秋に森の中でフト考えた
最近、世界的な金融不安が起こり様々な情報が世界中を駆け巡り頭の良いアナリストの方々が様々な解析と今後の予想を立てています。私のところにも昨年末あたりからこの状況を予想する情報が入り始めいよいよ始まったかという感じでした。私の浅はかな頭では難しい事はとても分かりませんが人類がこれまで築いてきた経済社会の仕組みに歪みが生じそろそろ考え直さなくてはならない時期に来ているのは何となく分かります。
人類の幸せが経済発展にあると信じていた人は多いと思います。私も若い時にはそう信じていました。大学生の時に早く卒業して社会に出て早くお金を一杯稼いでお金持ちになりたいと思っていました。しかし、東京でのサラリーマン生活に矛盾を感じ、都会を飛び出して八ヶ岳の麓に住み自分の人生をエイヤッと変えてしまった時から「何か違うぞ?」と感じ続けていました。
何が違うかというと都会での生活が自分の望んでいた幸せとは何か違うと感じ始めていたんだと思います。ず~と「何でかな?」と疑問に思っていたのですがある日その手の文献を読んでいたときにある記述が目にとまりました。「人類が森から出て現在のような社会生活を過した時間は人類の歴史の中ではほんの一瞬にしか過ぎない人類はその大半を森の中で過し自然と共に過してきた。だから今でも人は森の中にはいると安らぎを感じる」というような意味の事が書かれていました。なるほどそうだったのかとやっと自分でも納得したのです。
人類は不便な森での生活を改善するために進化し2足歩行を初めそして2本の手を利用する事に目覚め、その2本の手で道具を造り火を得てそして飛躍的に進化しました。そしてやがてその進化が産業革命をもたらして現在のような社会を築くに至りました。
では、今何が問題になっているのでしょうか?人類が森を出て産業革命を起こした事がいけなかったのでしょうか?私はそうは思いませんがその過程で考えなくてはならない大切な事を忘れてしまったんだと思います。
それは例えばイヌイットの人達が大切にしてきた「自然との共生」という大事な事を忘れてしまったんだと思います。永遠に産業の進化が進む。そしてそれが人類の幸せに繋がると信じていたのではないでしょうか。実はそうではなかったのです。大切なのは人類は地球上に暮らす生命共同体の一部にしか過ぎないという大前提を忘れないことなのです。
人類が今のような石化エネルギーに依存しオイルマネーが巨大な利権を生む社会構造はどう見ても人類の未来に幸福をもたらすとは思えません。それは持続可能な社会ではないからです。長い年月を経て蓄積された石化エネルギーを大量に消費する事により人類は一時の栄華に酔いしれているにしか過ぎないのです。再生不能な石化エネルギーの大量消費は地球温暖化をもたらし人類の繁栄が地球の未来に影を落とし始めました。
私たちは今こそ未来の子供たちに負の遺産を残さない為に消費型社会構造を改め持続可能な循環型社会に切り替えていかなくてはなりません。膨張し続けた経済社会が破綻し世界中の人々がその矛盾に気付き始めた今こそチャンスだと思います。
経済発展のスピードを落とし、痛みは伴うと思いますが未来の子供たちの為にもう一度失った自然を取り戻しその再生に人類の未来を賭けるラストチャンスではないでしょうか?現在の最先端科学技術を経済発展の為ではなく地球再生の為に智恵を絞り皆が考えていけば良いのではないかと思います。
日本も現在の海外に依存した食糧供給体制を早く改め食料自給率を上げて荒廃した田畑を再生し自給率100%を目指すべきです。いくら経済大国になっても食料が逼迫すれば国民の幸せはありません。
現在の日本の一次産業は林業にしても漁業にしても農業にしても経済事情最優先で疲弊しきっており先のない閉塞の中にあります。しかし、本来の人類の幸せは一次産業の中にこそあるはずだったのです。
その為には豊かな自然環境が欠かせません。日本は早くそれに気付き本来、緑に囲まれ豊かだったはずの島国としての日本の姿を取り戻すべきです。そんな事をこの頃ずっと考えています。
経済発展というと聞こえが良いのですが、その実態は資本主義による自然破壊と人間破壊を伴った大量生産、大量消費による金儲けだと思ってます。ハイテク金融商品なる詐欺商法を開発したアメリカ!それに超低金利の日本が未曾有の金を貸し出したことによる世界バブルでしたが、予想通りはじけました。
これから昔のような静かな時代がやって来ると予想してますが、その前に大津波が来ることも避けられそうもありませんね。
食糧と薪を確保して備えたいとおもいます。
投稿: 泉原原人 | 2008/10/27 07:10
泉原原人さん、全くですね。食糧と薪、一杯貯めといて下さい。私のが無くなったらお邪魔しますから・・・
投稿: kikori | 2008/10/27 08:44