ岳周辺は約50万年前に伊豆半島が日本列島に衝突して以来、北側に押され続けているそうな・・又、八ヶ岳周辺には古い(あくまで地質学上の古いですが)山はなく権現岳で約15万年前、編笠山で約3万年前に現在の形になったそうです。

 南八ヶ岳で最大の火山活動は今から約25~30万年前の古阿弥陀岳火山の活動でこの時に発生した岩屑流が現在の富士見町から韮崎にかけての釜無川沿いに七里岩とよぶ崖を築いたとのことです。

 又、この火山活動による大崩落の前の八ヶ岳の標高は推定約3400m程あったそうです。よく民話で語り伝えられる八ヶ岳に嫉妬した富士山が八ヶ岳を蹴飛ばして山が崩れて富士山より高かった山頂が崩れて富士山の方が高くなったという話は、地質学的にはこの八ヶ岳の火山活動の最盛期が約25~30万年前であったのに対し富士山は約10万年前に活動を開始し当時の標高は1000m程だったそうです。つまり民話のとおり八ヶ岳の方が圧倒的に高く古い先輩の山だったという事ですね。富士山が現在のような形になったのは僅か1000年前のことだそうです。いやはや地球の歴史というのは奥が深いですね。

   八ヶ岳は日本のへそと呼ばれるように地質学的にも主要なプレートが集まっている地域で元は海底深く沈んでいた地層が隆起してできた新しい地域だそうです。

 続いて2時間目はご存知我らが「八ヶ岳歩こう会事務局長」多賀さんの講義でタイトルは「八ヶ岳の歩き方~棒道編~」で多賀さんによるウオーキングの楽しみ方の講義を受けました。

 楽しみ方の秘訣は唯黙って歩くのではなく一緒に歩く人達と「楽しみ」「しゃべり」「笑い」「食べ」「癒し」「出会い」「感動」する事が大切であるとの話を聞き長年、ウオーキングで多くの方を日々案内されてきた人らしいウンチクのある楽しい内容の講義でした。

 昼食をはさみ午後の講義はやはりいつも一緒に活動している八ヶ岳の自転車野郎「なかアウトドアーズ」の中川さんの「八ヶ岳の遊び方」から始まりました。

 中川さんは当社のお客様でもあるのですが6年前に静岡から八ヶ岳に移り住んで来た方で2年前から独立して「なかアウトドアーズ」を設立し自転車やスノーシュー、カヤック等のアウトドアの遊びをとおして八ヶ岳の魅力を案内しています。

 そして最後の講義は八ヶ岳自然ガイド協会代表の斉藤一紀氏による「八ヶ岳の自然~野鳥編・初級~」の講義でした。

 斉藤氏は野鳥観察に造詣の深い方で八ヶ岳周辺に住む鳥達の事を詳しく説明してくれました。講義にあたり最初に渡された資料の1ページ目が野鳥認知度・簡易テストとかかれたテスト形式になっており自分が八ヶ岳で見た鳥の名前を10種類書き、さらにその中でよく知っている鳥の絵を描きその鳥の生態を文章で説明せよとの設問でした。

 いや~これがなかなか難しくて知っているようで全く知らないという事に改めて気付かされました。八ヶ岳周辺には約170種類の鳥が観察されておりこれは日本でも有数の地域であり中でも北杜市の鳥として指定されているフクロウについては日本一と言えるほどの個体が生息しているそうです。

 しかし一方で昔、八ヶ岳の山頂付近で観測されたライチョウについては現在は全く見つけられないとの事で確実にその生態は変化しているようです。近年はバードウオッチングが流行し野鳥への関心も高まっているが例えば巣箱を作る活動そのものは評価するがかけっぱなしではダメで必ず年に1回は外して中の巣材を取り出し掛け直してやる等のフォローが必要との話に思わず納得してしまいました。

 「鳥は見ようとしないと見えない」という言葉と「鳥の未来は人間の未来を象徴している」という話が印象的でした。

 「エコソムリエ」は今後も講義を続け単位数を重ねる事によって多くの「八ヶ岳エコソムリエ」を育てる活動を続けるそうです。私も微力ながら応援していきたいと思っています。

コメント

地域のガイドさんですね。引退後の趣味と実益としては素晴らしい事だと思います。地域資源の保護と育成、活用・・・地方の時代と言われて久しいですが、一つ一つの草の根活動こそが地域活性化ですね。お酒と温泉とガイドさん・・・正直、男心としては、ガイドさんは綺麗な方もいてほしいと思います。

八横富士さん
う~ん、昔は綺麗(多分・・)だったと思われる方では駄目ですか?それなら沢山おられるのですが(多分・・)
しかし、皆さん心はとても綺麗な方達ばかりですよ。ハイッ

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八ヶ岳でのログハウス生活 ---木の家設計施工 森のすまい工房(有限会社アシスト

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