今年最後の新月伐採
大阪の知り合いの会社が今年最後の新月伐採をやるので現認(第3者として伐採に立ち会って伐採木の履歴を記録する行為)を依頼され行って来ました。
山梨から特急と新幹線を乗り継いで新大阪駅まで行きそこから地下鉄で待ち合わせ場所の事務所に着いたのは夕方の5時を廻ったあたりでした。
新幹線はよく利用するので別に問題無いのですが地下鉄となると東京と大阪では色々と細かな操作が違っていて画面に表示される操作を良く見ないと間違えそうでした。
そこの会社は無公害キッチンを造っている会社で新月の木に興味を持って頂いて数年前から熱心に活動されています。今回、初めて私は河内長野の山に入りその会社で利用する樹齢120年生の杉、桧の新月伐採に立ち会う事になっているのです。
到着した晩は色々と新月伐採の事や仕事の事等についてそこの社長さんと話し合い翌朝、朝7時に集合して山に行くことに・・・翌朝、約束の時間に待ち合わせ場所に行くと一緒に行く関係者の方は来られているのに社長さんはまだ来られていなくて連絡を取って自宅まで迎えにいくと朝4時まで仕事をして皆のお弁当も作っていたとの事、そうです。くだんの社長さんは女性なのです。しかし、熱心な社長さんで頭の下がる思いです。
ようやく全員揃って目的の山に向かって出発し車で約1時間、河内長野の山が見えて来ました。山のふもとの森林組合の製材所でお手伝いをしてくれる伐採関係者とボランテアの青年二人も合流しいよいよ山の中へ・・・どこでも見慣れた山の風景ですが山仕事用の林道は決して快適なものではなく乗用車が1台漸く通れるくらいの巾しかどこもありません。
いつもそういう山道を通っていて「ここで落ちたらお陀仏だよな・・・」と毎回心の中で呟いています。しかし、車はそんな谷下に落ちることもなく無事、伐採現場に到着。今回、伐採に協力して頂いた山主さんや林業をされているその息子さん、そして実際に伐採をして頂く職人の方達5,6人が山で待っていてくれて挨拶もそこそこに今日の段取りを打ち合わせして早速、伐採が始まりました。
山の斜面は30度~40度ある北斜面、上り下りだけでも結構大変、しかも今回、伐採する杉・桧の林は樹齢120年生の木ばかり。私も初めて見ましたが管理された植林ですが間伐が遅れていて木の直径はさほど大きくないのですが樹高が高い!何と40m近い大木もあり平均でも30メートル後半の高さがあります。
これほどの樹高がそろった山は初めて見ました。これだけ樹高が高いと伐採するのも結構、神経を使います。しかも間伐がそれほど進んでいないので樹間が余り開いていおらず掛かり木になる可能性が高くキコリさんの腕前が要求される森です。今回は一日で20本程、伐採する予定でしたが樹高が高く結構な数量の木が取れそうなので本数を減らして17本切る事になりました。
1本伐られる度にボランテアで来てくれた青年二人が倒れた木の長さや直径、樹齢、倒れた方向、角度等を手際よく測定し、それを私がIDカードと呼ばれる記録用紙に記入していきます。それは山の中では結構、骨の折れる仕事なのですが参加者全員今回の新月伐採の意味をよく理解して頂いているようで非常に協力的で気持ち良く測定する事が出来ました。色んな所で伐採に立ち会っていると中には「何でこんな面倒くさい事しなきゃならないんだ・・・」と言わんばかりの人もいるのですがここ河内の方達はすごく気持ちよく伐採して頂きました。きっと良い木が取れる事と思います。
今年の新月伐採の現認はこれで終わりです。又、来年、新たな出会いがあるかも知れません。今回の河内長野での伐採に立ち会って改めて多くの人達が日本の山を何とか良くしなくては思っておられてこういう人達がいる限り私はこの活動を地道に続けていかなくてはならないと強く思いました。
今年も世界を震撼させる経済恐慌の予兆が見られ人々を不安に陥れていますが山の木々達はそれを見て何を感じているのでしょう。未来の子供たちにこの日本の山の自然を受け継ぐのは我々、現代に生きる者の使命だと私は思います。来年も微力ながらそんな活動が出来ればと願いながら八ヶ岳に帰って来ました。
寒中お見舞い申し上げます。
新月伐採のこと!書いてくださっていたのですね♪
その節はお世話になりました!ありがとうございました。
急な需要があったので、先日みていただきました、2007年度伐採分の木を乾燥機にかけることになりました。
本当は、あそこまで自然乾燥にこだわり続けていましたから、とても無念ですが、最小本数を仕掛けるつもりです。
残りは・・・もう一年桟積みしてあくまで自然乾燥に固執したいと思っています。
キッチンができましたら、また、ご報告にあがりますね♪
本年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。
投稿: ルプママ | 2009/01/20 22:24
ルプママさんコンニチハ。見つかってしまいましたね。お恥ずかしい限りです。あくまで独断に基づいて書いておりますのでお許し下さい。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
投稿: kikori | 2009/01/21 08:27