森は雄弁?
森の中に棲んでいると普段、殆ど人工的な音がしない。たまに別荘に来る方の車の音や郵便屋さんのバイクの音がするくらいです。
それじゃ、いつも森の中は静かというとそうでもない。この時期、森の中を歩いていると上の方からガサガサッと常に音がしてボトッと何かが目の前に落ちてくる。それも始終聞こえて夜になるとそれが屋根に当ってカンッ!と乾いた音を響かせて驚いて目が醒めてしまいます。そうです「ドングリ」の雨が上からドンドン落ちてくるのです。これが頭に当ったりすると結構、痛いんですよ(笑)。
それから、台風なんかの風が吹くと木々がお互いに、こすれ合ってこれもカンッカンッ!と結構な音がして怖い時もあるし普段、強い風が吹くと森の間を吹き抜ける風の音が遠くから近づいてくるのが手に取るように分かります。
又、これは森の声と言っていいのかどうか分かりませんが夜中に森の中で女性の悲鳴のような声が響き渡る事があります。知らない人が聞くと「警察に電話した方がいいんじゃない?」なんて事になるくらい「ギャー、ギャー!」というのでビックリしますがこれは色んな説がありますが「繁殖期の鹿かキツネの声」と言われています。私もまだ声の主を直に見たことがないのでハッキリした事は分かりません。
それから時期によりますが森の中でけたたましい「ダダダダダッ!」という甲高い音が響き渡ります。これはキツツキ(アカゲラやアオゲラ等)がドラミングと言って木の枝をつついて虫を探したり巣穴を物色する音です。まさにドラムを叩く様な大きな音がします。
これから森は秋を迎え葉が色づきはじめ秋の終わりには大量の枯葉が又、頭上から降ってきます。この音が小さい様で結構、カサカサと煩い様な音で落ちて来ます。
この様に森は実は雄弁に色々な生活の音を発しています。今度森に行くことが有ったら耳をすまして彼らの声を聴いてみて下さいね。
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