ある日の猫の会話
猫1:あのさ、うちの飼い主、今日随分帰り遅いと思わない?もうとっくにおやつの時間過ぎてるのに帰ってこないじゃん。
猫2:あんた、気付いてなかったの?今朝、バタバタと私達のトイレを2つ作って、飲み水用の洗面器もデッカイの2つ用意して出掛けていったでしょ。あれはどっかへお泊りで出掛けて行って、私達には留守番してろっていう事よ。
猫1:じゃ、僕、捨てられたんじゃないよね?
猫2:何言ってんの、捨てる猫の為にご飯用意したりしないでしょ。
猫1:でも、うちの飼い主って間が抜けてるよね。浴室の蛇口から水がチョロチョロ出っぱなしなのに気がつかないで行っちゃったのかな?
猫2:あんた本当に馬鹿ね、あれは私達の為に新鮮な水が飲めるようにわざわざ出しっぱなしにしてくれたんだと思うわよ。
猫1:エッ!そうなの?知らなかった~。でもさ、一体いつ帰ってくるんだろうね?僕達、飢え死にしないかな?大丈夫だよね?
猫2:何時帰って来るかなんて私にも分からないけどこのご飯の量だと2,3日以上にはならないんじゃないの。そんなに私達を放って置くわけにはいかないでしょ。
猫1:君っていつも冷静だね。良くそんな事分かるよね。
猫2:普通、このくらいは分かるでしょ。あんたが鈍いだけじゃないの?
猫1:ふ~ん、それって普通なのかな?まあ、いいや帰ってくるのが分かればそれでいいや。
猫2:それはそれとして、あんたね、いくらご飯が沢山置いてあるからってそんなに食べると食べ過ぎじゃないの?普通、猫って犬と違っていくらご飯が目の前に置いてあっても必要以上に食べたりしないのが猫ってもんよ。それなのにアンタ、吐くまで食べてどうすんのよ。きっと飼い主達帰ってきたら怒ると思うよ。私、知らないからね。
猫1:だってさ、いつものオヤツ貰えないし、お腹すくし、ご飯は一杯あるし食べたくなるのが猫(人)情ってもんじゃない。それに、僕が吐いたか。君が吐いたかなんて分かりっこないから、もしかしたら君が怒られるかもよ。
猫2:大丈夫、私、今までそんな粗相した事ないし、普段の素行見てたって、どうみてもあんたの仕業って絶対、分かるわよ。私には確信があるもの。
猫1:そんな事、確信すんなよ。僕だって吐きたくて吐いた訳じゃないし、仕方ないなじゃん。気持悪くなっちゃったんだから・・・
猫2:そんな事言って、1回なら分かるわよ、1回なら・・・何で2度も3度も、吐くまで食べる訳!信じらんない。
猫1:分かったよ。そんなに言わなくてもいいじゃん。飼い主が帰ってきたら僕が吐きましたって言うから。それでいいんでしょ。言えば・・・
猫2:吐いた後もそうだけどさ、このトイレ、きたなくしてちゃんとウンコ埋めてないのもアンタだからね。私は絶対、自分のトイレの後は綺麗に穴掘って埋めてるから・・アンタはいつも綺麗にしないから嫌いなのよ。これも、飼い主が帰ってくるまでにちゃんと綺麗にしといてね。それにさ~なんで2つもトイレ用意していってくれたのにこっちばっかりですんのよ。私がこっちにするからアンタはあっちですればいいじゃん。なんで2匹で同じトイレでしなきゃならないのよ。あんたは男なんだからあっちですればいいのにさ。
猫1:だってこっちのトイレの砂の方が新しいし、いい匂いするしさ、気持いいじゃん。君こそあっちの古い方のトイレですればいいじゃん。僕がこっちでするからさ。
猫2:あのさ~普通、女の方が綺麗なトイレ使うんじゃないの。男がここは遠慮すべきでしょ。
猫1:そんなの関係ないよ。誰だって綺麗な方が好きなんだからさ。
猫2:アンタ、最低。だから、飼い主もアンタに呆れるのよ。知らないよ私。きっと怒られるよアンタ。
猫1:そんな事言わないで二人で掃除しようよ。僕もきちんと埋めるから君も手伝ってよ。
猫2:だから、私は自分の分はちゃんと片付けてるって言ってるでしょ。あんたが片付けなさいよ。アンタが・・・
猫1:分かったよ・・そんなに怒んなよ。やりゃいいんでしょ。やれば・・・
猫2:アッ!車の音がする。帰って来た!
猫1:ほんとだ!わ~い。やっと帰って来た。オヤツだオヤツだ!
猫2:だから、アンタは先に掃除しろ!掃除!
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